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通所サービス・通わぬ理由。(masaの介護福祉情報裏板)
http://www.asyura2.com/07/iryo01/msg/174.html
投稿者 茶々 日時 2007 年 12 月 17 日 21:53:29: 6YmOfrLmcqc3Q
 

http://blog.livedoor.jp/masahero3/archives/51081045.html
より引用はじめ
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2007年12月17日
通所サービス・通わぬ理由。
仮にAさんとしておく。パーキンソン病の進行で歩行が困難となった彼女は自宅で息子の嫁に介護を受けて生活している。

そのAさんが通所サービスを利用する希望を持っていた。しかしそれまで訪問介護しか利用したことがなく、外部のサービス事業所で介護を受けるということが初めてのことなので、どのようなサービスなのか、本人も介護をしているお嫁さんも両者とも不安を持っていたため、担当介護支援専門員の勧めもあり、お嫁さんも付き添って通所サービスの体験利用を行うことにした。

そして1度体験利用を行った後、Aさんは結局、通所サービスを利用しないという選択に至った。その理由は複雑な要素が絡み合って単純ではないが、結論として口にしたのは「自分には合わない(Aさん)」「お母さんの好みとは違う(お嫁さん)」という言葉であった。

Aさんとお嫁さんの関係は良好である。二人が考えていた通所サービスのイメージは「リハビリを兼ねたレクレーションができる場所。」であったそうだ。そこには通所サービスでしか出来ない「豊富なメニュー」があると期待していた。

体験利用の際、到着してバイタルチェックを行った後、簡単な自己紹介をして最初に行ったことは「何か作業療法のようなもので病院で入院中に行なっていたリハビリとほとんど似たようなもの」であったそうだ。

その後、食事や入浴や入浴後の昼寝(そこでは、入浴後ほとんどの方が昼寝をするそうである)やカラオケ、自由時間だったようである。

Aさんは車椅子利用の方で、その事業所で歩ける人が多いのも驚きだったようだし、認知症の方の行動にも戸惑った。結局、自分とは身体能力も嗜好も違いすぎる、として利用をやめた。担当ケアマネの理解も、若い利用者の動きや重度の認知症の方の行動を理解できない部分があるので今回は利用を見送ることにした、という結論である。

しかしAさんとお嫁さんが、通所サービス利用をやめた理由は実は他のところにあるのだ。

ある日、お嫁さんがAさんの顔を見つめながら、そのときのことをポツリと漏らした。「午前中の作業療法の後、お昼ご飯まで自由時間があって、皆はそれぞれ個人で行動して過ごしているのよね。でも私達何をして良いかわからなかったんです。介護の人はいろいろと『遊び』を勧めてくれるんだけど、お母さんがしたいようなものはないのよ。」

「午後の入浴の後、皆さんお昼寝をするんだけど、母には昼寝の習慣なんてないし、昼寝をしないなら自由に過ごして良いと言うけど、昼ごはん食べてお風呂に入ったら、また午前中と同じように何かやることを自分で探さなきゃならないの。慣れない場所で自由に個人行動なんてねえ・・。」

「お風呂の時間って言っても、母が入るのはせいぜい20分もないわ、お風呂に入らなければ午後はずっーと時間つぶし・・人のカラオケを聞くって言うのも興味のない人には結構苦痛なのよ。うるさいし。あそこはカラオケ好きの人ばかりしか通っていないのかしら・・。途中で帰るのも気が引けるし、結局とりあえずそこで時間がたつのをじっと待って過ごしていたようなものよ。長いのよね、そういう時間って。」

もっともなことだとうなずくしかない。集団ケアの否定は良いだろうし、個人の選択も良いだろう、しかし自由に勝手に過ごすというのは何かが違うように感じた。

豊富な選択メニューが具体的に示された上でそこに選択肢があることと、特別なメニューを何も示さず単に自由に過ごすことは大きな違いがあると思う。そこの事業所が何も選択肢を示さなかったわけではないだろうが、少なくともAさんには選ぶことができるものがなかったのだ。

自由に何でもして、というのは、人によっては「何にもできない不自由」を押し付けられていることなのかもしれない。自由に過ごす=自由に選択できる豊富なメニューがある、ということが絶対条件である。

ましてや通所サービスに通ってくる人々は在宅の方々である。それらの方々は家庭内では充分自由な時間を持っている人が多いのだろう。通所サービスに通う理由は、家族の休養時間という意味も一部の利用者にはあるだろうが、それにしても利用者自身が通う動機付けとなるサービスメニューがないと意味がない。

興味を持って通えるメニューとして選択性があれば良いのだが、単に自由に時間を過ごせるというだけでは苦痛な時間を作り出すこともあるのだ。通所サービスとして提供すべき固有の魅力あるサービスメニューを提供しなければならないし、入浴時間とはいっても、利用者にとって入浴はごく限られた時間であり、介護者の入浴介助時間の大部分が利用者にとって「待ち時間」であることは問題であろう。

昼寝も効用があるかもしれないが(僕の管理事業所でも昼寝をしている人が多い:僕は疑問)わざわざ昼寝に通所サービスに通う必要などあるのだろうか。昼寝をしなければ通所サービスができないほどの体力なんだろうか?もったいない時間であると思ってしまう。

わざわざお金を使って通所サービスを計画に位置づけて、そこでどのようなサービスが行えるのか、まだまだ事業者は工夫と努力と創造と改革が必要である。
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引用終わり

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