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□「援交狩り」「児童買春」続発 ／山口 [毎日新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070529-00000228-mailo-l35
Ｎｅｗｓクリック：やまぐち 「援交狩り」「児童買春」続発 ／山口
5月29日16時2分配信 毎日新聞
◇有害サイト対策に苦悩…教育現場は無力感
下関市の少年少女６人が金品ほしさにツーショットダイヤルで建設作業員を北九州市門司区に誘い出し、金属棒で殴った末に海に転落死させた事件は、下関市内の教育関係者に衝撃を与えた。他にも女子中学生が絡んだ出会い系サイトによる児童買春事件は市内で後を絶たない。サイトの利用に警鐘を鳴らす啓発を繰り返してきた市教委は、学校現場の対策だけで防ぐのは難しいと危機感を募らせている。【新里啓一】
「援助交際狩り」を共謀し、強盗致死などの非行事実で山口家裁下関支部に移送された６人（事件当時１５〜１９歳）の出身中学は同じではない。グループを知る複数の少年らによると、とび職をしたり、高校を中退、数カ月前に少年院を出所したりと境遇はさまざまだった。下関市内のゲームセンターなどで知り合い、遊び仲間になった。
「遊ぶ金はいくらあっても足りないし、『援交』を利用した金銭の巻き上げなんて他にもやってるヤツはいる。手っ取り早く、１日に１５万円稼いだこともある」。６人を知る少年はこう話し、「あいつらは人殺しまでやったからたまたまばれただけ」と言い切った。
リーダー格の少年と接見した付添人の弁護士によると、この少年は「脅して金を取れればよかったが、（建設作業員が）反撃してきたので殴った。まさか死ぬなんて」と話し、反省の言葉を口にしているという。
◇ ◇
グループには当時中３の少女２人も含まれていた。市教委関係者には「ほんの一部の生徒」との見方もある。ただ最近も、下関署が４月に市内の少女（当時１４歳）に対する児童買春容疑で市内の運転手を▽３月に同じく市内の少女（同）に対する同容疑で岩国市の獣医師の男を――それぞれ逮捕している。
３月には遊興費ほしさに少女（同）を買春相手として市内の男性会社員に引き合わせたとして、彦島署が当時１４〜１９歳の少年少女３人を児童買春あっせん容疑で逮捕。端緒の多くは少女を補導したことで、下関署は「表面に出てこないケースも多いのでは」とみる。
県警によると、出会い系サイトが絡んだ事件の被害者数（１８歳未満の少女）は、０４年に１０人に減った。その後は２年連続で増え、０６年は３７人になった＝別表。
◇ ◇
市教委は昨年度、携帯電話の有害サイトなどに対する啓発の徹底を校長会などを通じて１０回以上呼びかけた。しかし、市中心部の中学校長は「これだけ情報がはんらんする中、学校側の努力だけで改善できる問題ではない」と打ち明ける。別の中学校ＰＴＡ会長も「すべての生徒が携帯電話を持たないようにするしかないが、現実的には不可能な状況だ」と頭を抱える。
そんな教育現場の悩みとは裏腹に、援交狩りグループを知る少年からは「関門海峡を渡って門司側に行けば別世界。どんな悪さでもできそうな気がする」と、送致された６人の心境を代弁するような言葉も漏れる。市教委の職員は「結局はモラルの低下や安易に性を売る風潮など、大人社会が病んでいることに行き着く。学校や家庭で地道に規範意識を植え付けるしかない」と話している。
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◇出会い系サイト事件の県内の被害者数◇
年 ０２ ０３ ０４ ０５ ０６
児童買春・児童ポルノ法違反 ２８ ２２ ７ ２７ ３１
県青少年健全育成条例違反 ５ ４ ３ ２ ６
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合計 ３３ ２６ １０ ２９ ３７
（県警調べ。単位・人。被害者は１８歳未満の少女）
〔山口版〕
５月２９日朝刊
最終更新:5月29日16時2分
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