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司法に対する怒りを!【救援連絡センター】
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投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 3 月 24 日 19:15:55: mY9T/8MdR98ug
 

http://kyuen.ld.infoseek.co.jp/information/

司法に対する怒りを!

 この度、「司法改革」の名の下に行われている実態を、武内更一弁護士(弁護士・憲法と人権の日弁連をめざす会事務局長)にお聞きしました。

(山中幸男/救援連絡センター事務局長)

山中 改悪刑訴法、総合法律支援法、裁判員法は、すでに法律としては成立してしまっており、施行段階に入っています。政府(法務省)、最高裁、日弁連は、マスコミ、広告・宣伝会社とも結託して、「ヤラセ」偽装のタウンミーティング、「サクラ」の日当動員など見え見えの手段を使って、2009年裁判員制度実施を強行しようとしています。これらの法律はどのような狙いを持っているのでしょうか。
武内 ご指摘の刑事訴訟法の改悪、総合法律支援法、裁判員法は、いずれも2004年5月に国会で成立した法律で、私はこれらをまとめて「刑事司法改悪3法」と言っています。3法は、それぞれ有機的な関連性を持っており、簡単に言うと、刑事裁判に「国民」を参加させる裁判員制度や被疑者に対する国選弁護制度を導入することなどを大義名分にして、刑事訴訟制度を権力的に強化するとともに弁護人の弁護権や被告人の防御権を抑制するものです。
 「国民」を裁判員として強制的に裁判に臨席させられるのは、できれば1日、最大でも連続して7日間程度と言われていますので、裁判員の負担軽減のために公判回数をできるだけ少なくしなければなりません。そのため、公判開始前に裁判所の主導で「公判前整理手続」を行い、公判廷で主張する事項や提出する証拠(書証・人証)を絞り込みます。そして弁護人にもその手続への出頭を強制し、公判では予め決められた計画に従った主張と立証のみ認め、それに対する弁護人の抵抗を押さえつける必要があります。そこで裁判所の訴訟指揮権を強化するとともに、従わない弁護人については裁判所が弁護士会に対してその弁護人の「処置」(弁護士会が懲戒請求するなど)を求めることができるようにしました。また、弁護人が自らあるいは裁判所の命令で退廷したり、公判への出頭を拒んだり、辞任したりした場合に備えて、いくらでも代わりの国選弁護人を職権で付することができるようにするために、国選弁護人推薦権を弁護士会から剥奪し、法務省の監督下におかれた行政法人である「日本司法支援センター」(通称「法テラス」)に国選弁護人指名権を一手に握らせることにしました。これが、刑事司法改悪3法の実態です。
   
山中 改悪刑訴法、総合法律支援法、「裁判員」法は、いずれも刑事裁判における被告人や弁護人の権利を制約し弱めるもののようですが、日弁連はこのような法令の制定や制度の導入に対してどのような態度をとってきたのでしょうか。これまでの弁護士会の動きを簡単に教えていただけたらと思います。
武内 日弁連の歴代の執行部は、結論として、これらの法令の制定と制度の導入を容認してしまいました。
 日本の刑事裁判の実態は、憲法や刑事訴訟法の規定にもかかわらず、極めて権力的で、長いあいだ憲法違反、人権無視が常態化していました。その状況下で 1990年に日弁連会長に就任した中坊公平が唱えた「司法改革」というスローガンは、日弁連の総意とされました。しかしその後、経済界が自在な経済活動に資するべく、そして最後に最高裁や政府(法務省)までが「司法改革」を唱え出した際に、日弁連もその動きに相乗りをしたことが、すべての過ちの始まりだったのです。経済界や最高裁、法務省などが求める司法制度の改革が、われわれ弁護士が求める司法改善要求とは全く逆向きのものであることは明らかでした。しかし、そのころから、日弁連の中には、既に政府の施策に同調、追随し、さらにはそれを推進しようとする者が一定の勢力を持ち始め、他方では、絶望的といわれる刑事司法を改善するには政府主導であっても「司法改革」の流れに乗るほかないと考える者も一定の層を形成していたと思われます。しかし、政府(法務省)と最高裁が結束して主導する「改革」が弁護士の望むものになるはずはありませんでした、私たちは政府による司法制度改革審議会の設置自体に反対の声をあげ、設置後は日弁連の参加に反対しましたが、執行部はそれを押し切って参加してゆきました。その結果は、現状がすべてを示しているとおりです。その過程で、日弁連を「司法改革」に最後まで引っ張り続けるためのエサが裁判員制度と被疑者国選弁護制度でした。エサと言っても、周到にもそれ自体に猛毒が入っているわけですが、「国民の司法参加」「被疑者弁護の充実」を日弁連の鼻先に下げて、それを実現するためにということで、それまで刑事司法の現場で弁護人が闘うための武器として用いていたわずかな手段まで剥奪されることを、日弁連執行部は容認してしまったのでした。
 日弁連執行部は、すべてを犠牲にして導入させることにした裁判員制度を、最高裁や法務省と一緒になって、今も推進の旗を振り続けています。タウンミーティングの「ヤラセ」も「サクラ」の動員も、日弁連執行部は承知のうえで見て見ぬふりをし、さらには自ら「動員」の役割を担ってきたことは、公然の秘密なのです。その証拠に、日弁連は、法務省による「ヤラセ」や最高裁・広告会社・新聞社などによる「サクラ」が露見しても、一切批判をしません。

