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「記念メダル」を通販する商魂たくましい朝日新聞社[オーマイニュース]
http://www.asyura2.com/07/hihyo6/msg/283.html
投稿者 barrack 日時 2007 年 8 月 11 日 20:01:50: WVyzD66zFq6pE
 

協賛していないのに市場主義、それとも利益至上主義? 岡田 克敏(2007-08-10 15:00)
http://www.ohmynews.co.jp/news/20070810/13949
 「朝日エンディショップ」という通販業者から、記念メダルの購入を勧誘するパンフレットが送られてきた。

 第11回IAAF世界陸上競技選手権大阪大会記念メダルで、300グラムの純金製で283万5000円のものから140グラムの銅製1万5750円まで6種類ある。

 「朝日エンディショップ」は、朝日新聞東京本社新館2階にある朝日新聞販売サービス株式会社の通販部門のようだ。版画や復刻画などを主として、数万円から数百万円の美術品を販売している。高額な品の通販では、販売者の信用がものをいうので、「良心的」な朝日ブランドはとても有効なのだろう。

 気になったのは、メダルの販売価格だ。美術品などは原価がわからないが、純金メダルは加工度が低いため、材料費の占める割合が非常に大きく原価がわかりやすい。


「朝日エンディショップ」の純金製記念メダルは、300グラムのものから20グラムのものまでの4種類、販売価格は283万5000円から18万9000円となっている。

 4種類とも金のグラム単価は9450円である。2007年7月の「金」の税込み小売価格は2700円程度であるから、地金価格の約3.5倍の価格での販売である。

 比較のために例を挙げると、「独立行政法人 造幣局」が2006年3月20日発売の「平成18年桜の通り抜け記念メダル」は95グラムで35万0000円であり、金の1グラムのお値段は3684円である。2006年3月当時の「金」の税込み平均価格は2234円であるから約1.65倍である。

 これらとは種類が異なるが、地金型金貨というものがある。メープルリーフ金貨やクルーガー金貨などがあるが、これらは地金の価格とほぼ同じ価格で販売されており、売却時は手数料を引かれるだけなので財産価値は高い。

 「朝日エンディショップ」の販売単価はいかにも高く、造幣局の2倍以上だ。もちろん自由な市場経済のもとでは10倍で売ろうが、100倍で売ろうが違法ではない。かつての霊感商法では、原価10万円の宝塔を5000万円で売った例があったが、販売方法は問題になったものの、取引金額そのものは問題にはならなかった。

 だが「良心的」な朝日新聞が、やる商売としてはいささか違和感がある。このメダルを買って、すぐ売却すればたぶん地金の価値しかなく、購入価格の3割にもならないだろう。販売限定数が表示されているが、希少ということでプレミアムがつく可能性は少ないと思われる。

 現在の金相場を熟知していて、このメダルを買う人がいるとは考えにくい。数十万円から数百万円の金メダルを、財産価値抜きで買うという人はあまりいないと思うからだ。だとすると、購入者の中には「朝日エンディショップ」を信用し、このメダルを財産価値のあるものとして、つまり造幣局のメダルのように6割程度で、売却可能と考えて購入する人がいるかもしれない。でも、売る時になって「こんなに安いのか」と驚くことになるだろう。

 かつては、コストの何倍もの値段で売る行為は、暴利として非難を受けた。しかし、いつの間にか、仮に高い価格をつけても、それが市場で売れる限り、価値に見合った価格とみなされ、妥当な行為と考えられるようになった。むろん自由で、公正な市場の存在が前提となる。

 この考えは、市場における売り手と買い手が完全に自由であり、その商品についての情報を、共有しているという条件下では妥当である。このメダルの場合であれば、買い手の自由は満足しているから、情報の共有が問題となる。買い手が、現在の金相場や売却時の価格などの情報を知っていれば問題はない。

 誰もが、金相場を調べる方法を知っているとはいえない。販売のパンフレットに、金相場の価格を載せれば、公正なものになるだろうが、恐らくそれでは金メダルは売れなくなるだろう。この商売は、買い手の情報不足に依存するところがあり、その部分では、公正とは言いにくい。つまり、買い手の無知につけ込んだ商売ではない、と言い切れないところがある。この場合「騙される方が悪い」という言い訳は、新聞社としては少しふさわしくない。

 この世界陸上競技選手権大会は、読売新聞社などが協賛しており、「株式会社読売情報開発大阪」でも、同じ記念メダルと思われるものが売られている。ただこちらは、読売新聞オンラインに発売開始の告示と連絡先が載っただけで、消極的な印象を受ける。また「朝日エンディショップ」のパンフレットに記載された限定販売数は、読売の販売分を含めないということなのか、大いに気になる。

 「朝日エンディショップ」は、この世界陸上選手権大会に協賛者として参加しているのではなく、「純粋」に商売だけの参加である。社会の公器、社会の木鐸を自負する新聞社が、いつの間にか市場主義に染まった結果なのか、あるいは利益至上主義の発露の結果なのか、それとも、私の頭が古すぎるのが、さてどう理解したものだろうか。

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