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原油価格100ドル目前、急落に備えよ            「日経ビジネスonLine」
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投稿者 怪傑 日時 2007 年 11 月 20 日 03:45:44: QV2XFHL13RGcs
 

投機筋が撤退すれば原油バブルは一気に崩壊へ
2007年11月20日 火曜日

Moira Herbst (BusinessWeek.com記者、ニューヨーク)

米国時間2007年11月7日更新 「As Oil Nears $100, Look Out Below」

 原油価格の高騰が続いている。原油先物価格は8月以来40%も跳ね上がり、11月6日にはついに1バレル=96.70ドルをつけ、市場最高値を更新した。

 前日比2.72ドル高となった要因として、北海での悪天候による減産、ドルの続落、中東情勢の悪化、米原油在庫の落ち込み懸念が挙げられる。米国エネルギー省エネルギー情報局は11月7日、週間石油在庫統計を発表する。(NBO注:7日発表された11月2日までの週間在庫は3週連続で減少したが、減少幅は市場予想を下回った)。


価格バブルの崩壊要因は数多い

 この先すぐに価格の急落はあるのだろうか。

 原油市場は過熱状態にあり、価格バブルの崩壊につながる要因は数多くあるというのがアナリストの見方だ。中でも重要なのは、今年の原油相場の上昇を主導してきたのは投機家だということだ。相場が反転すればすぐさま資金を引き揚げるだろう。

 確かに今のところ世界の石油需要は堅調なまま推移している。だが様々な要因―――テクニカル指標、景気の減速、需要の落ち込み―――から一気に投資家離れが進む可能性はある。

 「原油価格は新たな未知の領域に入っている」と言うのは、米エネルギー・ヘッジファンド・センターの共同創設者ピーター・フサロ氏だ。同センターでは商品ヘッジファンドを追跡している。「心配なのは、市場が暴落すれば投機家は一斉に資金を引き揚げる可能性があることだ。市場は崩壊し限りなく落ち込むだろう」。


“逃げ時”はいつだ?

 近年、投機筋が原油相場に与える影響は次第に大きくなってきた(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年1月17日「How Speculators Increase Oil Volatility」)。現在何らかのエネルギー取引に携わっているヘッジファンドは595社。180社だった3年前から3倍以上増加している。フサロ氏の推定によると、こうした取引に関わる資産は総額2000億ドル超と、年初から60%以上増加している。

 投機筋の動きを正確に把握するのは難しい。こうした取引の大半は規制のない店頭(OTC)市場を通じて取引されるからだ。それでも、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で行われる一部取引のデータを見ると、価格上昇を見込んだ原油先物のネットロング(買い越し)は、過去最高に近づきつつある。その数13万5000枚(1枚=1000バレル)。今年の夏記録した史上最多の15万5000枚に迫る勢いだ

ネットロングの急増は、原油価格が下げに転じる予兆だと警告するアナリストもいる。「投資家にとって、15万枚もしくは16万枚の壁を突破した時が“逃げ時”だ。その時点で原油価格は天井を打ったと実感するはずだ」と言うのは、米エネルギーコンサルティング会社オイルアナリティクス社長、ジョエル・フィンガーマン氏だ。


「100ドルの壁」に意味はあるのか?

 差し当たり原油市場をはじめとするコモディティー(商品)市場全般への投機資金の流入は続いている。「市場心理は極めて強気となっている。資金が流れ込んでくる限り、まるで青天井のように相場は上昇し続けるだろう」とフィンガーマン氏は言う。

 こうした楽観的観測が石油メジャーの株価を押し上げている。米コノコフィリップス(COP)株はこの1年で40%近く上昇(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2007年11月2日「米石油メジャーの焦り」)している。米エクソンモービル(XOM)、米シェブロン(CVX)、英BP(BP)、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル(RDSA)の株も、上昇率はやや低いものの同様に上げている。

 それでも一部アナリストは、1バレル=100ドルが心理面に与える影響から価格下落が始まると見ている。「投機筋は98.50ドルもしくは98.99ドルをつけたら、100ドルになるのを待たずに市場から撤退するだろう」と、米エネルギーリスク管理会社キャメロン・ハノーバー(コネティカット州ニューケーナン)の社長、ピーター・ビューテル氏は言う。

 100ドルの壁を突破することに何か特別な意味はあるのか──。

 否定する専門家もいる。「上値抵抗線と言われていた70ドル、80ドル、90ドルは既に超えている。100ドル台に突入したからといって急に反落するわけがない」と言うのは、ペンシルベニア州ビラノバのエネルギーコンサルタントで、エネルギー関連の日刊ニュースレター「ショーク・リポート」の編集長でもあるスティーブン・ショーク氏だ。「100ドルになってもこの強気相場は急には終わらない」。


調整局面は必ず来る

 投資家の撤退の気配とは無関係に、原油市場はいつ調整局面に入ってもおかしくないとビューテル氏は言う。「これまでは右肩上がりの(価格)上昇が続くと、必ず20%程度の下方調整が伴った」。景気後退懸念が深刻になれば、40%の下落もあり得ると同氏は見ている。「(急上昇の後は必ず反落することを)みんな忘れている。相場は上げ足より下げ足の方が速いのだ」。

 1980年代同様、価格高騰により需要が低迷すれば、原油価格は下降に転じることも考えられる。「原油価格の上昇が景気に与える影響は28年前のエネルギー危機の時ほどではなくなっている。だが(インフレ率を加味した)実質原油価格が史上最高値を更新すれば状況は変わるだろう」と、米先物取引会社パラマウント・オプションズのオーナー、レイモンド・カーボン氏は言う。

(NBO注:実質原油価格の市場最高値は、イラン革命後1980年4月のインフレ調整後1バレル=101.70ドル)

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