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日本のマスコミはもっと海外特派員の発想に刺激を受けるべき [デイリータイムズ]
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投稿者 white 日時 2007 年 5 月 19 日 01:38:19: QYBiAyr6jr5Ac
 

□日本のマスコミはもっと海外特派員の発想に刺激を受けるべき [デイリータイムズ]

 http://www.dailytimes.jp/takemura/2007/05/post_5.html

日本のマスコミはもっと海外特派員の発想に刺激を受けるべき

竹村 先月のこの欄では、麻生外務大臣が提案している「自由と繁栄の弧」と中東を舞台にした「自由と繁栄の回廊」の構想を紹介した。そういう大きな話を日本のマスコミが取り上げることはまずない。取り上げるのは、小さなことばかりで、農林大臣が議員会館の事務所費として「還元水」に何百万円も払っているのはおかしいというようなことだ。

 小さなことを大きく扱い、さも大切なことのように仕立て上げるのが日本のマスコミの好きな手法ではないだろうか。日本人の特徴と言えなくもないが、マスコミにはもっと世界的視野で問題を掘り起こしてもらいたいね。

ーー本当にそうですね。世界的視野に欠けるのは、竹村先生がおっしゃってきた「日本の常識は世界の非常識」ということに全く当てはまります。やはり、マスコミの体質に問題があるのでしょうね。

 日本の新聞は一律の報道がよく批判の的になっていますが、これは記者クラブでのブリーフィングがそのまま記事になっているためではないでしょうか。外国の記事などは、記者の主観が相当入っています。そういうことが大切なのではないでしょうか。

竹村 確かにそういう面もある。特に海外特派員になったら、日本の記者の誰しもが視野の広い記事が書きたいのだが、日本にいるデスクがそういった原稿をほとんど取り上げないという事情がある。掲載されない記事は書けないから、彼らもだんだん萎縮した記事しか書けなくなってしまう。

 もう一つ重要な点がある。それは特派員の記事内容がイキイキとしていないことだ。なぜそうなるかというと、彼らが第1次の取材ソースと深く関われるほど食い込んでいないからだ。その点、NHKを辞めて活躍している手嶋龍一氏やその先輩の日高義樹氏などは稀有な存在といえよう。

 また直接の取材が出来ないために『ニューヨークタイムズ』や『ワシントンポスト』などに出た記事を焼き直している特派員もいる。なかには、英語があまり出来ないので助手に記事内容を説明させ、それを記事にしている特派員記者もいるくらいだ。

「ウォーターゲート事件」などの内幕もので有名なボブ・ウッドワードという記者は、世界を動かしている要人たちに直接会って取材をしている。日本の特派員で、そういう人たちと会えるところまで踏み込んでいる人は非常に少ない。彼は最近もブッシュ大統領に何度も直接、数時間にわたる取材を重ねた上で、ブッシュ政権の内実についての著書を上梓した。もっとも、ブッシュ政権に対してあまりに批判的であったから、最近はあまりブッシュに会えないようだがね。

ーー日本のマスコミは、世界の事象の先を見ることが苦手のようで、イラク戦争に関しても日本の派兵がイラクでどう受け止められるか、にしか記事の視点はありませんでした。

 イランのアザデガン油田に関しても、「イランの国情から、巨額の資本投下が果たしていいのか」という視点を持って報道して欲しかったのですが、政府主導の記事ばかりではなかったでしょうか。

竹村 いろんな問題があるのはわかっているのに、日本がどんどん大金をつぎ込んでいくことに対して警告を与える役割をマスコミはしてこなかったね。

 イラク戦争後にイラク国内で頻発しているテロの問題も、その根本原因を報道していない。アメリカはイラクに戦争で勝った。しかし、イラクを民主的国家にする過程で、ラムズフェルド国防長官(当時)がイラクの軍隊を解散してしまった。その結果、給料をもらえない兵士が武器を手にしたままテロリストに加わった。「イラクの軍隊をアメリカ側に取り込むべき」とアメリカ軍の幹部も主張していたが、結果として彼らをテロ勢力としてイラク中にばら撒いてしまったのだ。

 アメリカ軍をいくら増強しても、テロが収まらないのはそういう理由があるからだ。そういった根本的な解説を、日本の報道ではほとんど見ることはできないのは残念だ。

ーーどうすれば「世界を見る目」を養うことが出来るのでしょうか。

竹村 日本にいながら、世界的視野を持とうとするなら、とにかく外国の新聞や雑誌の報道に出来るだけ多く接することが大切だね。それに海外から来ている特派員との付き合いも貴重な経験になる。

 僕はいまから30年ほど前、TBSラジオで10年間ほど『ミッドナイトプレスクラブ』という番組を持っていた。そこで月曜から金曜まで毎晩、海外特派員ばかり招いていろいろな対談を行った。この経験が非常に役に立って、僕は他人と違う発想ができるようになったと感謝している。

 その対談の中で、かつて日本社会党(現・社民党)などが国会で審議拒否をして「寝る(欠席の)」状況が続いた時、彼らは「こんな状態は見たことがない。民主主義では数の多いところが法案を通すのは当たり前で、欠席なんておかしい。どんどん審議して与党の考え方の間違いを追及していくのが本筋ではないか」と言っていたことを思い出す。

 しかも与党だけで法案を通すと、「強行採決」という文字が新聞の一面を飾る。この時も、「審議拒否をしているのに、『強行採決』と言うのはおかしい」とも言っていた。

 海外特派員となった日本人記者の視野が広がるチャンスは多い。しかし、日本にいても外国の特派員記者との付き合いや外国の報道を毎日読めば、考え方もずいぶん違ってくるのではないだろうか。そうすれば、「日本の常識は世界の非常識」だということがよく分かるだろう。

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