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<政官財学の癒着>政府税調は官邸と新自由主義に乗っ取られた【森永卓郎】
http://www.asyura2.com/07/senkyo29/msg/445.html
投稿者 heart 日時 2006 年 12 月 28 日 10:41:17: QS3iy8SiOaheU
 

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/o/62/index.htmlより転載。

12月18日公開
第62回
政府税調は官邸の言いなりに成り下がった

 去る11月7日、安倍政権になって初めての政府税制調査会(政府税調)が開かれた。具体的な議論はまだまだこれからだが、何よりもわたしが驚いたのは、新しい政府税調の体制である。なぜなら、そこには革命的とも言うべき変化が起こっていたからだ。

 そもそも、政府税調の目的というのは、幅広い層の意見を聞きながら、大所高所から公平・中立・簡素な税制を検討、提言するというものである。そのために、経済界、労働界、消費者など、国民各層から人びとを集め、どろどろとした利権を離れて意見を戦わせるという建前をとってきたのだ。そして、中立的な立場で審議した結果を、年度ごとに「年度答申」としてまとめ、3年間の審議の結果を「中期答申」として提言する。

 このように従来の政府税調は、実際はともかくとして、少なくとも建前は中立機関であった。しかし、今回の政府税調を見ると、明らかに中立性を失い、官邸主導へと変質したことが見て取れる。

●税制を官邸がコントロールする新体制

 政府税調が変質したとわたしが言う理由はなにか。その第一のポイントは、新しい会長に本間正明氏が就任したことである。

 本間氏は今、国家公務員宿舎に住んでいたことで批判されているが、小泉政権下において、経済財政諮問会議の学者側の民間議員であった。また、同じく民間議員だった吉川洋氏も今回の政府税調の委員となっている。

 この二人は、政府側にいた竹中平蔵氏と並んで、小泉政権の経済面でのブレーンといってよい。その二人が、そのまま政府税調に横滑りしているのだから、今回の人事には明らかに強い色が付いていると言っていい。しかも、本間氏は会長に選出される直前から、減価償却の拡充と法人税率引き下げを公言している。政府税調で議論を始める前から、会長が先走って結論を出してどうするのか。

 これは極めて異例なことであり、片山虎之助参院幹事長が「もっと慎重に意見を聞くべき」と苦言を呈しているほどだ。

 政府税調の変質はそれだけではない。見逃されがちなもう一つのポイントは、政府税調を担当する事務局が、財務省から内閣府へと移されたことだ。

 これは、実に重い意味を持っている。なぜなら、税制のたたき台を作るのが事務局の仕事であり、その影響力は非常に大きいからだ。実際のところ、政府税調の会議というのは、委員一人当たりに割り当てられた発言時間はひどく短い。たいていは、まず役人が原案を長々と読みあげて、あとは各委員が一人30秒ずつコメントするといった具合である。

 そんな調子だから、事務局が用意した資料は、税制論議にストレートに影響を与えることになる。そんな重要な任務を帯びた仕事が、財務省から内閣府に移されたのだ。

 これは何を意味しているのか。

 言うまでもなく、財務省は税の専門家であり、税制に関係するデータを大量に持っている。複雑怪奇ともいえる現在の税制についても、深く理解しているはずだ。しかし、その専門家をはずして、素人の内閣府が案を作ることになったのである。しかも、政府税調の会長には、新自由主義を信奉する本間氏が就任。その彼が内閣府の方針、言い換えれば官邸の意を受けて先走りしている。

 ここまで考えれば、全体像が見えてくるだろう。今後の税制論議は、すべて官邸がコントロールしていくという意思表明なのである。わたしが冒頭で「革命的とも言うべき変化」と述べたのはこのことだ。

 これでは、もはや御用審議会どころか、なんでも官邸に言いなりの審議会に成り下がってしまうではないか。今まさに、政府税調の存在意義が問われていると言ってもいいだろう。

●「企業には減税、国民には増税」が本間会長の考え

 本来の政府税調の役割というのは、例えば、景気が回復して税収が増えてきたら、その成果を借金の返済に当てるか、それとも国民に分配するかを考えることだ。あるいは、成果を個人と企業とに、どううまく配分をすればよいか、優れたバランス感覚をもって提言することにある。

 だが、官邸のコントロール下に置かれた政府税調にそんなことを期待しても無理なことだ。では、この先にどういうシナリオが描かれているのか。

 企業に対しては、来年からの減価償却の拡充は確実である。法人減税も実施される可能性が高い。どちらも、企業に有利な税制となるわけだ。

 ところが、一般の国民に対しては正反対である。既に定率減税全廃は確実。さらに、参議院選挙で与党が勝てば、電光石火で消費税が引き上げられるだろう。政府税調が官邸に取り込まれているのだから、意見の対立の起きようがない。

