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マスコミの「たらい回し」報道が生み出したモンスター〜言葉の凶器〜(医者の常識、世間の非常識 〜Herr doktor〜)
http://www.asyura2.com/07/iryo01/msg/341.html
投稿者 忍 日時 2008 年 1 月 23 日 21:06:27: wSkXaMWcMRZGI
 

マスコミの「たらい回し」報道が生み出したモンスター〜言葉の凶器〜
2008-01-17 15:45:53
テーマ:ブログ

いつも勉強させて頂いている、

日々是よろずER診療で、興味深いエントリーがなされていました。


昨今の救急報道に関する私見
http://blog.so-net.ne.jp/case-report-by-ERP/20080116

記事で紹介されている症例は、

「深夜に高齢女性が心肺停止状態で救急搬送。

医師を含め5名のスタッフが懸命な救命処置を行い、なんとか一命をとりとめようとしていた。

まだ容態は安定していないという状況で、別の男性患者からの救急依頼あり。

まだその女性患者から手が離せない状況である事を理由に

受け入れ不可能

と返事した結果、その男性患者は別の病院へ搬送された。


その後2時間ほどスタッフはその女性患者の治療にあたり、

ようやく容態も安定してきたか、という明け方になって、

先ほどの男性患者の家族から電話が入った。


「お宅は、どうしてたらいまわしするのか! 


すぐ診てほしかったのに。今からでもいいから、そっちに救急車で行くから!」

と、転院を要求。


その男性患者の家族は電話の際に

「今度知事に合うから、今回の事(たらい回しした事)を告げ口しておく。」

という事まで言っていた。


結局、一晩中最初の女性患者の治療に付きっ切りだった内科医師が、

この男性患者も引き受ける事を了解され、朝7時に救急車で転院してきた男性患者を受けいれ、

その患者と家族に謝罪した。」


というものでした。


正に驚愕の事実です。


私も救急医療に携わっていましたけれど、こんなバカな話は聞いた事がありません。

このケースも、最初の女性患者に付きっ切りで完全に「受け入れ不可能」で断っている訳です。


ところが、この男性患者の家族は、

「病院が患者依頼を断る=たらい回し=病院が悪い」

と短絡的に病院を責めている訳です。


この症例は、まさに

マスコミの「たらい回し」報道が、モンスター患者を生んだ事を明確に証明

しています。

少し分析しますと、この男性患者の家族のクレームの言い回しは、

「お宅は、どうして『たらい回し』するのか!」

ですが、これは非常に問題深いものです。


それは、「たらい回し」という語句に非常に強く相手を責める意味合いが含まれていて、

釈明する余地を許しておらず、クレームの殺し文句として成り立ってしまっている事です。

もちろん、その意味合いを深めたのもマスコミです。


では、マスコミが最初から正確に「受け入れ不可能」という言葉を使っていれば、どうでしょう?


「お宅は。どうして『受け入れ不可能』なのか!」

→「それは、先に来た女性患者の治療で手一杯だったから、受け入れが不可能だったのです。」

と、クレームに対する説明も成立します。


つまり、

マスコミが「たらい回し」という凶器の言葉を世間に広め、

それを悪用するモンスターを生み出し、凶器が振り回されたと言えます。

それにしても、当事者となった内科医師は、本当にお気の毒です。

医師の使命として男性患者の治療もお引き受けになったという事ですが、

こんなモンスター家族では、これからもご苦労が絶えないんじゃないかと心配です。


結局、モンスター行為だと解りつつも、こういった患者家族に対しては、

より慎重、かつ丁寧な対応で接するのがクレーマー処理の原則です。

つまり、下手にでてご機嫌伺いをし、相手をなだめて怒りを鎮めるのが寛容という事になり、

担当された内科先生ものっけから謝罪されたのでしょうね・・・orz


本当に悔しい事ですが、モンスターに噛み付いたら余計に被害が拡大する、というのが実情です。


しかし、こういう事例をみるにつけ、

本当に現状で医療は捻じ曲がってしまったと嘆かわしい気持ちになります。

こんなモンスターの為に深夜過労をおして治療にあたり、

自分の命を削って治療にあたるなんて嫌になって当然だという思いが生まれれば、

自然とそういった現場から医者がいなくなるのも、仕方ない事でしょうに・・・。


まとめとしては、なんちゃって救急医先生もおっしゃるとおり、

>私は、病気・死は、戦うものではなく付き合い受け入れるものだと個人的には思っています。

>そして、そのような受容感が社会風潮として浸透していくことを願ってやまないとも思っています。

と、医療の本質を見つめなおし、世間の認識、死生観をより深めてゆかなければ、

いくら形式上の対応をしたとしても、医療崩壊はとどまるところを知らないでしょう。

関連した過去エントリーがいくつもあるはずですが、なかなか見つかりません(^^;

ちょっと関係しそうな記事を挙げておきましたので、ご参照下さい。


Herr doktor 〜医者の常識、世間の非常識 http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10026155813.html

「親の死に目に会う」の現実
http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10034424709.html

「モンスターペイシャント、モンスターファミリー」の提唱 http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10040936970.html


マスコミの「たらい回し」報道が生み出したモンスター〜言葉の凶器〜
http://ameblo.jp/doctor-d-2007/entry-10066322187.html

大和ごころ。ときどきその他
http://ameblo.jp/shionos/

KAL007便の生存者:その証拠と彼らの行方
http://www.asyura2.com/07/war99/msg/460.html
↑  ↑  ↑  ↑
シベリアで強制収容所にいるかもしれないKAL007便の乗員・乗客を無事に
家に帰らせたいのです。そして、今、ニューヨークで一番危ないのです。明日爆
発するかもしれないのです。彼らを救う為にも、国民皆さんが意識向上してもら
いたいので是非、「この投稿に拍手」をよろしくお願い致します。m(__)m



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