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『ブログ限界論』ログ(Parsleyの「添え物は添え物らしく」)
http://www.asyura2.com/07/it10/msg/272.html
投稿者 ドキッ!プロ奴隷だらけの水泳大会 日時 2007 年 11 月 26 日 07:47:03: hSNyXCkDoAhxY
 

http://yaplog.jp/parsleymood/archive/640


『ブログ限界論』ログ(上) 

 昨日11月23日はRTCカンファレンスVol.28『ブログ限界論』に行ってきました。

 既に、ゲストスピーカーの『GIGAZINE』様や、カンファレンスに参加なさっていた『404 Blog Not Found』様、『カイ士伝』様などがレポを上げていらっしゃていて、出遅れもいいところなのですが、私の方ではまずログを上げようと思います。

 後半、および個人的な感想は別エントリーにする予定。

 <参照>

『「ブログ限界論」で語られなかったこといろいろ』(『GIGAZINE』様)
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20071124_blog_limit/

『「ブログ限界論」よりその0 - 俺フィルターを見直せ』(『404 Blog Not Found』様)
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50956253.html

『「ブログ限界論」行ってきた』(『カイ士伝』様)
http://blogging.from.tv/kai4den/archives/000702.html

<イントロダクション>

上原氏(以下U):ブログ限界論、そんなの誰か決めたか?

保田氏(以下H):上原さんちゃうん?(会場笑)

U:いやいや。アジェンダ設定!!

(このあと、『ブログ限界論』炎上の経過の紹介)

U:誰かも言っていましたが、こういうことがあるから、ブログは面白い。
それで、ブログファンド登録で見たアクティブユーザー数の推移です。
赤文字になっている、マイナス成長になっているブログサービスの方がが多くなっている現状があります。ちなみに(全体で)五ヶ月間では5%アクティブユーザー数は増えています。一年だと10%以上の成長。2006年だとインターネット広告市場は30%アップしていて、それに比較して伸びが鈍っている。

(小飼弾氏が「その数字どれだけ信憑性あるの?と突っ込み)

U:おっしゃる通りです! ブログの裾野拡大は停滞気味なんじゃないでしょうか。そして、既存のブロガーでも停滞感が。ブログでの発信やネットワークが通じて本を出したり会社の役員になったりして、「こちら側」のポジションを得た後、いいたいことが書けなくなったり。

H:いますね。

U:結局ブログってリアル社会でのし上がるための道具だったわけ、と?

H:イタイな。

U:そんな問題提起をしつつ、ゲストを迎えたいと思います。

(ゲストスピーカー登壇) 

<これまでのブログ人生を振り返って>

山崎氏(以下Y):ほとんどテレビにもネットにも顔を出さないので、たぶんそれを見に来たひとがほとんどなんじゃないかな、と思うのですけれど(会場笑)『GIGAZINE』の山崎です。よろしくお願いします。
そもそも一番最初に始めたのは、うちは個人のテキストニュースサイトだったんです。その延長線上で考えると、ここ最近の「ブログ限界論」も、「テキストサイトがここ最近つまんないんじゃね」と言っていた頃のとあんまり変わらない気がするんですね。だから、「来るべき時が来た」というのが、ここ最近の感想ですね。逆に言うと、それくらいユーザー数が増えたということをむしろ喜ぶべきと、個人的には思います。

佐々木氏(以下S):佐々木敏尚です。どうもはじめまして。よろしくお願いします。僕は「ブロガー」とかたまに言われるのですけれど、ぜんぜんブログは書いていません。ホットワイヤードで『ITジャーナル』というのやっていて、CNETで『ジャーナリストの視点』というブログをやっているんですけれど、全然更新してなくて、2月に更新してからずーっと忘れていて。忘れていたんではなくて気になって気になって、最近再開したりしているんですけれど。
ジャーナリストという仕事は要するにそこにいる人が何を考えて何を行動するのか、というのを調べて書くのが仕事で、ブログは「自分自身」のことを書くものだと思うんですよね。そうすると、「お前は40代でビジネスマンでもないのに、なぜ30代のIT企業の社長のことや、20代の携帯小説について書くのか」とか違和感を感じる人がいるらしくて、つい先日もブログやっている人からmixiでメールが来てTwitterで書いたことにかみつかれて怒られたりしている。(会場笑)
確かにおっしゃる通りで、ブログの世界ではブログは自分の関心のあることを書く。僕はジャーナリストなんで携帯の世代のことはまったく分かりませんが、携帯世代の人に取材して書く。そこにブログとジャーナリズムは微妙にずれている部分があって、そこをどう埋めていくかということが個人的な大きな課題になっています。