 本間会長は、「企業活力を高めるためには、企業減税が不可欠」という立場を取っている。それはそれで一つの考え方である。だが、だからといって本間会長が減税論者だと考えるのは早計だ。企業に対する減税が必要だとは言っても、一般国民に対して減税が必要だと考えているわけではない。

 本間会長は消費税の引き上げについては触れていないようだが、もともと、高齢化社会に対応するためには、消費税増税は不可欠という立場を取っている人だ。ただ、それを公言しないのは、「来年秋までは消費税率引き上げの論議を行わない」という安倍内閣の方針に従って議論を封印しているだけなのである。

 それは言うまでもなく、増税問題で参議院選挙を不利にしたくないという安倍内閣の総意である。

 しかし、参議院選挙が行われるころまでには、石弘光・前政府税調会長の時代には考えられなかった大幅な企業減税が、既に実施されているだろう。そして、そのマイナス分を取り戻すために、むしろ消費税率の引き上げが、より強化される可能性が高い。

●個人消費低迷のなかでの増税は景気の失速を招く

 10 月、11月の月例経済報告を見てみると、ともに景気は回復しているとされているものの、個人消費に対する評価は芳しくない。10月は「このところ伸びが鈍化している」、11月は「おおむね横ばいとなっている」と表現された。「いざなぎ超え」という戦後最長の好景気のはずなのに、個人消費はここにきて弱含みだ。それはなぜか。

 このコラムで繰り返し述べているように、サラリーマンの賃金は8年連続で減少。他方で、増税の総額は5年間で3兆9000億円にも上り、社会保険料もアップしている。サラリーマンの手取り収入は大幅に減っているのだ。

 そんななかで、ここまで家計部門の消費が拡大を続けてきたのは、貯蓄を取り崩して消費をしてきたからにほかならない。

 だが、いまや4世帯に1世帯が貯蓄ゼロという時代である。もはや、これ以上は消費をしたくてもできないというレベルにまで達したのが、このところの個人消費低迷の原因なのだ。早い話が、買いたくても金がないから買えない。「ない袖は振れない」のである。

 一方で、企業に関しては、10月、11月の月例経済報告とも「企業収益は改善し、設備投資は増加している」と判断された。企業の中間決算を見ても、利益は12%増加している。

 この両者を比較してみれば、好景気の成果をどう配分したらよいかは歴然としている。大所高所から見れば、大企業に減税の必要はない。庶民にこそ減税をすべきなのだ。

 いま庶民に増税をするなどというのは、少しずつ景気回復という軌道に向かっている途上で、エンジンを逆噴射するようなものだ。ようやく軌道が見えてきたのに、そこへの道は一気に断たれてしまうことだろう。

 これが、新しい政府税調に対するわたしの懸念である。政府税調は、「中立性の放棄」と「景気の失速」という二重の誤りを犯そうとしているのだ。

 最後に、いま業界でささやかれている「怪談」を紹介しよう。それは、2008年に任期を終える福井日銀総裁の後釜に、竹中平蔵氏が就任するといううわさだ。冗談のような話だが、まったく可能性のない話ではない。

 もし竹中氏が日銀総裁に就任すれば、財政関係の重要ポストに仲間うちが勢ぞろいすることになってしまう。そのときには、日本という国に、世界でもまれな弱肉強食の格差社会が出現していることだろう。

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【heart】

皆さんご存知のとおり、本間正明は21日、税調会長を辞任しました。

しかし、その後釜にきた伊藤元重ならよいかというと、そんなことはまずないと思われます。
伊藤元重は本間や竹中同様、新自由主義の信奉者です。教科書を書いて儲けているような輩でもあります
(→御用学者の垂れ流す学問が「本物の学問」にされてしまう構図http://www.asyura2.com/0610/idletalk21/msg/823.html参)。

愛人問題で辞任させられるようなヘマはやらないでしょうが、それ以外の点においては本間の路線を継承すると思われます。

また、官邸主導(首相の権限強化)は、アメリカ様からの、下僕・日本に対する年次改革要望書どおりの政治がやりやすい体制でもあります。

例えば、これ↓

郵政民営化はアメリカ政府の10年にも及ぶ強い対日要求であるという事実を、政府とマスコミはひた隠しに隠してきた。
http://www.asyura2.com/missing.html

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≪関連≫

結果がわかっているものを引き受けて政治的庇護を受ける者を御用学者と呼ぶ↓
北岡伸一という御用学者(天木直人)【展望社:天木・筆坂熱血インターネット対談】
http://www.asyura2.com/07/senkyo29/msg/206.html
投稿者 天木ファン 日時 2006 年 12 月 21 日 11:26:26: 2nLReFHhGZ7P6

国会飾りに官邸暴走の体制 安倍内閣 米国直結の戦時国家体制【長周新聞】
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/kokkaikazarinikannteibousounotaisei%20beikokutyokketunosennzikokkatseizi.htm

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