山中 改悪刑訴法は、2005年11月から実施されました。その狙いと効果は、刑事裁判の拙速主義とずさんな証拠採用にあると思いますが。実際の法廷はどうなっていますか。
武内 以上に述べたことからもわかるように、改悪刑訴法の狙いは、「拙速」とか「ずさん」などというような過失や懈怠を意味する言葉で説明すべきものでは決してなく、あくまでも「簡易、迅速、厳罰」を旨とする刑事裁判の権力的強化を意図的に図ったものにほかなりません。それがもたらす刑事裁判の現場は、被告人と弁護人にとって絶望的以下の状態、惨状というほかはありません。相変わらず被告人は「人質」として不当な拘留のもとに置かれ、検察・警察が圧倒的に優勢な状況下での公判前整理が、極めて短期間で行われ、弁護人の準備、調査も不十分なままに公判期日が指定され、おまけに極めて短期間に、連日、それも全日ないし半日法廷が開催され、法廷で新たな事実が明らかになっても十分な調査期間など与えられずに、あらかじめ決定されたとおりに結審、そして判決が言い渡されています。その結果は、いうまでもなくことごとく有罪で、「迅速」に死刑判決が下された実例もあります。
 新たな刑事裁判手続に幻想を持たされていた者はもとより、裁判員制度や被疑者国選の実現を積極的に推進してきた者でさえ、現実に直面して、いまさらながら「刑事司法改革」の恐しさを思い知らされています。大変な徒労感、絶望感から「もうやりたくない」との声も出ています。

山中 総合法律支援法による日本司法支援センター(法テラス)は、2006年10月に開業していますが、国選刑事弁護人について、法テラスとの契約弁護士しか関与できない仕組みにしてしまったことは、ほとんど知られていません。弁護士会(日弁連)執行部は何を考えているのでしょうか
武内 総合法律支援法によって設立された日本司法支援センターは、独立行政法人とされていますが、その実態は、法務大臣が理事長を任免し、理事長が理事(3人以内)を任免します。本部は東京に置かれ、全国の裁判所支部所在地に地方事務所が置かれますが、地方事務所の所長や副所長は、法律上の機関ではなく、これも理事長が任免します。
センターの業務運営のあり方の基本を定める「業務方法書」は、法務大臣の認可を必要とし、国選弁護人となろうとする弁護士が個々にセンターと締結しなければならない「国選弁護人契約約款」、国選弁護事件や民事法律扶助事件を受任した弁護士が従わなければならない規範としてセンターが定める「法律事務取扱規程」なども、すべて法務大臣の認可を必要とします。これらに違反した契約弁護士は、センターから処分(契約の停止や解除など)されます。処分を決定する「審査委員会」は、理事長が任免する9名の委員で構成され、有識者5名の選任は理事長(すなわち法務省)の専権で、裁判官1名は最高裁が、検察官1名は検事総長が推薦します。日弁連が推薦できるのは弁護士2名のみです。
 さらに、センターには、法務省から検事や検察事務官が20人以上も出向しており、事務次長、会計課長、情報収集・提供担当課長には検事が就任しており、国選弁護担当課長には、もともと裁判所から法務省に出向していた裁判官が再出向して就任しています。センターの業務は、1から10まで法務大臣、法務省の官僚によって管理、統制されます。「独立の法人」とは名ばかりです。
 こんな組織に、国選弁護人の指名や民事法律扶助の運用を担わせることに、どうしてなってしまったのか、皆さんも当然疑問に思われるでしょう。
 司法審が設置される直前の1999年3月、衆議院法務委員会で、自民党の杉浦正健委員(後に法務大臣に就任。第1東京弁護士会会員)が次のように論じていたことに、その狙いが露骨に出ています。
 「日弁連は余りに政治的過ぎるという批判は随分ある。特に自民党の中には強い。」

 「刑事手続を扱うことになると、国がしっかり監督権を行使した団体でないと大方が納得しない。私も納得できません。」
 「弁護士会が扶助協会をしっかり抱え込んでいる。言ってみれば完全子会社みたいな形で運営してきた。こういう状態を解消しない限り、扶助事業の本当の前進というのはありえない。」
 その後、同年7月に設置された司法審における被告人国選弁護や新設される被疑者国選弁護、並びに「拡大」されるという触れ込みの民事法律扶助事業の運営は、法務大臣(=法務省)監督下の法人の手で行われるものとするという構想に具体化していったのです。
 司法審での議論に「司法改革」の実現を期待していた日弁連は、「悲願」としていた被疑者国選の実現と法律扶助の拡大を実現するチャンスと位置づけ、すべて法務省の描いた構図を容認していったのです。日弁連は、「悲願」の実現と交換に悪魔に魂を売り渡したというほかありません。

