★阿修羅♪ > 環境・エネルギー・天文板2 > 664.html
 ★阿修羅♪
海面上昇を招く新たな脅威 なだれ落ちる氷床 = 日経サイエンス
http://www.asyura2.com/07/nature2/msg/664.html
投稿者 ダイナモ 日時 2008 年 3 月 25 日 22:16:25: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0805/200805_078.html



 「南極の氷が解けて海面が上昇する!」。アル・ゴアの『不都合な真実』でも話題になったが,地球温暖化にともなう問題のひとつとして懸念されているのが海水面の上昇だ。南極大陸には地球の氷の約9割が存在し,大陸の上に氷床や氷河としてのっている。もし南極(とグリーンランド)の陸地の上にある氷床が消えてすべて海に入れば,地球全体の海面は60m上昇するといわれている。
 氷床は長い年月の間に岩盤の上をすべりながら,徐々に海に流れ込む。この氷が海に流れ込んで蒸発する水分量と,南極大陸に降る雪の量はほぼ拮抗しているため,海水面は一定に保たれてきた。だが気温が上がり,氷が解け出すと海に流れ込む速度が速まり,海面が上昇する。こうしたモデルから,気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は今後の海面上昇を予測している。
 だが実は,この予測モデルに含まれていない海面上昇の要因がある。南極の氷の下には,湖や川など大規模な水系が存在し,潤滑剤のように氷床をすべりやすくしているのだ。またこの“潤滑剤”があるために,氷床は従来考えられたより不安定で,少しの刺激でも崩れやすいものらしい。氷床の末端,海に突き出して浮かぶ棚氷が崩壊すると,歯止めがなくなった氷床は急速に海にすべり落ち,海面上昇を招く可能性がある。実際に2002年のラーセンB棚氷の崩壊で,氷流の速度が速まっていることがわかった。いま研究者たちは,氷の底で起きている現象のメカニズムをとらえようとしている。

著者
Robin E. Bell
コロンビア大学地球研究所のADVANCEプログラムの長を務める。コロンビア大学のラモント・ドハティー地球観測所のドハティー上席研究者も兼任し,南極の主要研究プログラムを指揮している。氷床崩壊のメカニズムのほか,南極氷床下の寒冷環境についても研究しており,7回の南極遠征を率いてきた。米国科学アカデミーの極地研究委員会の会長で,国際極年の国際計画グループの副会長でもある。

原題名
The Unquiet Ice(SCIENTIFIC AMERICAN February 2008)

----------------------

 (とグリーンランド) はダイナモが追加訂正したものです。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 環境・エネルギー・天文板2掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。