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年頭所感「美しい国より、楽しい国へ」 (保坂展人のどこどこ日記)
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投稿者 下戸彩 日時 2007 年 1 月 01 日 22:52:48: yZ.kO/yAkn3xw
 

http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/08ecc9303cc79e0c4627a7470cbafa9d

新年あけましておめでとうございます。

課題山積、目がまわるような忙しさの昨年でしたが、新しい年を迎えて心機一転、私たちの生きているこの時代をふり返り、次の一歩を踏み出すための推進力にしたいと思います。政治の場には「大きな嵐」が吹きまくる予感がします。それは、小泉内閣が終わって「劇場政治」が終焉したことと密接に関連していることは言うまでもありません。ワイドショーからスポーツ紙まで「サプライズ」を大々的に報道し、国民の耳目を惹きつける「劇場政治」は、次々と目先を変えることで、「痛みをともなう構造改革」が招き寄せた「痛み」を麻痺させる効果がありました。ところが、安倍政権になって観客席は空になり、舞台裏があけすけに見えるような「NG続出ドタバタ内閣」になったことから、「劇場政治」に慣れた国民も自らの生活を直視し、「痛み」に向き合わなければならなくなりました。

この春、定率減税の段階的廃止は地方税をはじめとした国民健康保険料・介護保険料の大幅負担増に始まって、高齢者を直撃した医療費値上げ、母子家庭等への児童扶養手当の削減、障害者自立支援法という名の福祉切り捨てなど北風は吹き荒れています。ワーキングプア(働く貧困層の増大)も、社会問題となりました。生活保護世帯以下の収入で暮らしている世帯が400万世帯以上あると言われている。労働者派遣法をくぐり抜ける「偽装請負」の横行も、「生計の維持」すら出来ない若者たちを大量に生みました。年末に日野自動車のトラック工場を調査し、「偽装出向」の実態を見てきました。轟音の中の重労働で、手取り13〜4万円という賃金では、怪我や病気をしたら危機に見舞われます。

片や空前の利益をあげている企業を代弁する安倍政権・経済財政諮問会議では更なる企業減税を実行しようとしています。年金生活者をはじめとした国民負担増はどんどん引き上げていく政府は、まさに財界の操り人形と言えるでしょう。公的資金注入を受けた金融機関が一線も税金を払っていないのに、自民党への政治献金再開を発表しましたが、世論の反発が強いことから官邸がこれを受け取らないとあわてて発表しました。経団連の御手洗富士夫会長のキャノンは自民党への政治献金を始めることを表明しました。

キャノンの外国人持ち株率は50%前後で、これまで政治史資金規正法上の外資規制によって献金を禁止されてきた。ところが、先の臨時国会で「外資規制解除」をするための政治史資金規正法が改正(野党・民主党も賛成)されたため、堂々と献金が出来るようになったわけだ。経団連は、多額の自民党への団体献金の力で、さらなる企業減税をめざしている。(40%から30%へ) 実現すれば企業収益は巨額となる。そのための激励金として、政治献金が政策誘導に使われているのは、93年細川内閣当時に成立した政治改革関連法案の付則に盛り込まれていた「企業・団体献金の全面禁止」への移行に完全に背くものである。

そして、企業だけが空前の利益をむさぼり、労働者への収益還元を怠っている売りに、財界傀儡政権は「ホワイトカラーエグゼンプション」なる「残業代支払いゼロ」制度の導入をはかろうとしている。管理職の一歩手前にある労働者に「労働時間の自由裁量」を認めるのと引き換えに「残業代を支給しない」というものだ。この制度の導入によって、企業業績の好調にも関わら賃金下降圧力はさらに増すことになる。

ここで労働組合が「正規・非正規をとわない全労働者」の団結と闘争を宣言出来なければ、日本の労働運動は壊滅する。新自由主義に根ざした企業利益最優先の社会に迎合する自民党・民主党の一部に対して、国民統一戦線的な抵抗ラインを構築して戦うのが、来年の統一自治体選挙であり、また参議院選挙だ。

小泉・安倍政治=自民党政治から脱却して、日本の未来を切り開くために「美しい国より楽しい国を」めざして、閉塞した時代の壁を破って進みましょう。

2006年 元旦 保坂展人

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