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ロシアCIS計画局長のアレクサンドル・ラル・・・ EUが望むようにではなく、生産者が望むような行動を 【ノーボスチ通信】
http://www.asyura2.com/07/hasan52/msg/520.html
投稿者 hou 日時 2007 年 9 月 27 日 20:54:51: HWYlsG4gs5FRk
 

http://jp.rian.ru/analytics/economics/20070927/81184497.html


イーゴリ・トムベルグ、

経済修士、及び、ロシア科学アカデミー国際経済政治研究所主任研究員。

エネルギー市場改革に関する欧州委員会(欧州連合EUの行政執行機関のこと)の例の法律提案は、欧州議会とEU加盟の27ヶ国すべての代表からなる欧州評議会の拘束力のある賛同を得ていない。しかし、提案に関する論議は続いている。この新しい指令が採択されれば、ヨーロッパの大手エネルギー会社、例えば、ドイツのE.OnあるいはフランスのEDFは分割される。そしてガスプロムにとってはヨーロッパの会社の買収への道が閉ざされることになる。

しかし、シトックマンガス田開発プロジェクトの推進会社の24%の割合を統一したノルウエイのStatoil社とHydro社に譲渡するとのガスプロムの決定から見ると、ガスプロムはヨーロッパ社に対しては、「鏡に写ったような」EUへの対抗処置的方策を講ずることは考えていないようだ。しかし、ヨーロッパの規制の潜在的な犠牲者になり得るかも知れないノルウェイ社の最大重要プロジェクトに参加することは、EUの発案に満足していない会社を統合させる手段になかも知れない。石油産業相Odda Roger Enoksenの退任以外に、ロシアの条件の中には、新しいエネルギー指令に対する連隊否定的反応の提案も含まれていたことは否定できない。

9月19日に、欧州委員会がEUのガスと電力エネルギー市場を規制する5項目から成る法律を提示したことを思い起こそう。改革の基礎には、発電及び輸送分野の活動を分割すること、ヨーロッパ企業を外国投資から守ること、そして、外国ビジネスの巨大化を規制することがある。

欧州委員会(EU)は、電気エネルギーの製造とガスの採掘と輸送の一括支配の禁止を提案している。主要資産がエネルギー輸送とガスパイプラインである輸送会社は、売却されるか独立系推進会社の管理に譲渡されることになる。譲渡の場合は、輸送会社資産は大手の大元会社の所有に残ったままで保存される。EUの指令が守られているか、あるいはどのように遂行されるかの監視は、統一料率作成、EU諸国の国家調整機関用の調整および競争政策、及び、ヨーロッパの全エネルギールートの管理に関する全権を統合する政権の国家機関であり専門に設置された委員会であるEUエネルギー市場調整機関の相互協力委員会(ACER)が行なうことになる。このようにして、エネルギー市場の「利潤独占を防止」するために、- 欧州委員会エネルギー担当委員アンドリス・ピエバルグスはまさにこのように課題を立てたが − EUは市場の完全規制化のために「官僚的独占体制」を作ることを考えている。

EUの新しい提案の作成者は、電力とガスの輸送の管理を民族会社から奪うことが可能になると考えているようだ。彼らは提案が採択されれば、電力や天然ガス販売市場での競争の発展につながる刺激が現れ、この市場に価格の独占の横行を抑制する制御剤の役目をするとの意見を持っている。

EUにはこの種の提案に対する強硬な反対者は大分以前から存在していた。自国の大手会社を守ろうとするドイツとフランス、さらに、この両国に接近するオーストリアとイタリアは公表された提案に嵐のように反応した。この反応の全体的意味は、ロイター通信社が引用したドイツ経済省の匿名の代表者の発言「提案は、実質的に没収とほとんど同じである」を見ればすぐに判る。

欧州委員会の新しい提案は、エネルギー大手に従属する輸送会社が大手会社からの受取ることになったものは法律及び作業上の独立性だけだった2007年6月にEUにより廃案になった指令に比べてはるかに厳しい内容になった。

