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福田、決断できず…白川氏が日銀総裁に昇格へ（ZAKZAK）
空席の異常事態にあった日銀総裁人事で、政府は７日昼に予定していた人事案の国会提示を先送りした。福田康夫首相は総裁代行の白川方明副総裁（５８）を昇格させ、副総裁に前財務省財務官の渡辺博史一橋大大学院教授（５８）を起用する意向だが、渡辺氏については「天下り排除」を理由に民主党の小沢一郎代表らが難色を示しており、同意が得られる見通しが立たないためだ。自民党内からは「最初から民主党の意向を尊重していれば、これほどもめなかったはず」（幹部）と冷ややかな指摘も出ている。
渡辺氏の副総裁案については小沢氏が否定的な見解を示しているが、鳩山由紀夫幹事長は７日午前、「（財務省から日銀への）天下りと考えない」とも発言。このため、政府・与党は「民主党の情報が交錯している」（自民党幹部）として、再調整の必要性があると判断し提示を延期した。
白川氏の昇格を軸とした新人事案は、町村信孝官房長官が７日夜にも議院運営委員会両院合同代表者会議に提示。９日に衆参両院本会議で同意され、新総裁は１１日に米国で開かれる先進７カ国財務相・中央銀行総裁会議（Ｇ７）に出席する運びだ。
小沢氏は６日、テレビ番組に出演し「いろんな問題が起きており、国民の審判を仰ぐのが民主主義だ。（７月の）北海道洞爺湖サミット（主要国首脳会議）前の衆院解散を第１目標にやる」と述べ、今国会で福田政権を解散に追い込む決意を強調している。
小沢氏がここまで強気になっている背景には、総裁人事やガソリン税などで福田首相の失態が続いている実態がある。
福田首相は先月上旬に武藤敏郎副総裁（当時）の昇格案、中旬に田波耕治国際協力銀行総裁の起用案をそれぞれ提示したが、民主党は両氏とも財務（旧大蔵）次官経験者であることから、「財・金」分離の党方針に抵触するとして参院で拒絶。戦後初めて総裁が空席となる事態が続いていた。
この期に及んで福田首相が「白川総裁」で民主党に譲歩するのは、マスコミ各社の世論調査で内閣支持率が「危険水域」の２０％台に突入したためだ。３度の不同意は世論が許さないと判断したようだが、目立つのは財務省や民主党に振り回される情けない姿だけで、国民の信頼を取り戻すのは難しそうだ。
ZAKZAK 2008/04/07
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_04/t2008040726_all.html
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