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(独:CIAに逮捕状)米国「特別身柄引き渡し」と拷問を訴える裁判、連邦最高裁が審理却下
http://www.asyura2.com/07/kokusai1/msg/398.html
投稿者 kamenoko 日時 2007 年 11 月 06 日 02:58:27: pabqsWuV.mDlg
 

米国「特別身柄引き渡し」と拷問を訴える裁判、連邦最高裁が審理却下(JANJAN)

【ワシントンIPS=ジム・ローブ、10月9日】

 CIA(アメリカ中央情報局)の一連の「特別身柄引き渡し」工作の中で、拉致、拘束され、拷問を受けたというドイツ人カーレッド・エル・マスリ(Khaled el-Masri)の訴えを、米国・連邦最高裁判所が却下した。その結果、連邦裁判所による、2006年の棄却決定が確定した。「国家機密」露呈の危険があるという理由であった。

 エルマスリの代理で訴訟を起こしたACLU(アメリカ自由人権協会)の弁護士ベン・ウィズナーは、今回の決定は、「エルマスリだけでなく、法の支配と国の名声を尊ぶ米国人にとって、悲しいことだ。この国の対テロ政策の犠牲となった、無実の人に対する、正義を否定することによって、裁判所は、政府の恥ずべき人権侵害と法手続き無視を、聖域に上げてしまった。」と述べた。拷問が問題となっている他の事例においても、ブッシュ政権は「国家機密」を盾に、「テロとの戦い」についての重要情報を公開していない。

 「政府が説明責任を逃れ、裁判所がそれを正当化するなどというのは、人権尊重という理念を根本から覆すことになる。議会はCIAの「特別身柄引き渡し」を長い間、野放しにしてきたが、今、制御するべきだ。」ヒューマン・ライツ・ファーストのエリサ・マッシミノも主張する。

 「特別身柄引き渡し」は、国外で身柄を確保されたテロ容疑者を、取り調べのために第3国に連行する仕組みであるが、クリントン政権で承認され、「テロとの戦い」で頻用されるようになった。ニューヨーク・タイムズのレポート(05年)によると、エルマスリは2003年の大晦日、マケドニアでの休暇中に誘拐され、その後カブール(アフガニスタン)の「塩坑」と呼ばれる秘密収容所で、数ヶ月に渡り取り調べを受けた。最終的にCIAが、彼は容疑者と別人物であると確信するまで、常に枷をはめられ、薬物を与えられたり殴打されたりした。レバノンの出自である彼は、ドイツ人からも3回取り調べを受けたと言う。5月アルバニア山間部の路上に、うち捨てられるように解放された。この事件は、米独関係をぎくしゃくさせ、欧州の懸念を高めることになった。

 CIAはエルマスリの件について一切コメントしていないが、ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、米国高官が誤認逮捕を認めたと断言した。欧州評議会のレポート(2006年6月)も、エルマスリ本人の供述を正しいと報告している。今年1月にドイツ検察当局は、エルマスリの誘拐とアフガニスタンへの航空移送について、CIA工作員と契約パイロットら13人の逮捕状を出した。彼らはマジョルカ島(スペイン)を拠点に、「引き渡し」工作を行っているチームのメンバーと見られている。

 エルマスリは、05年12月、当時のCIA長官テネットと、誘拐に関与したと思われる複数の民間会社、及びその従業員を相手に訴訟を起こした。彼の適法手続きの権利を侵害し、恣意的拘束や残酷で非人道的な扱いを禁止している国際法に違反したことに対して、損害賠償を請求したものだ。

 2006年5月、連邦裁判所裁判官は、いわゆる「国家機密特権」をもって、棄却した。担当した裁判官T.S.エリスVは、特権の発動に従ったが、「もし、エルマスリの供述が真実であれば、公正をもって当たる者は、彼が我が国の過ちによって被害を負ったこと、そして補償に価することに同意するであろう。」と述べた。

 07年3月、上訴裁判所においても、棄却の決定が支持された。ロバート・キング裁判官は、「本件は、法的に真実を求めることと、国家の安全を維持する行政の任務が、対立する事例である。エルマスリが申し立て棄却を受けなくてはならない、という結論の重さを、我々は認識している。」と記した文書を裁判所に提出した。

 これら裁判官の配慮も虚しく、エルマスリの法的救済の望みは、最高裁の棄却決定によって失われた。裁判官から何のコメントもなかった。ホワイトハウススポークスマン、ダナ・ペリノは、「よいこと。」と評した。

 憲法プロジェクト(Constitution Project)のシャロン・ブラッドフォード・フランクリンは、「法廷の助言者」として書類を裁判所に提出し、本件と「国家機密特権」適用の見直しを要求した。議会にも「すぐにこの特権を改革する法律を策定し、個人の権利を無視する無節操な権力を容認しないと、はっきり示す」ように求めている。

 ACLUによるとこの特権は、本来デリケートな証拠が法廷で公にされないことを目的としたものであるのに、最近では審理そのものを却下することに利用されている。この特権のために、国内の一般市民に対する盗聴など、反発の大きい捜査方法についても、法的に調査できなくなっているのだ。

 テロ容疑者逮捕取り調べの違法性が、「国家機密」保護を理由に、裁判で審理されない決定が下り、人権擁護や政府の説明責任を求める各有力団体から、反発を受けている。「特別身柄引き渡し」と拷問を訴える裁判が米最高裁で審理却下されたことを巡る諸議論を報告する。(原文へ)

翻訳/サマリー=藤井正子(Diplomatt)/IPS Japan浅霧勝浩

http://www.news.janjan.jp/world/0710/0710184127/1.php

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”特別身柄引き渡し=エクストラ・レンディション協定”の名の下での拉致

イタリアの裁判所、オマル師誘拐でCIAの22名にEU共通逮捕状(日欧各紙)
http://www.asyura2.com/0510/war76/msg/1048.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 12 月 24 日

伊 CIA工作員13名 EC全域指名手配へ(コリエレ紙)
http://www.asyura2.com/0505/war71/msg/595.html
投稿者 kamenoko 日時 2005 年 6 月 28 日

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