徳力氏(以下T):徳力です。山崎さんはもともと雑誌編集の方で、佐々木さんはプロのジャーナリストの方ですが、私はもともとNTT経由、ソフトウェアのベンチャーに行って、今はアジャイルメディアネットワークというブログの会社にいるんですけれど、どちらかというと一般人だった人間というスタンスで参加できればと思います。自己紹介という意味では「ブログに救ってもらった」人間に近いと思っています。3年前に書き始めた頃にはインターネット業界の中に知り合いがいなかった。ブログに出会って、皆さんの前でマイクを持たせて貰っている。その辺の話を踏まえながら議論に参加出来ればな、と思っています。

<ここ最近のブログ社会はどう見ていますか>

Y:正直一般人が非常に増えたという印象を受けます。『GIGAZINE』を更新しているとここにいる人たちよりも遥かに多い人の目に触れているので、ぶっちゃけプレッシャーがすさまじいというのはありますね。(ユーザーを)2000年当時からずっと追っかけていて、詳細にデータも取っていて。最初の頃は、はてなブックマークでヒールなことを書いているひとばかりが見ていたのですけれど、ここ最近はそうじゃない人がどんどん増えてきて。9割くらいはインターネットと言えば、インターネットエクスプローラのアイコンのことだと思っているんだろうな、というひとが非常に増えている。如実に分かるのはブラウザで、アクセス解析を見るとIEの割合が昔に比べるとどんどん増えている。Firefoxが減っていて、もう一つ、Operaは増えていて、これはゲーム企業から見ているな、という人が増えている。

U:それは『GIGAZINE』にとっていいことなんですか?

Y:いいことですね。一番最初成長するのにアーリーアダブダーの人に引っ張りあげて貰ったのですけれど、キャズムを超えるにはどうしても一般の人にリーチする必要がある。変な話、YahooJapanさんが取り上げているニュースって面白くないですよね。(会場笑)。要するに、上の方にいる人たちは面白くない感じでも、裾野のほうでは面白いと感じる人がいる。多分、ここに来ている人は頂点の方に近いので、「GIGAZIZEつまんねーな」と思っている人がいると思うですけれど、一般の人で面白いという人がいる。昔は罵倒するようなメールばかり来ていたんですけれど、今は応援メールが増えてきて、閲覧しているユーザーが変わってきているということは如実に感じています。

S:こういう議論って、過去何度も繰り返されている。SFの世界でも70年代に「SFの拡散や浸透」ということが言われたことがあった。上原さんがおっしゃっているのはまったく同じ構造なのではないか。あるパラダイム・プラットホームがキャズムを超えると、そういう現象が起こるんじゃないか。ではアルファーブロガーが出てきた2005年頃に面白かったかというと、コミュニティが小さかったからなんですよ。ネット・ITのひとが多くて、価値観を共有していた。その頃には「分かる分かる」みたいな皮膚感覚の面白さがあった。それがだんだん拡大していくと、共通の価値観がなくなっていく。ブログに求めるものが違っているわけだし、属している社会のセグメントが違っている。そうすると、「面白いブログ」が共有できなくなっていく。今年のアルファーブロガーコンテストにノミネートされているブログを見ると、圏域の分かれた別の世界の人が流入してきている。こういう構造を見ると、決して面白くなくなっているわけではない。
上原さんのアジェンダ設定は、僕的に言い換えると価値観が共有出来なくなっている、ということなんじゃないかと密かに思っているわけです。

U:言葉ではそれをいえることは結構あると思うんですね。アジェンダ設定でライブドア問題のことを面白かった例としたのは、例えばネット業界の人もいれば、保田さんや磯崎さんのような経済という論点で攻める人、消費者視点の人、いろいろな人が、一斉に一つのことを論じていた。いろいろな価値観のひとが入っていた。

T:いきなりそんな各論に入っていっちゃうんですか。そこを論点にするのかまだ分からない。

S:もう一つ重要なのは、アクティブユーザー数が減っている。20代前半の人達は携帯に吸い込まれている。『魔法のiらんど』には小説が100万本タイトルがある。表現する熱が冷めているということはなくて、プラットホームがブログ→mixi→携帯と移行してきている。ブログというアーキテクチャだけを問題にするのか、Web2.0で個人が情報発信している状況を切り分けないといけない。

