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現代の社会が抱える課題は、有り余る情報をいかに、問題解決に資する知識に変えていくかということだ。(キッシンジャー)
http://www.asyura2.com/07/idletalk23/msg/263.html
投稿者 TORA 日時 2007 年 4 月 01 日 16:27:38: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu141.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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現代の社会が抱える課題は、有り余る情報をいかに、問題解決
に資する知識に変えていくかということだ。(キッシンジャー)

2007年4月1日 日曜日

フジテレビ「報道2001」特別番組より


◆キッシンジャー氏「世界の重心は太平洋、中国台頭は不可避」 3月31日 産経新聞
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/45557/

ノーベル平和賞受賞者のキッシンジャー元米国務長官は30日、東京都港区のホテルオークラで開かれた講演会(フジサンケイグループ、FCG懇話会主催)で、世界情勢の分析や見通しに加え、高度情報化社会での指導力などについて語った。

 キッシンジャー氏は「国際政治の激流と新時代の予見」と題した講演で、1951年の初来日以来、日米関係は最も重要な関係になったとする一方、世界は冷戦終結や「国民国家」を中心とする体制の崩壊などでかつてない大きな変化に直面していると指摘。「現在も国際体制は激しく流動化している」として、世界の重心は大西洋から太平洋へと移動、中国の台頭は不可避だとの見方を特に強調した。

 また、高度情報化社会では知識を蓄え知恵を磨くことが難しいとし、現代の指導者は経験と知識に加えて、勇気を持つことが必要だとも訴えた。
 キッシンジャー氏は4月1日に早稲田大学から名誉博士号を授与され、同大で記念講演も行う予定だ。
                   ◇
 フジテレビ系列では1日(日)午前7時半から、春の報道特番「キッシンジャーの警告『目覚めよ!日本人』」を放送する。

 ■キッシンジャー氏講演の要旨

 私が1951年に初めて日本に来たとき、日本の復興はまだ始まっていなかった。それ以来、日本は世界第2の経済大国となり、米国の同盟国となった。ここには多くの友人がいるが、なかでも中曽根康弘元首相は、(53年に)ハーバード大学(でのセミナー参加のため)に来られたときからの親友だ。当時の手紙を見せてもらったが、私は手紙には、いつか彼が首相になると書いた。しかし、彼の返事には、私が後に国務長官になるだろうとは書かれていなかった。

 50年代に米国と日本が協力を決めたとき、対象はソ連であり、冷戦の時代だった。今は世界の体制が大きく流動化している。かつて世界は、国民や国境を持ち、共通の言語や文化でくくられた国家を中心とした体制が支配的だった。いまや、世界の政治構造は様変わりした。国家は主要な体制ではなくなり、欧州各国は欧州連合(EU)をつくったが、比重は日本、中国、インドを中心とするアジアに移ってきた。

 【中東】中東地域の国境は文化や言語の境界ではなく、植民地支配の結果だ。米国はイラクという人工的な国で、日本やドイツの戦後処理に学んで対処しようとした。それが現在の混乱の元にある。中東においては、国家よりも宗教が中心にある。ブッシュ大統領も失敗を認めた。しかし、軍の撤退が事態を解決に導くとは思わない。国内の宗派レベルの話し合い、近隣諸国との話し合い、さらにパキスタンやインドネシアなど多数のイスラム教徒を抱える国々を交えた話し合いという、3つのレベルの交渉が必要だ。

 【アジア】アジアの政治構造は、19世紀の欧州に似て、国家がしっかりとある伝統的なスタイルだ。ただ、今日の中国や日本、インドのような巨大な規模の国家はかつてなく、環境やエネルギーなどへの影響は未知数だ。北朝鮮の核問題は、6カ国協議の場で解決すべきだ。
 北朝鮮が核保有国のままでいれば、日本の核武装の圧力も高まっていく。私は(核武装を)薦めはしないが、分析するとそういうことになる。
 中国は、私が71年に米高官として初めて訪れた時から考えると、信じられないほど力のある国になった。新しい中国はもはやイデオロギー中心の国とはいえず、沿岸部には工業社会が出現して競争の要素が加わってきた。しかし、一方では8〜9億の農民を抱える内陸の発展途上社会があり、両方の対処が必要だ。

 【情報社会】15世紀に印刷技術が発明されて多くの人々に知識が行き渡り、人々はカトリックの伝統から解き放たれ、自分自身で判断するようになった。しかし今、人々は書物からではなくコンピューターから知識を得るようになった。多くの情報が簡単に手に入れられるようになった半面、物事を理解するための努力をしなくなった。現代の社会が抱える課題は、有り余る情報をいかに、問題解決に資する知識に変えていくかということだ。リーダーは、前進する勇気が必要だが同時に限界を知る経験と知識も必要だ。


