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オバマ氏は何をしたいのか? メディアは何を伝えるべきなのか?(醍醐聡のブログ)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 17 日 23:41:20: twUjz/PjYItws
 

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2008年2月17日 (日)

オバマ氏は何をしたいのか? メディアは何を伝えるべきなのか?

 オバマ氏は何をしたいのか?

 このところ連日、アメリカ大統領候補の民主党予備選挙の話題で日本のメディアも持ち切りである。これだけ長期間にわたり各候補が数十億円の資金を投入して選挙運動を繰り広げる様は、有権者の直接選挙で大統領を選ぶというアメリカの事情はさておくとしても、日本人にはなじみにくいように思える。

 それは別にして、この件の報道を見るたびにもどかしく思うのは「オバマ氏はいったい何をしたいのか?」がなかなか伝わってこないということである。これはオバマ氏と接戦を続けるヒラリー・クリントン氏についてもいえることであるが。

 そんな中、2月14日(木)午後7時30分からのNHK総合「クローズアップ現代」が<大逆転? 猛追オバマの舞台裏>と題する番組を放送した。放送時間の大半はオバマ氏の猛追の背景に何があるのか? オバマ氏のどこが有権者、特に若者を惹きつけるのかの解説に割かれた。

 番組の中では、その背景を探るために、タイムズ誌の政治アナリスト、マーク・ハルぺリン氏のインタビューを入れていた。同氏によると、「原宿で立候補演説をしたら当選すると想像してほしい」、「政治のイメージを身近かで格好よいものにしたことが若者を惹きつける要因ではないか」と語っていた。
 また、番組の中ではオバマ氏の「言葉では言いしにくい笑顔やふるまいが人々を感動させる」とも解説していた。

 確かに、支持票の騰落のたびに感情の起伏を表に出すクリントン氏と比べて、オバマ氏は終始、クールな身のこなしで「短いフレーズ」を散りばめた演説のスタイルがぶれない。そうした冷静沈着な選挙運動のスタイルにおいては年長のクリントン氏とあべこべとさえ思える。

 このようなイメージを流し続ける「クローズアップ現代」にいささかのいらだちを感じていたところ、残り5分ほどになって、前記のマーク・ハルぺリン氏が再び登場し、国谷裕子キャスターと次のようなやりとりをした。

 「アメリカは多くの問題を抱えているのに、なぜシンプルな<変革>を訴えるオバマ氏に人々は惹きつけられるのか?」

 「それは非常に重要な問題です。アメリカ人はオバマ氏がいう<団結>という言葉に惹かれている。しかし、有権者は若くて経験不足の彼が大統領になることの不安をよく考えていない。」


 メディアは何にペンを、マイクを、向けるべきなのか?

 私としては、最後の約5分間でやりとりされた問題にこそ、もっと時間が割かれるべきであったと思えた。
 オバマ氏にアメリカの有権者の熱い視線が注がれる背景には、国内での経済不況、災害に弱いアメリカをよそ目に、「テロとのたたかい」を標ぼうして、イラクをはじめ、世界各地で武力介入を続け、各国で「アメリカ嫌い」を生みだしたブッシュ政権への不満があると想像できる。

 しかし、オバマ氏の言う「変革」が、そうした不満の出口となりうるのかどうか――メディアが伝える彼の演説をいくら聞いても読んでも伝わってこない。今回のアメリカ大統領選挙でオバマ氏についていえば、

 @国内の医療制度の危機、貧困に対しオバマ氏はどのような政策を提起しているのか、その点でクリントン氏とどこがどのように違うのか、
 Aオバマ氏はイラク派兵や対北朝鮮外交について、どのような政策を提唱しているのか?
 Bオバマ氏はサブプライムローン問題で揺れる国内経済の立て直し、格差是正にどのような政策と実行プランを提唱しているのか?
 Cオバマ氏は地球温暖化対策としてアメリカは何をすべきと考えているのか?

 少なくともこれらのテーマについて、踏み込んだ取材をし情報を提供することこそ、メディアの政治報道に不可決の課題である。こうした地に足のついた調査・取材報道がないまま、耳障りのよいワン・フレーズとスタイルだけを追い続け、垂れ流すのでは政治ジャーナリズムとして失格である。
 それは、元小泉首相が呼号した<改革>というキャッチ・フレーズを、その内実を問うことなく思考停止のまま<善なるもの>と予断して垂れ流し、有権者の郵政民営化をめぐる判断に資するなにほどの資料、情報も提供しなかった日本の政治ジャーナリズムの荒廃と同質である。


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