T:個人にとってブログを書くということが「つまらない」かどうかということはどうでもよくて、多分来年も再来年もやると言えるものはなかなかないと思う。ブログは流行りもののように取り上げられてしまいましたが、佐々木さんがおっしゃったように、情報発信という意味ではみんなやるでしょう。
ブログ社会をどんなふうに見てますか、という質問でいいますと、個人的には「自分のために書く」「コミュニケーション」「メディア」と大きく三つくらいにパートが分かれると思っているんですけれど、多分前半の方の役割は、ツールが移っていく可能性は高いのではと思うんですよね。mixiでいいやとかクローズでいいやとか。一方で、僕とか上原さんとか保田さんとかが最初にブログに出会った頃に衝撃を受けたのは、ブログを書いていると、インターネットを通じてつながってしまう。インターネットがなければありえなかったことはある。ブログがなければこんなイベントもないし、今日来られている方も業界分かれていると思うんですよ。たぶんコミュニティが沢山あります。多分今までもあったという話だと思うんですけれど、会社法のコミュニティを見ることがなかったんで、全く存在を知らなかったんだけれど、それが見えてきた。でも昔に比べるとあまりに規模が広いので、よく見えないし、盛り上がっているのかも分からない。とりあえず一体感があった時期は終わってしまっている。ブログをはじめた頃、日々発見があったのと比べると停滞感があるのは確かかもしれないですね。

U:最初にブログをして感動したことは?

T:僕は三回ブログを挫折していて、最初は本を書くように書いていて、疲れてしまった。それでCNETの梅田望夫さんの記事を読んでもう一回書かなきゃと思って書いて。やっぱり一番最初にトラックバックで褒めてもらったことですね。その瞬間に価値観が逆転して発信者になったのが大きかった。

U:ブログをはじめて一ヶ月くらいの頃に、福井県で宝くじを寄付するということについて記事を書いたら、福井県庁の人からコメントを貰ったんですよ。それはびっくりしましたね。コミュニティや距離を超えたつながりが出来た。
そんな中、ここ最近のブログ社会を「社会面」「経済面」「システム面」のいずれかから切り込んでいければと思うのですけれど。

(「経済」というリクエスト)

では、「社会」を組み込みつつ「経済」の話をしましょうか。
まず山崎さんは課題をどのようにお考えですか。

Y:率直に言って、広告費が安すぎるということですね。ブログサービスは誰かがそのシステムを支えている。利用者は無料ですけれど、どこかにサーバーが存在して、家までつながる回線があって、それを維持して誰かが負担している。ウチの場合、それは広告主ですよね。それがいればいいんですけれど。最初はGoogleアドセンスしかなく、本当にGoogleにおんぶにだっこ状態だった。それが海外を見ると、単価が10倍だからそれでも生きていけるんですよ。日本のウチは向こうの同じPVのサイトに比べて収益が10分の1なんです。はっきり言って、企業としてやってけないレベルです。現在進行形で赤字のままです。

T:広告結構でてますよね。

Y:一時期の2chと同じで、PVが増えるとサーバ負荷も上がるんですよ。サーバーにお金を突っ込まないと、皆さんから見れなくなってしまうんです。

U:今徳力さんはアジャイルメディアネットワークで、支持されているブロガーを集めてメディア化するということをやっていらっしゃいますが、それはどういう経緯でスタートされたんですか?

T:もともと2006年にペーパーポストという手法が大流行してしまったということがあるんですよ。個人的には、広告ということを明記していればアリな手法だと思うのですが、今10事業者くらいあって。企業担当者も最近は変わってきてますが、それでいいと使っている現状があった。それは真面目に書いているブロガーにしてみれば悲しい。AMNはそういう背景から出ています。米国では真面目に書いているブログが金持ち会社になっているケースがある。日本では、一番PVのあるブログが赤字だと言っているくらいだから厳しいんですよ。日本の広告事情もあるから仕方がないのですけれど、マーケティングに使う手法の一つとして、「やらせ記事」の反対側のものとして、真面目に考える会社がないといけないんじゃないか、というのがAMNの発進のもとですね。
広告単価ですが、ぶっちゃけた金額をいってしまうと、AMNではPV単価1円で販売しております。おかげ様で沢山の会社に出稿頂いて私自身が一番驚いています。CNETや日経BPだと、3円や5円なんですが、そこでコラムを書いているような人が書いているわけですから比べると高くない。
しかし、一般的なCGMという括りだと、例えばmixiだとPVあたり0.01円なんですよ。だから「ブログも0.01円なんでしょ」というところを100倍で売ろうとしている。それは理解されてきているし、後から効いてくると思う。そんなぼろもうけ出来なくていいんですけれど、ある程度のお金が入ってくるのであれば一つのモチベーションになるのではと。

U:何でブログで儲ける仕組みを作るべきだと考えられたのですか?

