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Re: 物(廃物)のエントロピーは、宇宙空間に捨て去ることができない、モノ的には閉鎖系である
http://www.asyura2.com/07/nature2/msg/537.html
投稿者 短足鰐 日時 2008 年 2 月 01 日 20:18:43: 1dEIvwQCPSw5M
 

(回答先: 地球は熱的に開放系であり、熱的エントロピーは宇宙空間に捨てることができる 投稿者 短足鰐 日時 2008 年 1 月 31 日 20:38:39)

(槌田敦、引用つづき)
 「地球の重力は大きい。したがって、地球は物のエントロピーと捨てることができない。一方、光は重力の影響を受けないから、地球は熱線という形でエントロピーを捨てることはできる。地球の定常性はこれによっている。
 エントロピーには(熱のほか)、もう一種類あって、物エントロピーがどのように処分されてきたかを考えなければならない。
 地表における最大の物エントロピーの発生者は、動植物である。動物の排泄物および動植物の遺体は、毎年、地表を覆いつくしてしまう。しかし、小動物、小植物、そして微生物は、適度の水分を用いてこれらの排泄物や遺体の分解者として互いに協力しながら最終的には簡単な無機物に変えている。
 この時、物エントロピーは熱エントロピーに変わったのである。そのことは、堆肥発酵中の発熱で簡単に理解されるだろう。そして、その熱エントロピーは、水の蒸発で水蒸気となり、水循環へ渡されているのである。」(第八章 地球をどうみるか)

「石油文明の放出している物エントロピーを速やかに熱エントロピーに変える機構を地球は持っていない。つまり、石油文明は閉鎖系の世界であり、定常系に移る見通しを全く欠いているのである。」(第九章 共生の理論)

〔短足鰐〕
 多くの石油化学製品は、微生物でほとんど分解されず長期に地球上に滞留することになる。ゴミの処分場は満杯になり、新たな処分場をつくるのも住民の反対があってままならない自治体はたくさんある。イタリアの某市では、道路上にゴミがあふれかえっていた。閉鎖系では、熱学第二法則(エントロピー増大則)により、「科学技術にも、エントロピーを減らす能力はない」(槌田)ということになる。

 米を原料としたプラスティックは、速やかに分解され、おそらく水・気体・無機物など本来自然界にあったものに戻るのだろう。この過程で熱を発生するはずだが、この廃熱は水の循環機構で宇宙に捨てることができる。昔日の日本家屋のように木・竹・紙・土で作られたものは、たとえ廃物になっても一定期間の後、廃熱に転化されるので地球上にエントロピーを蓄積する要因にはならないはずである。ここにエントロピーを増大しにくくする「生産−消費システム」構築のヒントがあると思う。

 次は原発の話になる。(つづく)

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