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GM7−9月期、繰延税金資産の取り崩しで390億ドルの赤字(日本経済新聞)
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投稿者 そのまんま西 日時 2007 年 11 月 09 日 00:24:29: sypgvaaYz82Hc
 

GM7−9月期、繰延税金資産の取り崩しで390億ドルの赤字(日本経済新聞)

 デトロイト(ウォール・ストリート・ジャーナル)米ゼネラル・モーターズ(NYSE:GM)が7日発表した7−9月期決算は、四半期ベースで過去最大の赤字となり、同社の置かれている状況の厳しさを浮き彫りにした。2年にわたるリストラにもかかわらず、業績回復を軌道に乗せることができていないようだ。

 純損益は389億6000万ドルの赤字(前年同期は1億4700万ドルの赤字)、1株損益は68.85ドルの赤字(同0.26ドルの赤字)。売上高は10%減の438億ドル。

 GM株の7日終値は、前日比2.21ドル(6.11%)安の33.95ドルとなった。

 赤字の大部分は、繰延税金資産の取り崩しにかかわる非現金費用を386億ドル計上したことによるもので、手元現金には影響しない。ただ、繰延税金資産の取り崩しは、同社の重要部門の予期せぬ低迷のため業績回復に引き続き苦戦しそうであると認めたことを意味する。

 同四半期は、繰延税金資産の取り崩しによる費用を除いても赤字だった。金融子会社GMACファイナンシャル・サービシズでのサブプライムローン(信用度の低い借り手への住宅融資)による多額の損失や、欧米の自動車市場の軟化を理由に挙げている。

 欧米で数万人の従業員を削減し、多くの強力な新型車を発売し、自動車の売上高が過去最高の431億ドルとなっても、業績は大幅に悪化した。

 これは、GMが05年に立案したリストラ計画の前提としたGMACの利益や米国での自動車販売が、想定通りにならなかったことを示している。同社は、中核市場である北米と欧州での自動車販売の減少を経費節減では相殺しきれないことや、資金の流出を資産売却では相殺しきれないことに気付き始めた。

 一部のアナリストを驚かせた今回の決算は、トヨタ自動車(NYSE:TM)とは対照的だ。自動車販売台数で世界首位のGMに取って代わろうとしているトヨタが7日発表した7−9月期(08年3月期の第2四半期)決算は、純利益が11%増の4509億円(39億6000万ドル)だった。

 GMのフリッツ・ヘンダーソン最高財務責任者(CFO)は7日午前のインタビューで、「07年は厳しい年だ」とした。通期や08年の業績見通しには触れず、「米市場の動向は潜在的な水準を下回る状況が続く」との見通しを示した。

 特別費用計上前の赤字で大きな部分を占めたのは、保有しているGMAC株49%に起因する7億5700万ドルの損失だった。GMACは、かつては極めて収益性が高かったが、同社の住宅ローン部門でサブプライムローン大手であるレジデンシャル・キャピタル(RESCAP)に足を引っ張られている。RESCAPは7−9月期、18億ドルの赤字となり、GMACが自動車ローン事業で上げた利益を帳消しにした。

 GMは昨年、GMACの成長と多額のリターンを期待してGMAC株51%をサーベラス・キャピタル・マネジメントに売却した。

 ヘンダーソン氏は「米国では同四半期、住宅ローンの低迷が顕著で、特に8月と9月は極めて厳しかった」と述べ、GMACが黒字転換するとみられる時期については言及を避けた。GMは、サーベラスがRESCAPに、従業員を25%削減しサブプライムローンへのエクスポージャーを縮小させるよう期待している。

 GMが北米自動車部門のリストラ計画の前提としたのは、米国での年間の自動車販売総数が1750万台近辺で推移するとの予測だった。だが今年は約1600万台にとどまる見通し。

 7−9月期のGMの売上高のうち、北米と欧州が80%以上を占めた。だが両部門を合わせた営業損益は3億3700万ドルの赤字。これらの地域で販売した自動車1台当たりでは195ドルの赤字となる。

 自動車部門のキャッシュフロー(現金収支)は25億ドルの赤字。前年同期は39億ドルだった。キャッシュフローの赤字は、資産の売却で一部を相殺している。7−9月期は、アリソン・トランスミッション部門の売却で54億ドルの利益があった。

 GMは赤字を食い止める作業が前進しているように思われていた。今年上半期、自動車部門全体では黒字だった。また最近では全米自動車労組(UAW)と新たな労働協約を締結し、時間給従業員の退職者医療保険債務、約500億ドルを、新たに設立する基金に移管させることが可能になった。これにより同社の医療保険関連費用は大幅に縮小し、そのほかの人件費削減と合わせ、北米自動車部門の収益性を向上させると期待されている。

 GMで明るい点の1つは、中南米部門の売上高と利益が過去最高を記録したことだ。営業利益は3億4000万ドル(前年同期は1億8300万ドル)となった。アジア部門も良好で、営業利益は1億3800万ドル(同5700万ドル)だった。

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djBWB1616.html

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