T:既存の人達がそんなに儲ける必要はないと僕は思っているんですよ。GoogleアドセンスやAmazonのアフィリエイトは張っているけれど、「読まれている」というモチベーションの一つになっていてお金にがつがつしている人じゃない。(ここに来ている人達は)多分お金が貰えなくても(発進を)を続けると思う。AMNに入っている人達もそれとほとんどで、弾さんとかはAMNに入らなくても生きていけると思います。
私が考えるに、自己啓発とかネットワーキングのためにブログを書いている人はいいんですけれど。読み物という観点で行くと、専門的な内容を解釈して伝えていく職業が必要だと思う。多分編集者であったり、まとめサイトだったり。これは職業だと思うんですよ。そういうことをちゃんと伝えることをメインにするブログはプロの方が収入を前提にやっていく必要があるのではないか。今の広告収入の単価では、もうちょっとちゃんとしないと。乱立しているコミュニティをうまくつないで見せるということは、それが編集者なのかnewsingのようなサービスなのかは分からないですけれど、このままだと回っていかなくなるかもしれないという危機感はあります。

U:ブログの世界に価値があるものを落としている人達に対して、リアル社会で生きていくための対価が、バランスが取れていない。

T:それは是非佐々木さんに聞きたいんですよね。佐々木さんは物書きで食べているわけで。ブログも書かれているわけですけれど、収入は本がメインになるわけじゃないですか。

S:それは…ものすごく言いにくい(会場笑)。僕の話はともかく、お金が入ってこないのはなぜか、といい続けても変わらない。
一番大きいのは言語圏の問題。英語圏に比較して10分の1になるのは仕方がない。でも、広告費はどこの国もGDPの1%くらいで1億2000万というのはマスとして相当な数。出版業が成り立つためには6000〜7000万人必要と言われていて、台湾やベルギーでは成り立たない。そう考えると、日本語圏のブログの広告収益化も成り立つはず。それが成り立たないのは言語圏の他にもいくつかの要因がある。
例えば、グーグルモデルでは地方の中小企業などがアドセンス・アドワーズに掲載していかなければならないのだけれど、スモール&ミディアムの業界がまだIT化されていないので、まだネット企業が中心になってしまっている。
もう一つはインターネットのアーキテクチャの問題。英語圏ではソーシャルブックマークもいろいろな仕組みが出来ている。自分好みのブログをいかに抽出するかということが高度化されている。日本の場合はてぶとかnewsingとか高度化されているとは現状言いがたい。そういう、人を集める仕組みを作ることを怠っている段階で文句を言っても仕方がない。

(美谷広海氏から「日本語圏のブログは全体の3分の1、供給過多なのでは」という突っ込み)

T・シンプルには、山崎さんが言ったとおりで、アドセンスが10分の1で潜在読者が10分の1なら、100分の1なんですよ。物価が同じだとすると、相当厳しい世界。ネット側の広告も、効果を説明しないといけないのですけれど。

S:ブログ格差社会と一時言われたけれど、ブログは完全に機会平等なのだから、インフルエンサーとそうじゃない人に差別化してインフルエンサーが収益化していくという構造は、母集団が増えても状況は変わらないのではないか。

T:もちろん、お金だけがモチベーションじゃないので、そこだけに閉じた話はしたくないのですけれど。ピックアップする仕組みはもっとあってもいいのかもしれないですね。
私自身もアルファブロガーアワードを4回目をやったのですけれど、実は去年でやめようと思っていました。正直、毎回同じようなブログが投票されるし、「広がっていないな」と思っていた。で、SixApartの清田さんに「こういうのは重要だからやめるな」と言われて、大幅に手伝ってもらって形も変えてやりました。それで、会社法のブログとか、大前研一のブログとかが上がってきた。だから確実に広がっているんですよね。でも、ブログを事業にしている僕ですら知らないブログは生活者の皆さんはますます知らないんですよ。アルファーブロガーアワードはそういうブログが分かる仕掛けで、そいういう仕組みは、もっとあった方がいい。

U:PVがあれば儲かるわけでないしも影響力がないといけないし。影響力って何よってことだと、「みんながいい」と思っているもので、それを抽出している仕組みをやっている人間もいるけれどなかなか難しいという…。

S:その「みんな」が問題なんですよ。悪しき共同体幻想。

U:おっしゃる通りで個人的にはnewsingが「みんな」という状態になるのはリスクだと思っていて、もっと細分化された状態にならないといけないと思っていたりします。

 (以下、『「ブログ限界論」ログ(下)』に続く)

http://yaplog.jp/parsleymood/archive/641

『ブログ限界論』ログ(下)

