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「ホワイトカラー・エグゼンプション」に関する安倍首相の不見識(S氏の時事問題)
http://www.asyura2.com/07/senkyo29/msg/753.html
投稿者 世話をかける少女 日時 2007 年 1 月 06 日 21:05:54: IxT49uoyvizzs
 

(回答先: 「残業代不払い」で少子化対策という倒錯(保坂展人のどこどこ日記) 投稿者 世話をかける少女 日時 2007 年 1 月 06 日 21:00:09)

http://blog.goo.ne.jp/shigeto2004/e/3df0a2c9dc6bc19ee6faf3b4be35df94

残業代ゼロ 首相「少子化対策にも必要」

 安倍首相は5日、一定条件下で会社員の残業代をゼロにする「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入について「日本人は少し働き過ぎじゃないかという感じを持っている方も多いのではないか」と述べ、労働時間短縮につながるとの見方を示した。さらに「(労働時間短縮の結果で増えることになる)家で過ごす時間は、例えば少子化(対策)にとっても必要。ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を見直していくべきだ」とも述べ、出生率増加にも役立つという考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。首相は「家で家族そろって食卓を囲む時間はもっと必要ではないかと思う」と指摘。長く働くほど残業手当がもらえる仕組みを変えれば、労働者が働く時間を弾力的に決められ、結果として家で過ごす時間も増えると解釈しているようだ。

 ただ、連合などはサービス残業を追認するもので過労死が増えるなどとして導入に猛反対している。このため、夏の参院選をにらんで与党内でも慎重論が広がっている。しかし、首相は通常国会への法案提出については「経営者の立場、働く側の立場、どういう層を対象にするかについて、もう少し議論を進めていく必要がある」と述べるにとどめた。(朝日新聞−5日)

残業代ゼロ法案、成立阻止を連合会長が強調

 連合の高木剛会長は5日の記者会見で、一定年収以上の会社員を労働時間規制から外し、残業代をなくすホワイトカラー・エグゼンプションについて「賛成できない。反対の論陣を強く張っていく」と述べ、法案提出に向けた厚生労働省の動きを牽制(けんせい)した。与党内からも慎重論が出始めていることもあり、法案成立阻止のため、「いろんな方々にこれから訴えていく」と語った。ホワイトカラー・エグゼンプションは「残業代の不払いや過労死を助長する」と労働組合などが強く反対しているが、厚労省は今月からの通常国会に法案を提出する方針を示している。高木会長は、野党の反対や与党内の慎重論を背景に、「法案をそう簡単に通させない」と述べた。(朝日新聞−5日)

厚生労働省が今月からの通常国会で法案を提出する方針を示している「ホワイトカラー・エグゼンプション」について、安倍首相が「少子化対策にとっても必要」だと述べ、これに積極的な考えであることを明らかにしたという。そもそも、「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入によって残業代が無くなることが労働時間の短縮に結びつくという見方そのものが不可解といえるのだが、そのような考え方をしていること自体が、安倍首相がいかに日本社会の労働環境について無知であるかを物語っているといえよう。安倍首相は大学を卒業した後に一般企業で働いてきた経験があるのだが、彼は一体そこで何を見てきたというのだろうか。残業代が無くなったくらいで労働時間が短縮されると考えているのなら、現状認識が極めて甘いと言わざるを得ない。すでに、日本の企業社会においては「サービス残業」(これは明確な違法行為である)が一般的になっているにもかかわらず、日本の労働者の平均的な労働時間は増加する一方であるという事実を見る限り、「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入が労働時間の短縮に結びつく可能性はゼロに等しいといえよう。しかも、正社員の雇用が抑制されてきている現状では、会社の中で労働者が働く時間を弾力的に決めることなどは到底不可能であろう。この制度の導入によって生じる事態は「サービス残業」の合法化に他ならず、それは労働時間のさらなる増加、ひいては過労死の増加にしか結びつかないのである。そして、それは「ワーク・ライフ・バランス」(仕事と生活の調和)とは正反対の事態を引き起こすことにもなるだけに、出生率をますます低下させることにもなりかねないのではないだろうか。

