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http://www3.nhk.or.jp/news/2007/02/14/d20070214000138.html
生活保護を受けている７０歳以上のお年寄りに支給されていた「老齢加算」が廃止されたため、憲法が保障する最低限度の生活が送れなくなったとして、東京都内の１３人が１４日、廃止処分の取り消しを求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのは、生活保護を受けている東京都内の７２歳から８２歳までの１３人のお年寄りで、１４日、東京地方裁判所に訴状を提出しました。訴えによりますと、生活保護を受けている７０歳以上のお年寄りに支給されていた「老齢加算」が去年３月に廃止されたため、食費を切り詰めざるをえなかったり、親せきとのつきあいができなくなったりして、憲法で保障された健康で文化的な最低限度の生活が送れなくなったとして、支給の打ち切りを決めた処分の取り消しを求めています。「老齢加算」は、東京の場合で毎月およそ１万８０００円が上乗せされていましたが、厚生労働省は、７０歳を過ぎたからといって、必ずしも支出が増えるとはいえないとして廃止しました。原告団長の横井邦雄さんは「老齢加算の受給者はもともとぎりぎりの生活を送っていた。廃止によってこれ以上切り詰めようのないところまで追いつめられている」と話しています。老齢加算の廃止処分の取り消しを求める裁判は、これまでに全国５つの地方裁判所で起こされ、さらに２か所で提訴が予定されています。今回の訴えについて、厚生労働省は「老齢加算は、生活保護の基準額が低かった時代に、お年寄りへの配慮が必要だとして始まった。ところが最近では、７０歳を過ぎたからといって、必ずしも支出が増えるとはいえない。生活保護を受けていないけれども所得の低い世帯との公平を保つためにも、廃止は妥当だったと考える」と話しています。
2月14日 18時19分
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