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投機マネーが狙う“原油下落”【最前線の原油トレーダーが静かに準備を始めている】--BusinessWeek
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投稿者 梵天 日時 2007 年 12 月 18 日 01:18:28: 5Wg35UoGiwUNk
 

出典 http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20071213/143111/?P=1

投機マネーが狙う“原油下落”【最前線の原油トレーダーが静かに準備を始めている】--BusinessWeek

2007年12月14日 金曜日

Moira Herbst (BusinessWeek.com記者、ニューヨーク)
米国時間2007年12月5日更新 「Why the Hot Money's on Cheaper Oil」

 アナリストのフィル・フリン氏は、いつでも臨戦態勢だ。カフェインで集中力を高める。1日にポット2杯分のコーヒーを飲むこともある。まずは早朝2時30分、目覚めの1杯を片手に欧州市場をチェックするのが日課だ。最近は、市場の動きに素早く反応する瞬発力がなければ原油トレーダーなど務まらない。

 何しろこのところの原油相場は、急変するのが当たり前。つい先日の12月5日にも、相場は急展開した。

 石油輸出国機構(OPEC)がアブダビでの総会で増産見送りを決定したとの報道を受け、原油価格は時間外取引で1バレル=90ドル近くまで上昇。さらに米国政府の発表が価格を押し上げた。11月30日までの原油週間在庫が前週比800万バレル減と予想を上回る落ち込みを示したのだ。原油価格は、米ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX、NMX)の午前の取引で、一時90.35ドルまで跳ね上がった。だが、上昇は一時的なもので、数時間後には再び下落に転じた。

 11月最終週以来、原油価格は米国経済の減速懸念やOPECの増産を見込んで10ドル以上下落し、12月4日のNYMEX原油先物は、1バレル=88.32ドルで引けた。5日の反落も、この下降トレンドの延長線上にある。

 フリン氏は、シカゴのブローカー、アラロン・トレーディングのアナリストで業界24年の大ベテランだ。長いこと積極的な原油強気筋として鳴らしてきた。2000年の1バレル=30ドル突破、2004年の40ドル肉迫をいち早く予見している。

 1カ月前の11月7日に終値96.46ドルをつけた時、フリン氏は有頂天だった。「祝杯を挙げよう! 原油高は世界的にも米国にとっても好景気の印なのだから。見通しは明るい。強気、強気でいくぞ」。


○原油相場は確実に下降局面を迎える

 だが、11月は悪材料の連続。その最たるものが、信用収縮の拡大懸念だった。今やフリン氏でさえ、直近の価格上昇は短命に終わると考えている。「長年で初めて弱気になっている。確実に原油相場は下降局面を迎える。見通しを逆転させるような大きな材料が出れば別だが…。90ドル半ばまで戻したら、逃げる準備だ。急落は必ずやってくる」。

 石油大手企業の株価は、原油価格に連動して動くことが多く、11月以降の下落も当然と言える。だが、石油在庫逼迫のニュースが報じられた12月5日は、米エクソンモービル(XOM)、米シェブロン(CVX)、米コノコフィリップス(COP)の株価は軒並み値上がりした。景気の力強さを示すニュースを受け、市場全体が堅調であったことも有利に働いた。

 フリン氏のような原油トレーダーの素早い動きが、かつてないほどの規模で相場を大きく動かしている(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年1月16日「How Speculators Increase Oil Volatility」)。実際OPEC首脳は12月5日の声明で、「投機家が原油価格に及ぼす影響を懸念しており、市場の安定を維持するために今後は積極的に行動する」と表明した。
 「現在、何らかのエネルギー関連取引に関わっているヘッジファンドは595社。つい3年前は180社にすぎなかったが3倍以上に増えている」と、商品ヘッジファンドの動向を追う米エネルギー・ヘッジファンド・センターの共同創設者ピーター・フサロ氏は言う。同氏の試算によると、こうした取引に関わる資産は、2000億ドル超と、年初から60%以上増加している。

 5年ほど前には、原油ブローカーは、価格動向を予想しながら、ある程度の買いや売りのポジションを抱えていられた。最近は、日中の価格変動に対処できるよう、複雑な取引を組み合わせなくてはならない。

 「1990年代を通じて、相場観は単純そのものだった。上昇か下落しかなかった。ボラティリティー(価格変動)が大きくなり、取引は複雑になった。だが、手に負えないほどではない。その分、積極的になればよいのだ」とフリン氏は言う。


○急落と急騰の両方に備えるポジションで待つ

 フリン氏の例で分かるように、トレーダーには創造力が欠かせなくなっている。

 最近フリン氏は、原油価格上昇シナリオに立った長期的ポジションをいくらか解消している。利用しているツールの1つが、“スリーウェイ・トレード”である。値下がりすれば儲かり、急騰にも備えることができるという投資手法だ。

 「相場が1方向に傾いている時でも、ボラティリティーには気をつけることだ。近頃は、その日の値動きなど予想できない。戦い方を覚えないと、痛い目に遭う」(フリン氏)

 スリーウェイ・トレードを駆使すれば、フリン氏は上げ、下げのどちらかに賭けつつ、相場が急変した場合にも痛手を負わずに済む。以前はあまり使っていなかったが、今年は取引の約40%にこの方法を利用している。

 スリーウェイ・トレードでは、先物契約と「コール」「プット」の両オプションを組み合わせる。ここで言う先物契約とは、現時点で原油の買値を取り決め、後日価格が変動しても、取り決めた価格で現物の引き渡しを受ける契約だ。オプション取引とは、ある資産を特定の期間内に合意した価格で買う権利(コール)または売る権利(プット)をオプションの買い手に与える契約だ。トレーダーは、値下がりが予想される時は売値を保証するためプットを買い、値上がりが見込まれる時には安値でコールを買うわけだ。

 フリン氏は、原油価格の予想(上昇または下落)に応じて、スリーウェイ・トレードを組み立てる。上昇すると見れば、「先物の買い、コールの売り、プットの買い」を立てる。ここ3週間原油価格は下落一辺倒だったため、戦略を逆転させた。つまり「先物の売り、コールの買い、プットの売り」を立てたのだ。

 OPEC増産見送りのニュースを受け、フリン氏はポジションを「買い、売り、買い」に戻した。これで相場の上昇傾向に乗れるが、いつポジションを変えることになるかは分からない。

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(コメント)
 こういう記事を読むときにいつも疑問に思う点は、なぜ下がる(もしくは上がる)と見るのかが、明確になっていない点です。
 俗に「買いたい弱気、売りたい強気」と言う言葉がありますが、この場合はどちらなのでしょうか。
 ただ、以前にも日経BPのHPではブラジルのエレファント級油田の事を記事にしていましたから、どうも本心では原油価格下落と予想しているのでしょう。 
 ニポンの大経済紙には原油相場の暴落なんてこれっぽちも書いてないのに、ここでは弱気記事を掲載する。
 新聞の紙面で書けない事も個人の見解や他所の記事を転載しただけとして誤魔化すためのようにさえ思えます。・・・・・・・・米軍対策かも?
 参考記事
 石油超大国ブラジルの衝撃 【国営ペトロブラスが怪物級の油田を発見!】---BusinessWeek
 http://www.asyura2.com/07/hasan53/msg/716.html
 投稿者 梵天 日時 2007 年 11 月 29 日 22:06:21: 5Wg35UoGiwUNk

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