前エントリーに引き続き、11月23日のRTCカンファレンスVol.28『ブログ限界論』のログです。
 多少は割愛させて頂いていますが、地の発言を拾うよう努めていますので、長いです。

 全体の流れを把握したい方は、『チミンモラスイ?』様のレポ等を参照された方がより早く目的を達せられるのでは思います。
 それを踏まえてご覧頂ければ幸いです。

 <参照>

『ブログ限界論』@RTCカンファレンス [前編](『チミンモラスイ?』様)
http://mapz.exblog.jp/6914742/

『ブログ限界論』@RTCカンファレンス [後編](『チミンモラスイ?』様)
http://mapz.exblog.jp/6918080/

「ブログ限界論」実況まとめ(『カイ士伝』様)
http://blogging.from.tv/kai4den/rtcvol28.html

<ブログを面白くするには>

上原氏(以下U):最近の個人や企業の取り組みで、ブログを面白くしている動きの事例はありますか?

山崎氏(以下Y):ぶっちゃけていうとここ最近はないですね。こっちが教えて欲しいくらい。逆の面白くなくしているのは「やらせ記事」が増えていますね。逆方向の動きは増えている。悪貨が良貨を駆逐している段階。ここからがインターネットの真髄が問われるのではないか。

佐々木氏(以下S):二つあります。
まずアルファブロガーアワードにも推薦したんですけれど、『はてな匿名ダイアリー』。
最近「集合的無意識」というものが気になっていんです。要するにアルファブロガーが顕名化して、特定の個人を永続的に読むということでは面白みがあるのだけれど、「今日本で何が起きているか」ということを断片的に知りたいというもともとブログの役割からは微妙にずれている。日本社会は帰属感が強くて、実名でものを言えない社会であると。匿名化の方に引き戻して自由に言うという文化が出てくるというのはいいことなのではないかと。
匿名実名の流れは、もともとパソコンもニフティとか実名チックだった。フォーラムに入るのに挨拶をしないといけないとか体育会の柔道部みたいだった。それが嫌になって皆2ちゃんに走った。あそこは挨拶とか(決まり事が)何もなくて気持ちよくていいと思っていたのだけど、それでは殺伐とするよねということで、ブログやらmixiやらに戻っていく。そういう振り幅があって匿名の気持ちよさが見直されている感じが若干あるのではないか。

U:なるほど、面白いですね。

S:もう一つは、集合的無意識ということで言うと、最近の10代20代は携帯に向かっている。最近ケータイ小説について取材しているんですけれど、『魔法のiらんど』にアップロードされている小説は100万本ある。信じられない数じゃないですか? その中で9月の段階で34本が書籍化されていて、トータルの出版部数が850万部。一冊にすると20万部くらい、僕の本もそれくらい売れればいいのにって(笑)。
そういう状況なので、ブログの世界が儲からないって悶々と言っている間に、携帯の世界でそうやって集合的無意識の世界が出来上がっている。そのスフィアからマスメディアに逆流して文庫化したり漫画の雑誌したりコミック単行本に出したりサブコンテンツしたりして収益をもたらしてすごいことになっている。そういうところを捉えると、ブログのことばかりで考えていると、クローズな狭い世界で、仲良しグループで考えすぎなんじゃないかと反省したんですね。

U:なるほど。ブログ=インターネットという世界感の中にあるのですけれど、携帯はまったく別の世界観。ユーザの行動が全く違っている。

S:日本の携帯の場合アメリカと違って、CMSで書いているので別空間になっちゃっている。
PCの世界で起こっていることはITメディアだったりCNETだったり書いてくれるじゃないですか。でも携帯の世界で、例えば『魔法のiらんど』で起こっていることとか、モバゲータウンで何が起こっているかということは誰も知らない。まとめサイトもないし。そこにディバイドがあるんじゃないか。

(小飼弾氏が「『魔法のiらんど』に参加している人達も自分が書いているジャンルについてのタイトルしか知らないんじゃ」という突っ込み)

U:そうですね。まとめる人がいなくて、ちょうど細分化されている。(会場全体に向かって)最近、ブログが面白くするような出来事って何かありませんか。

大西宏氏(以下O):マーケティングでは面白くなりつつある気がしますね。スモールビジネスの人達がかなりブログをはじめてきている。小さな飲食店や企業をやっている方は、お客さんや社会と新しい関係を作るということに、私は気がつきはじめた。
大きな仕掛けとしては、ノエビアさんが営業所の人のリアルな声を集めたサイトをやっているんですけれど面白いなぁと。企業の活動体力というものを感じる。