今回の法律は、所有権を含めて完全なこれらの種類の分割を求めている。つまり輸送会社の売却を求めている。消費者へのガス供給のインフラの一部分であるガス貯蔵タンクについても売却を求めている。小さな譲歩として、欧州委員会は、売却ではなくて、独立系会社に管理させるための譲渡を選択肢として与えているが、そのことはさらに奇妙に見える。なぜなら、この場合、所有者は、為された投資に対する資金補償を得られないからだ。

所有権の分割を提案している今回の提案は、ヨーロッパの会社の現在の株主からは敵意をもって扱われている。現在のエネルギー大手会社が資本を殖やすことができたのは多くの場合、「規模の効果」だった。それが今回の法律で分割が起こった場合、新たに作られる会社の資本の合計額は分割前の大手会社の資本に決して必ずしも同じでなくてもよいとなっている。

EUのどの国の領土にせよ供給ルートを支配することを禁止する今回の提案は、EUの国境外の電気・ガスの供給国にまで及んでいる。さらに、国境外の第三国供給国は、その国がEUと特別な政府間協定を結ばない限りEUへのガス、電力供給ルートを支配することができない。

実際、ここには言及されないが、完全に明らかなヨーロッパの役人の目的があることが判る。ヨーロッパの会社に、エネルギー憲章の協定批准を通してロシアの資源やパイプラインへの接近することを押し潰す目的があることである。欧州委員会議長のジョゼ・マヌエル・バロズは、この協定の批准を拒否しているロシアを露骨に名指しして、「実際、第三国からの会社や民間人は、もし、原産地国がEUと適合する協定を持っていなければEUでの輸送体系あるいは会社の支配権を購入することはできない」発言した。

どうやら、EU諸国が益々多くを輸入せざるを余儀なくされるガスの供給者、とりわけロシアのガスプロム、の拡大から、自分自身の市場を守ることがまさに欧州の役人の主要動機になっているようである。しかし、ガスの分野でのヨーロッパのかなり暗い見通し、消費は極端に急激なテンポで増えているのにEU自身による採掘は急速などという言葉以上のテンポでゼロに近づいているという見通し、を考えると、まさにここに奇妙さがあるのだ。最近の予測によると、ヨーロッパのガス消費は2020年までに約6400億立方メートルにまで達する可能性があるとしており、ガス精製品の輸入に頼る度合いは増える一方だ。すでに締結された協定を分析すると、ガス大手会社E.ON Ruhrgas社の慎重な予測を引用しても、EU内のガスの不足は2020年には約1400億立方メートルに達するとしている。

ところで、ロシア産業エネルギー省のデータによると、2007年1-8月のガスプロムの遠方外国(これは実質的にEU諸国であるが)へのガス供給量は2006年の同期比より14%減少した。どうやらこれは、暖冬によるガス需要の減少の結果であろう。しかし、供給を若干制限しヨーロッパ人にとって重要なのは何か、ガスの価格かあるいは安定納入かを理解することの実験を行なうケースも排除できない。欧州委員会の司令部の最近のプロジェクトから判断するとEUは何かある第三目のことを心配させる。どうやら、政治の分野の心配だ。このことについて、

ドイツ外交政策委員会ロシアCIS計画局長のアレクサンドル・ラルが非常に正確に述べている。彼は「現在、EUは、現在EUのもとにまだ政権があることから、今後の10年間のゲームの新しい規則を作るよう努力している。毎年EUの影響力は低下している。そして、結局、EUは、ロシアやカザフスタン、トルクメニスタン、イラク、カタールそしてアルジェリアと言った生産国の意見を聞かなければならなくなるだろう。これら生産者は、当然、EUが自分の市場を公開し、EUが望むようにではなく、生産者が望むような行動を取るよう当然求めてくるだろう。これはまさに、非常に早い時期に控えている戦闘であるが、その前触れはすでに今でも聞こえる」と発言した。

EUは、この戦闘にたとえ勝っても「戦争全体に負ける」リスクを背負っていることは明白だ。ロシアの公式筋の発言から判断すると、ロシア人は極度にしつこくなったEUにいつも譲歩することに辟易している。ところがヨーロッパ人は、共同でロシアのガスにまで「防壁」を張り巡らし、「ガスプロムの拡張から市場を守る」ことにこだわり過ぎる危険を犯している。

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