もちろん、安倍首相のいう「日本人は少し働き過ぎじゃないか」との見方は全く正しい。多くの労働者が非正規雇用という形の不安定な働き方を選択せざるを得ない一方で、少なからぬ正社員が過重労働によって心身の健康をも損なっているのが実情であるだけに、そのような労働のアンバランスは早急に是正される必要がある。そのためには「ホワイトカラー・エグゼンプション」を導入するのではなくて、むしろ残業の割増賃金率を大幅に引き上げることの方が効果的ではないだろうか。それに加えて、「サービス残業」の取締りも強化すれば、新たな雇用創出にも結びつくのではないか。今までの労働法制の規制緩和は全て労働環境の悪化にしか結びついていないのだが、現在の政府首脳はそのような事実から何も学んでいないといっても過言ではあるまい。結局のところ、「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入は企業側にさらなる人件費の削減というメリットをもたらすだけであり、これに対して与党内でも慎重論が広がっているのは当然のことといえよう。連合の高木剛会長はこの法案に対する反対の姿勢を明確にしているのだが、これからも法案の成立阻止に向けてできる限りのことをしてほしいものである。今こそ、連合をはじめとする労働組合の存在意義が問われているのではあるまいか。

(関連記事)
『「ホワイトカラー・エグゼンプション」に反対する』
http://blog.goo.ne.jp/shigeto2004/e/2917b7b59f7288ee83e6df585b28395e
『「ホワイトカラー・エグゼンプション」の弊害』
http://blog.goo.ne.jp/shigeto2004/e/9a130c423d311f205a0671b9a08233b1


コメント

将来の日本社会 (ホクト)
2007-01-06 18:06:25
日本社会は急速にアメリカ化しています
経団連や日本政府の目的はこれでしょう
一定条件下で会社員の残業代をゼロにする「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入はサラリーマンの過労死だけではなく、身分階級ができるのではないかと危惧しています
挙げ句の果てには大量の貧困家庭をもたらすでしょう
解りやすいブログがありますので参考にしてください
忙しいままのためのしんじつのえほん
http://shinzitunoehon.seesaa.net/
今年の参議院選挙は大事です
日本人はアメリカの本当の姿を知らない人が多いです
堤未果著「報道が教えてくれないアメリカ弱者革命」参照
堤さんは我々日本人にこうメッセージをくれました
民主主義国家において、政府が国をおかしな方向に持って行こうとしている時私たち国民がそれを止めることのできる最も大きな武器が、『選挙』なのだということを
周りの人達に投票する義務の大切さを説いてまわってください



世論を無視する社会 (seacanary)
2007-01-06 20:31:10
遅くなりましたが本年も宜しくお願い致します。

記事の件についてはリアヨロにて知りました。
やはり政治家は庶民の現状解ってない方が多いのでしょう。出世街道まっしぐらだったとか、環境が知る(理解できる)機会を奪っていたのかもしれません。

 残業代の支払う必要が無くなれば能力ある人の業務量を増やす可能性が高く更にこれが進むとワーキングプアと同じく企業同士(実際は労働者だが)のどん底へ向けての競争が起こる可能性もある。ホワイトカラー・エグゼンプションの導入をしない会社まで否応なしに競争に巻き込まれるのだ。

「日本人は少し働き過ぎじゃないか」はあまりにもおとぼけ発言すぎる。サービス残業を徹底的に取り締まればそれだけで労働時間が減る可能性が高いのだ。

企業のコスト削減も行き着くところまで来て一連(非正社員導入なども)の人件費抑制になったと思っていたが。最近はとっくに倒産・業務縮小等が必要な企業までもがこれを導入し無駄に生き延びているのはないか?とすら感じます。

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