徳力氏(以下T):僕も話を聞いていてちょっと議論が佐々木さんとずれているかなと思ったのは、ブログというものの定義だと思うんです。コンテンツを生成して発信するという意味では、佐々木さんがおっしゃることはすごく正しくて、コンシューマーの情報送信が携帯に移って面白くなってお金がまわっているというのは事実あると思うんですけれど。
僕が受けているブログという文脈は、マクロ的な数量はどうでもいい。インターネットを使って、今会場にいるような人達とつながったり、知恵の交換をしたりすること。
僕がブログをはじめた頃にインパクトを受けた言葉が、『百式』の田口さんが、ITメディアの岡田有花さんのインタビューを受けた記事で「インターネットは脳のシプナスみたいなものだ」「みんながちょっとずつ頭がよくなる世界」ということをおっしゃっていた。専門家のひとが書くことを無料で読めて、検索で見つけられて、何かを発信すると誰かが受けて、頭がよくなっていく、と。それが僕のイメージしているブログなんですよね。
コンテンツが携帯にいくのは当然あるし、ブログというプラットホーム自体が携帯に移っていくのかもしれない。僕は仕事好き人間でビジネスで考えすぎなのかもしれないですけれども、ライフスタイルやキャリアをインターネット上で考えるインフラとしてブログに話を戻すとすると。
今、大西さんがおっしゃったような、企業側の人が会話に参加したいと思うかというと、日本ではちょっと停滞しているような感じがある。大企業で書く人はそんなに増えないし、選挙活動ではネットは使えない。
かたや先程山崎さんもおっしゃったように、スパムブログや自動生成ブログが増えているのがボディーブローのように効いてきている気がする。この間もひどいのを見つけましたよ。今は文章もとを自動で書き換えてしまうソフトとか今あるんですね。例えばブロガーとの会話をしたいと思っていても、ブログ検索するとスパムブログが大量に出てきます。意味ないよねと。この間NTTの同期に言われてすごいショックだったのは、『何あれブログって。物売ろうとしてウザいんだけど」と。彼の中のブログという文脈はアフィリエイト自動生成サイトになっちゃっているんですね。これは凄い問題だと思っています。
僕らがインターネット上でつながる可能性があるシステムがどんどん汚染しているものが強くなっている感じがするんですよ。それを『SPA』とかで堂々と「これは素晴らしいシステムです」という記事になっていたりする。あれは本当に許していていいのかというね、すいません、ちょっと熱くなっちゃいましたけど。

S:そのブログ検索結果はGoogleの問題なんですよ。

T:というと、結局僕らの思考のつながりはGoogleに命運をぜんぶ握られているという話になっちゃうんですね。米Googleではペーパーポスト系のサイトのページランクを0にするというジャブで出していたんですけれど、僕らが「Googleがんばってね」というふうになるのは、ちょっと悔しいなぁと。

S:だから、Googleに替わる情報収集しやすいアーキテクチャを徳力さん作って下さい。

T:皆さん、頑張って下さい。みんなでやりましょう(会場笑)

Y:もしスパムサイトからトラックバックが来たら、削除するだけでなくて、それをブログサービスに通報してほしいんですよ。一つやっているところは同じことを1000個くらい作っているので、一個の通報でどさっと消える。これは皆さんやって欲しいですね。

T:そもそもそういったブログをホストし続けるサービスがあるわけじゃないですか。短期的にはPVや登録数が上がるかもしれないけれど、それは自分たちの首を絞めていると思うんですよ。

S:スパムに腹立ててもしょうがないと思うんだけど。

T:いや、しょうがないんですけれど…。

U:仕組みについては、しっかりと考えていかなければいけないです。

T:僕がAMNという会社に入ったのは、もう時効だからいいと思うんですけれど、一年くらいずっと無理ですと断り続けていたんですよ。
やっぱり趣味でブログをやるのは楽しいじゃないですか。仕事にしたくないというのが本音であるんですね。
ただ、その時に日本技芸の御手洗さんに「僕らはインターネットからいろいろなものを得ているのだから、インターネットに対して還元する責任がある」と言われたんです。それは考えてことがなくて、それで結局こうやってAMNに入ったんですけれど。
それって僕だけじゃないと思う。皆さん全員そうで、何かやらないといけないんですよ。スパムブログを通報するのもかもしれないですし、それをよくないんじゃないかと言わなくちゃいけないのかもしれないし。僕は御手洗さんに言われるまでは、ブログというツールがあって楽しんでいます、それでいいでいいと正直思っていたんですね。アルファブロガーアワードも今回継続するのは清田さんに「継続する責任がある」と言われたからやりましたけれど、それまでは自分が自分の読みたいブログを探すためにやっていました。そういうことの積み重ねがあって、その時にはブログじゃなくなっているのかもしれないですけれど、よくしていかなければいけないんじゃないかと思います。