山中 弁護士会(日弁連)執行部は、裁判所、検察庁とも「共謀」し、反対し従わない弁護士に対して「処置請求」と称して「懲戒」の対象とするなど、弁護士(会)の自治権を放棄しているように見えます。どうなってしまうのでしょうか
武内 今回の刑事訴訟法改悪の前から刑事訴訟規則第303条には、次のような規定が置かれていました。
 「裁判所は、検察官または弁護士である弁護人が訴訟手続に関する法律または裁判所規則に違反し、審理の迅速な進行を妨げた場合には、その検察官または弁護人に対し理由の説明を求めることができる。
2 前項の場合において、裁判所は、特に必要があると認めるときは、・・・弁護人については、当該弁護士の属する弁護士会または日本弁護士連合会に通知し、適当の処置をとるべきことを請求しなければならない。」
 しかしこの規定が実際に裁判所によって用いられたのは、過去に数例しかなく、しかも請求を受けた弁護士会が必ずしも裁判所の期待する措置を取らなかったため、この規定は事実上空文化していました。今回の刑訴法改悪では、この規則の活用が企図され、「公判前整理手続もしくは期日間整理手続」についてもその迅速な進行を妨げた場合の対象とし、さらに刑訴法自体でも、裁判所による公判期日への「出頭」「在席」「在廷」命令、尋問や陳述の制限に従わない弁護人につき、同様の処置請求権を新たに規定しました(法第278条の2、法第295条3項)。
 さらに重大なことは、日弁連が、裁判所からこれらの「処置請求」を受けた場合の対応を会規で明確に定めたことです。これにより、裁判所は必ず弁護士会が対応するものと期待して「処置請求」を発することができるようになりました。このことは、裁判所の企図する刑事裁判の「迅速化」、「計画審理」に、日弁連までが率先協力する体制を整備することを意味し、必ずや不当な「処置請求」を誘発するものと強く危惧されていました。そして、ついに麻原弁護団の2名の弁護人につき、東京高等裁判所が日弁連に対し「処置請求」の第1号と第2号を発する事態が招来しました。これに対して多数の弁護士が両弁護士の弁護団を形成し、当該処置請求の不当性を厳しく指摘して闘い、日弁連の調査委員会も「処置せず」との結論を出さざるを得ず、新制度下最初の処置請求をはね返しました。

山中 救援連絡センターは、今年、東京弁護士会人権賞を受けました。受賞に応えるためにも被疑者、被告人、受刑者にされた側の人々の立場に立った人権擁護活動に励んできたいと思います。司法改悪阻止、裁判員制度反対をたたかってきた弁護士の皆さんの闘いに学び、合流していくつもりです。救援連絡センターへの要望、ご提案をお聞かせ下さい。
武内 政府(法務省・検察庁)と裁判所が自ら憲法と刑事訴訟法の原則を無視し、刑事司法を「絶望」とまで言わしめる状況を作り出しておきながら、その状況を逆手にとって「司法改革」なるスローガンを用いてさらなる刑事司法制度の改悪が行われてきたのが実態であることは、今や現場で刑事弁護活動に従事する弁護士には明白となっています。国選弁護や民事法律扶助事件を受任するために司法支援センターと契約した弁護士、センターの常勤弁護士となって雇用された弁護士、そして私選刑事弁護に従事する弁護士、いずれも真相に気がつき始めています。裁判員制度の欺瞞性、反人民性も広く人々に知られるようになってきました。昨年12月の内閣府の世論調査では、裁判員を「やりたくない」との回答がさらに増加して78%にまで達しました。
 結局何のための「改革」であるのかといえば、資本主義経済の行き詰まりを世界市場での利権拡大、維持により乗り切ろうとする経済界の切実な意図、そのためには日本も世界中でアメリカなどの帝国主義列強と協働しあるいは対抗できる軍事力を保有すること、すなわち「戦争ができる国」になることが不可欠であると日本の支配階級は考えているからです。しかし今までの刑事司法制度では、人民に戦争政策を支持させ、戦場に動員するのは不可能です。自治権を有する在野、反権力の弁護士会、弁護士の存在も大きな障害です。これをすべて戦時体制に転換するのが、「最後の要」(司法審意見書より)としての「司法改革」の目的です。これは、九条改憲と改憲手続法制定、教育基本法改悪、共謀罪制定などと一体の、人民に対して仕掛けられている攻撃です。
 しかし、この真実が知られることで、「改革」の幻想、虚偽性があらわになり、政府(法務省・検察庁)と最高裁の悪巧みに対する人民の怒りは、激しく湧き上がるでしょう。「司法改革」タウンミーティングにおける「ヤラセ」や裁判員制度推進集会での「サクラ」動員は、国家主導「改革」なるものへの疑念と怒りを増大させています。
 救援連絡センターは、基盤を人民に置いている組織です。これから、ますます人民の司法に対する不満や疑念、怒りの結集軸として活動を強め、司法改悪の企みを粉砕する闘いを共に闘っていっていただきたいと思います。

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