日本人は知識があっても知恵のない人が多い


◆「情報」→「知識」→「知恵」の引き出し BALLオピニオン
http://i-debut.org/opinion/m_disp.asp?code=4051

このような「データベースの引き出し」を作ってありがとうございます。僕の最も欲しかったものです。データベースは図書館の本のように何度も引き出され読まれるものです。

人の周りにはさまざまな情報があふれています。本、新聞、雑誌、映画、口コミ、このような情報のほとんどは読まれずに捨てられていきます。しかし、ある情報は体系化されて学問という「知識」に変化されていくかもしれません。さらにその知識は、ある人にとっては人生を生きる「知恵」として役立ちます。人にはさまざまな姿があるように、その「知恵」もまたさまざまでしょう。そしてその人の「知恵」もまた、他人にとっては新たな情報として影響してゆくのです。

この「情報」→「知識」→「知恵」の循環がまた人生を豊かにしていくのです。こう考えていくと、人は無駄に情報から何も学ばずに捨てているように思えてなりません。しかし、やみくもに本を読んでもそのような情報に突き当たることもまたまれなのです。それはただ、経験のみによって探し当てることしかないのかもしれません。

ただ、このような「データベースの引き出し」によって、人生を豊かにする手伝いができるとしたら大変意味のあることかもしれません。


日本には分析力を育成していく教育がない


(私のコメント)
今日のフジテレビの「報道2001」では特別番組で安藤アナがキッシンジャーをインタビューしていました。国際情勢についてはいつもの通りですが、インターネット時代における情報と知識と知恵の関係について述べていた。

「株式日記」も公開された情報を元に分析記事を書いているのですが、文章を書きながら分析を積み上げていかないと、なかなか創造性豊かな分析は出来ないものだ。だからこうして毎日のように日記を書きながら思考を続けているのですが、日本人は日記という形で記事を書く習慣が昔からあった。

吉田兼好の「徒然草」などがそのはしりなのでしょうが、「徒然草」は私の学生時代の愛読書だ。そこには吉田兼好の仏教思想が繁栄されており、「心にうつりゆくよしなし事」に対して、仏教の知識で分析している事なのだろう。

ブログや掲示板などを見ていると、時事問題に対してもニュース記事やブログをコピペするばかりで、自分のコメントが書ける人は少ないようだ。ネットを検索すれば情報はいつでも集める事ができるようになった。しかし情報は集めるだけでは何の価値もない。

情報を集めた中から自分の知識でどのように情報を料理していくかが分析だ。だから情報と知識だけでも意味はなく、そんなものはネットでいくらでも収集出来る。沢山の情報の中から知識で整理していってはじめて分析が出来るようになる。

私自身はウェブサイトが出来る前は日記を書く習慣はなかった。書くことは紙や鉛筆や消しゴムなど非常に手間のかかる行為であり、「株式日記」を紙に書いていたら分量だけでも整理しきれないほどになっていただろう。

昨日はミアシャイマーの「大国の悲劇」という本の書評を書いてみましたが、本は読むだけでは単に知識が豊富になるだけで終わってしまう。時間が経ては本の中身などほとんど忘れてしまうだろう。しかし書評を書くことで知恵が生まれてくる。

ウェブ上においてもベストセラー小説の書評などは非常に多く見かける。映画などの感想なども非常に多くの人が書いている。このようにエンターテイメント系のブログは非常に多くて、mixiなどでは同好会のように情報を交換し合っている。

「株式日記」でも書評や映画批評など時々書きますが、他人とは一味違う事を書こうと心がけて書いている。そこにおいては、やはり知識を生かして書けば新たなる情報となって読まれる価値が出てくるだろう。「株式日記」も有料サイトではないから読者が多かろうと少なかろうと関係がないが、やはり多い方が書き甲斐がある。

キッシンジャーも記事で言っていますが、情報は非常に簡単に多く集まるようになりましたが、それを理解する努力が足りなくなってきているのではないかと思う。2ちゃねらーのように長い文章の意味が理解できない人が多いようだ。

私のように普段から多くの本を読んでいる人にとっては長い文章を読むことは苦にならない。だから文章を書くときも長い文章でないと書いた気にならない。gooのブログは10000文字までの制限があるので投稿する時に一部削らなければならない時がある。

問題なのはその中身ですが、やはり普段から本などを読んで知識を蓄えていないと長い文章はかけないし、ブログなどを書き始めた人も身の周りの事だけを書いていたのでは半年か一年で書くことは尽きてしまうだろう。

だから情報を集めて常に知識で整理しながら分析して書きとめておく事が知恵を生み出す元になる。特に時事関係のブログを書くときは情報戦の時代だから頭脳戦の様相を呈してくる。プロパガンダ合戦には情報量と知識の高さと分析力の深さが武器になる。

だからキッシンジャーレベルの人の話は面白く感じるが、田原総一郎レベルの話は退屈で、最近では彼のテレビはほとんど見なくなった。普段から情報を広く収集して知識で料理して分析で味付けをしないと話にならないのだ。

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