<最後に一言>

Y:個人的にはスパムブログは放っておけないですよ。割れ窓理論と同じなんで。業者は放っておいてもやるでしょうけれど、業者でもない人が真似をして小銭を稼いでいる。そういうことが重なって、今回の「ブログ限界論」でおっしゃられたような、インターネットにつながっている全員の無意識下において、熱意が下がっているのではないかという気が若干あります。
Googleなんかは全自動でやるのをよしとしていて、Yahooの場合は全部大量の人員で質の維持しようと。それぞれ別のアプローチで色々な問題の答えを出そうと試みている企業ではあるんです。ところが企業なので結局利益優先なんですよ。それ以外に、みなさん一人ひとりは何をやろうとしているのか。それとも、そういった問題意識はないですかと聞きたいですね。

S:ライブドアの時の盛り上がりはどうだったのか、ということについて一言だけ。
アメリカだと大統領選があってブロガーズミーティングを開いてヒラリー・クリントンが来たりして、ブログ言論からリアルに近づいてある種の運動化しているようなことが、日本では起きていない、ということに上原さんの不満があるのではと思うのですけれど。
確かに2005年はライブドアのニッポン放送買収問題や郵政解散があった。その二つの事件が画期的だった。日本のブログの空間を変えたと言い続けていたんですけれど。20〜30代のロストジェネレーション世代と60代くらいの団塊世代のおじさんとの世の中の見方が真っ二つに分かれていた。マスメディアの方はこぞって「ライブドアけしからん」「小泉は負ける」と言い続けていたのにもかかわらず、ブログの世界ではみんなライブドアのいいところがあるじゃないかと支持している人や小泉の支持をしている人もいっぱいいた。結果的にフタを開けてみると小泉は勝ったわけですよね。この時にアスアンドゼムみたいなことが起きて、ブログのパワーを見せ付ける原動力になって、ワクワクするものが確かにあって僕もそれを感じていた。それ以降、実はそういうことがない。
その間ブログが何もしていないわけではなくて、その後はそういった事件が起きていない。参院選があったんですけれどだれがどう見ても自民党が負けるしかないという状況で、意見の分かれる場所が最近起きていない。それだけの話であって、長い目で見るといずれ世代間対立が勃発するでしょう。今後、公職選挙法も改正されるでしょう。いろいろなきっかけをバネにしてブログの言論空間がパワーを持つ時期がくるんじゃないかと楽観的な期待はしています。

T:今日はしゃべりすぎてしまってすいませんでした。ちょっと感情的になってしまってお詫びします。
一つだけ。いいブログを探す仕組みの一つとして、アルファブロガーアワードをやっていますので、投票のご協力頂きたいと思います。12月7日にブロガーの忘年会にやるんですけれども、まだ申込み間に合います。是非よければ投票だけでなくどんなブログがよかったか自分のブログに書いて頂けると嬉しいと思ったりします。「俺の好きなブログバトン」をされている方がいたりするんですけれど、相手に伝えると続けるモチベーションになるでしょうし、お互い投票することで頑張っているブロガーのリストをサイトの方で作っていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。

<質問タイム>

Q:途中から面白いとかいう話ではなくて、面白いものはあるのだけれどつまらないように見えないようにはどうすればいいかという話になっているように思う。話が逸れているというか無意味な話をしているような気がするんですけれど。ある程度自動的に出来る話を皆さんが語る必要がないと思うんです。

U:取り返しがつかないので勘弁してください。

小飼氏:ブロガーに限界があるので、(ブログを)否定したりしなかったりという話。

Q:ブログが広まったのはプラットホームが優れていたのか、コンテンツが優れていたのか。

T:僕はプラットホームだと思います。インターネットを個人が体験するのに分かりやすいプラットホームがブログだった。その結果いいコンテンツが出てきた例もあるという形かなぁと。

S:よいコンテンツをみんなが読みやすいプラットホームが出来たということですね。

Y:ウチの場合はブログという言葉が出てくる前から同じ形で更新していたので、2000年の段階で個人的にも直感的にも「これがもっと広まれば面白いものが増えていくんじゃないかな」という気が最初からしていた。だから、プラットホーム、コンテンツの順番ですね。

Q:であればテクノロジーで今挙げられた問題を解決していくという方向ですか?

U:そうですね…。テクノロジーで解決していきましょう!
私も個人的にプラットホームだと思います。CMS、トラックバック、RSS、その三つが取り揃えられていたことが画期的だったと思います。

O:ブログは書いている人より読んでいる人がはるかに多い。本名で書いていると、声をかけられることはすごく多くて。ネットとリアルでのつながりは既に生まれているのではないですか?

