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グローバルな取り付け騒ぎ [池田信夫 blog]
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投稿者 white 日時 2007 年 8 月 11 日 16:42:06: QYBiAyr6jr5Ac
 

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□グローバルな取り付け騒ぎ [池田信夫 blog]

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グローバルな取り付け騒ぎ
2007-08-11 / Economics

アメリカのサブプライムローンの崩壊から始まった金融危機は、欧州にも波及してBNPパリバ傘下のファンドが破綻し、世界中の中央銀行が総額30兆円以上の資金供給を行なう空前の規模となった。

しかし市場の反応は、意外に冷静だ。これまでの相場が異常だったので、いずれ水準訂正が来ることは予想されていたからだ。そもそも世界最大の経常赤字を抱えるアメリカのドル相場が上昇を続け、そこに世界中から資金が集まって低金利が続くという、経済学の常識では説明できない「ドル・バブル」が、ここ3年ぐらい続いてきた。

国際経済学の教科書には、アメリカのように成熟した経済では資金が過剰になり、途上国では経常収支が赤字になって資金不足になるので、前者から後者に資本輸出が行なわれる、と書いてある。ところが現実に起こっているのは逆に、図のように先進国の6000億ドルもの経常赤字をまるまる途上国がファイナンスしているという状況だ。

このパラドックスをいろいろな経済学者が説明しようとしているが、あまり合理的な説明はない。しいていえば、BRICsの成金は資産運用の技術をよく知らず、自国にはろくな運用先もないので、安全な米国債に投資している、というのが世界のアナリストの見方だ。つまり、この背景には情報の非対称性があり、巨大な不均衡は「みんなドルに投資しているから大丈夫だろう」という群衆心理で支えられているだけかもしれない。

だとすると、この相場が崩れると、グローバルな「取り付け」が起こるおそれがある、とNYタイムズは指摘している。各国の中央銀行が巨額の流動性を供給しているのは、まさに典型的な取り付けへの対応だ。しかし従来の取り付けと違って、今回の主役は中央銀行が実態さえ把握していないヘッジファンドであり、しかもそれは全世界に分散している。

こういうグローバルな取り付けは、初めてではない。1997年に起こったアジア経済危機は、当事国が短期の対内直接投資に依存しすぎていた(投資する先進国も短期でヘッジしていた)ために起こった取り付けの一種だというのが、現在ではファイナンス業界の通説だ。1998年のLTCM事件を引き起こしたロシア国債の崩落も、非合理的なパニックだった。それはBlack-Scholesでは予測できないBlack Swanだったのだ。

だから、この種のパニックは地震と同じで、いつかは必ず起こるが、いつ起こるかは予想不可能だ。資産の7割以上を外貨で運用している私としては、これが「軽震」で収まってくれることを望みたい。

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