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利他的な心情と云ったものは、古来から日本人に受け継がれている性格だと私は思っております。
http://www.asyura2.com/07/idletalk22/msg/103.html
投稿者 haru 日時 2007 年 1 月 24 日 19:52:13: tQR1Zy22P.JHM
 

雑談専用22が起動いたしましたので、新たにスレッドを立てさせていただきます。

権力者、社会と個人の間には利己心、親と子の間には愛情、という根本的な違いがあります。
http://asyura2.com/0610/idletalk21/msg/1508.html

へのレスになります。

heart さん、レスをありがとうございます。
一つ一つお答えいたします。

>精神的な奴隷なら、日本にも古来からいたのではないでしょうか。

奴隷というものの存在は、古来の日本に存在していたかどうか、自分の知る限りはなかったと言えると思います。奴隷とは絶対的な隷属を強いる存在が不可欠ですが、そのような存在が誰であったのか、ご存知の方がいらっしゃいましたらお教え頂ければと存じます。

ただ、奴隷と気がつかずに暮らしていた人々がいた可能性は充分ありますね、その意味では現在の我々自信が奴隷かもしれないと云う可能性も加味しなければならないでしょう。

また、精神的な奴隷とのことですが、それが不本意な強制によって人に従うという事を示すのであれば、いつの世にもあったと言えると思います。

>つまり、権力者と奴隷の間にあるのは利己心であって、利他的感情である愛というような感情ではないということです。

>では社会と個人とではどうか。
>これもやはり基本的には利己心であって愛情ではないでしょう。

社会の大本は、家から始まると考えております。
人は家の中で、人との関係を学びそして外の世界へ旅立ってゆくのだとの考えです。

ほんの数十年前は、子沢山の家庭が沢山ありました。その中でももちろん愛情以外の利己的な争いが多々あり、兄弟、親子の間での争いもありました。私の知っている知り合いは、兄弟が多かったので親に対しての良い思い出はなかったようです。親も家族が増えれば、全ての子に同等に愛情を注ぐ事も叶わないでしょうし、そんな暇もないと云うところでしょうか。大家族になれば成る程、社会性を強いられ、また、理不尽な服従に甘んじなければならない場面も多々ある事でしょう。
むかし、笹川某が人類は一家と仰っておりましたが、その思想はある意味正しいのかもしれません。

>社会秩序に従うというのは、社会のためというような利他心ではなく、利己心に基づく判断だということになると思います。

利己心に基づけば、家族は成り立たないでしょう。
家族を大事にしようと思えば、進んで苦しい道を選び、耐え忍ぶという事も必要になってくるはずです。ひとえにそれは他である家族を思うが故です。昔はそのような行為を美徳と呼び、讃美する風潮があったようです。

>今回私が論じようとしたのは、適切でないリーダーの話です。誤解とかでない場合を問題にしています。

適切でないリーダーの下では、組織は崩壊します。
また、そのようなリーダーの存在に対して声を上げなければなりません。我々が許されている民主主義社会とはそう言った社会だと思っております。

>ですから、「奴隷性から抜け出せない人々の価値観」については、私は存在自体は受け入れますが、批判したり、その価値観から抜け出すよう説得を試みるということになります。

相手の価値観に対して、即座に嫌悪を示したり排除すると云う行為は今でも多く見られます。一昔前では、女性蔑視、芸人蔑視、外国人蔑視、様々な差別、排他的行為がありました。それらは無知から生まれるものが大部分であると思っております。そして、仰る権威、権力に人々が影響され従ってしまうという悪しき習慣にも依るでしょう。

>盲目的な服従でなく考えて服従している場合もあるということでしょうか。
ここをもう少し詳しくご説明いただけたら幸いです。

日本人は、義理と人情を重んじる国民性を持っていたのだと思います。そして、日本人が人に従うという行為は、家と云うバックボーンがあり、恩や義理が大きな意味を持っていたのだと思います。善行や美徳はその家に受け継がれるという価値観もあり、悪行があれば廃れてしまうと云う現実もあったことでしょう。現在は核家族化によって、家そのものがなくなってしまいました。その為なのか、世の中には不義理や不人情が氾濫しているようですが、まだ、義理、人情といった価値観を持ち続けている人々は多数を占めているようです。そう簡単に国民性と云ったものが変わるものでもないということなのでしょう。欧米では、上司に対してあからさまに直言する行為が当たり前であるようですが、日本ではとても少ないようです。日本では、まず人を立て、それとなく忠言したり、耐え忍びつつ、上司の成長を願うと云った、慎ましやかな態度を取ります。義理と云う言葉が大きくまだ残っているからでしょう。そんな人々の中で、ずけずけものを言う人物が登場すると、ひと際異彩を放つので重用されたという歴史もあったようです。

私は、愛というものの理解が不完全なので、人情と云った方が判りがいいのです。

利他的な心情と云ったものは、古来から日本人に受け継がれている性格だと私は思っております。現在は多分に失われつつあるようですが、、。


以下に漱石の文を引用します。

『草枕』の冒頭文

智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかく人の世は住みにくい。

住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。
どこへ越しても住みにくいと悟った時、
詩が生まれて、画ができる。

人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。
やはり向こう三軒両隣にちらちらするただの人である。
ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。

 夏目 漱石

失礼いたしました。

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