T:そうだと思います。一番最初の問題設定で「ブログはリアルでのし上がっていくための道具だったんじゃないか」みたいなオチになっていたが、それでもいいんじゃないかと。
結局ネットもリアルなわけじゃないですか。こういうところによく来られている方はネットワークが広がって本業のビジネスにつながることは当然あるはず。佐々木さんの本を読んでいる限りは、日本は(実名で発言することに)向かない文化なのかもしれないですけれど、両方をつなげられる人は明らかに得をしている。ブログはそういう効果を持っているツールだと思います。

K:アルファブロガーは実名が多くなっている。PVを増やしたり影響力を高めたいという人は上にあがろうという人は実名を出した方が得。

S:ブログって単なるプラットホームなので、別に目的は人それぞれで、リアルで上がっていきたい人はそれを目指せばいいし、絶対に会社の上司に知られたくない状況でブログを書きたいのならばそれでいいし。それはお好きなようにとしか思わないですけれど。

Y:個人的には、よく聞くような「あちらの世界」「こちらの世界」といった考え方にしろ、「現実」「仮想現実」にしろ、そういうことが問題だとは思えないです。インターネットを特別視するのは理解できない。現実の延長線上なんだということが当たり前になりつつある世界に今ようやくなってきたんだな、という感じはしますね。完全にシンクロした、現実=インターネットということですね。

Q:現実の社会とインターネットの社会が完全にリンクするならば、例えば立ち位置が変わった際に使うブログも変えるべきなのか。そのままにした際は世の中が受け入れてくれるのか?

U:私は悩んでます、というのが答えですね(笑)。

Q:僕も起業して部下を持つようになって、本当の悩みがブログに書けなくなっているので、そういう場合にブロガーってどう対応していけばいいのかなということをお聞きできればと思います。

S:知り合いに言えない悩みは「増田」に書けばいいんじゃないですか?(笑)
本当はリアルとバーチャルがシームレスに繋がっているのが理想ですけれど、日本はどうしても二重にならざるを得ない。会社のオフィスで話すことと居酒屋で話すことが違うのと同じ。そこはリアルの写し絵という以外にない。だから世界が変わらない限り、この二重構造は変わらないと思います。

Y:質問に関して言えば、個人の信念・ポリシーの問題だとしかいいようがないですね。
ただ、ここにいる方々や20代以上の人は生まれた時からインターネットがあったわけじゃない。だからある意味二重生活みたいな感じになってしまうんですよ。
ところが、携帯をパチパチやっている平成生まれの後ろのほうの人たちになると、生まれた時からインターネットがあって当たり前、という状況になる。多分われわれが感じているよりも、シームレスにインターネットとリアルがフラット化してしまう気がします。
だから、「ネットで叩かれる」ではなくて、単純に「叩かれた」になる。目の前で罵倒された場合はそんなにダメージはないと思うんですよ。だから「ブログ炎上」とかナイーブに感じるのはもしかするとなくなるのかもしれない。
社長になったらやるのも変えなければいけないのかなという悩みは、普通の現実生活の延長線上で今我々が感じているのと同じように対処するのではと、将来的には思います。

T:僕はNTTにいて特にIRだったので、もし今もIRだったならここにいないですね。即クビだったと思います。
多分、自分で選択しないといけない。どういう自分で見られたいかという話だと思うんですよ。
上原さんが炎上マーケティングの一人者としてブログを書き続けるのであれば、本音を書けばいいと思うんですけれど、「社長としてのイメージをもうちょっと考えてくれ」と社員に諭されて考え直すというのであれば、そういう(本音の言えないような)ブログになっていく。
確かに今まではつながり辛かったので、ネットでは本音を言えるという気持ちよさがありますけれど、発言した責任は残っているわけで、見つかって誰か認識された瞬間にいくらでも叩かれる要素は残っている。本当に「王様の耳はロバの耳」的なブログをやりたいのならば、「はてな匿名ダイアリー」や匿名ブログをやるのはありだと思いますけれど、見つかるリスクを考えるならばネットだけでなく「どういう人として見られたいか」ということを意識してブログをやらざるを得ないと思います。
ネットだと過激になりがちですけれど、ブログは人格が蓄積されていくので、匿名だろうが実名だろうか、どういう人か認識されちゃいますから。
会社と個人との間をどう埋めるかということは、みんな自分で考えないといけないんじゃないかな、と思います。

U:そういうものがシームレスな会社を作りたいですね。

  <了>

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