★阿修羅♪ > 地域11 > 230.html
 ★阿修羅♪
財政再建団体 福岡県旧赤池町の道のり 苦い教訓「他山の石」に【市民の怒り】
http://www.asyura2.com/07/ishihara11/msg/230.html
投稿者 そのまんま西 日時 2007 年 9 月 10 日 22:41:42: sypgvaaYz82Hc
 

財政再建団体 福岡県旧赤池町の道のり 苦い教訓「他山の石」に無謀な土地開発の
つけ【市民の怒り〜アホ公務員ども。 お前ら、ええ加減にせえっ!】

2007年9月6日西日本新聞

 ●財政監視へ情報公開を

 北海道夕張市が約350億円の赤字を抱えて財政破たんし、企業の倒産に当たる「財政再建団体」に転落して約半年が経過した。同市の直近の再建団体だった福岡県旧赤池町(現在は合併して福智町)には、財政難にあえぐ全国各地の自治体関係者の視察が相次いでいる。「夕張の先輩」は、なぜ再建団体に陥り、どうやって借金を返済したのか。旧赤池町が歩んだ道のりをたどると、無謀な土地開発がもたらした多大なつけや再建団体の悲哀が浮かび上がる。

 (田川支局・河合仁志)

 ●同じ旧産炭地

 旧赤池町は、夕張市と同じく、かつて石炭景気に沸いた旧産炭地。再建団体に転落したのは、15年前のことだ。当時の町長だった日野喜美男氏(74)=県議=は「町土地開発公社の負債がなければ、再建団体の申請など考える必要はなかった」と述懐する。

 基幹産業の炭鉱がすべて閉山した1970年以降、同町は土地開発中心の地域振興策に打って出た。企業を誘致するため、特殊法人の町土地開発公社を設立し、広大な用地を先行取得させた。ぼた山が削られ次々と工業用地に変わり、税金が湯水のように使われた。だが、結局、工場や企業は誘致できず、約31万平方メートルの土地が塩漬けとなり、公社が抱える負債は20億円を超えた。

 「このままずるずる公社の負債が膨張すれば、赤池町の将来はない」。91年度、日野氏は再建団体申請を決断する。「公社の不良資産を清算するには、損失を表に出すしかない」

 町は、一般会計に一挙に公社や町立病院の負債を繰り入れた。92年2月、年間予算約50億円の同町は、累積赤字31億7000万円を抱え、財政再建団体に転落した。

 ●町民にも痛み

 だが、再建計画作りは困難を極めた。計画は県との協議で作成し、国の承認が必要。単独事業や法的根拠のない事業は、すべてカットされた。

 当時の担当職員は「県の要求は、それこそ重箱の隅をつつくように厳しかった。鉛筆1本からコピー1枚まで倹約した」と振り返る。

 再建団体になると、職員の昇給は一律1年間停止。課長級の期末手当は10%、出張旅費は20%カットされ、残業手当は月4時間で打ち切られた。町民プール開き直前にポンプの不具合が分かり、町は急きょ約10万円を出費して補修したところ、国から始末書を書かされたこともある。予算を組むのにさまざまな制約がつきまとう。「再建団体になるとは、町の意思を失うことと初めて知った」と、この職員は語る。

 一方、放漫経営のつけは、町民にも痛みを強いた。保育料への町の補助金はばっさり打ち切られた。町営住宅家賃は段階的に25%、公共施設使用料も5年ごとに25%上がった。約150団体へ計1億4100万円を交付していた補助金は、4900万円まで削られた。

 ●悲哀ひしひし

 再建団体の悲哀を象徴する2つの出来事がある。

 九州が記録的猛暑に襲われた94年夏、役場内で熱中症で倒れる職員が続出した。クーラーがなかったため、室内温度が40度近くまで上昇していたのだ。だが、クーラー導入には3000万−4000万円かかり、国は頑として認めない。翌年、職員が近隣の自治体病院や金融機関に頭を下げて回り、中古品を譲り受け、約600万円で導入した。

 もう1つの悲哀は、築約40年が経過し、老朽化した庁舎だった。鉱害で敷地が地盤沈下しており、水害が起きるとすぐに床下浸水した。大雨のたび、対策本部が設置される役場が真っ先に浸水するというお粗末さ。

 新庁舎建設へ向け、同町は“ケチケチ作戦”を徹底した。外壁はコンクリートの吹き付けにして、議場にじゅうたんは敷かない。装飾品はすべて寄付で賄うなどして、総事業費を同規模自治体庁舎の半額以下の8億4000万円に抑制。国を3年がかりで説得して、98年、新庁舎落成にこぎ着けた。

 ●20万都市並み

 同町は2000年度決算で1億7000万円の黒字を計上。01年12月に計画より2年早く再建団体を脱却した。その後、近隣2町と合併し、福智町(人口約2万6000人)となったが、依然、財政は芳しくない。合併前の駆け込み建設で乱立した公共施設数は240に上り、人口20万都市並み。06年度決算見込みで、町民1人当たりの借金(地方債残高)は100万円に上る。

 早稲田大学大学院の山田治徳教授(計量行政学)は「行政の破たんをチェックするため、財政状況を速やかに住民に分かりやすく公開する仕組み作りが必要」と、情報公開の必要性を強調する。

 当時を知る町職員は「それまでいかに無駄が多かったか。皮肉なことだが、再建団体に入って初めて分かった」と話す。旧赤池町の苦い教訓を「他山の石」とすることが、全国各地の自治体関係者に問われる一方で、住民の側にも、自分が暮らす自治体の財政状況を監視する意識の向上が求められている。


【2007/09/09 14:36】 | アホ公務員 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |

http://civicanger.blog53.fc2.com/blog-entry-998.html

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ      HOME > 地域11掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。