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「格差社会・日本」の研究を本格的に始めなければならない(森田実の言わねばならぬ)
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投稿者 天木ファン 日時 2007 年 1 月 24 日 22:04:29: 2nLReFHhGZ7P6
 

2007.1.23(その1)
森田実の言わねばならぬ[32]

平和・自立・調和の日本をつくるために【23】
「格差社会・日本」の研究を本格的に始めなければならない。日本の総中流社会を破壊し、国民をごく少数の富める者と大多数の貧しき人々に分裂させたのは小泉構造改革政治であり、小泉政権を操ったブッシュ政権である。

「格差拡大は小泉改革の最大の罪だ」(高橋乗宣)

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 最近の投書のなかに「格差という呼び方には違和感がある」という声があった。
 同感である。小泉政治によって弱者は切り捨てられたのである。
 小泉構造改革によって大企業の資本家(株主)が過剰な保護を受ける反面、労働組合は、労務部化した大企業の御用組合を除いて、労働者としての権利を奪われたのだ。
 格差は自然に生まれたものではない。そうではなくブッシュ政権に指導された小泉構造改革によって、地方と中小零細企業と労働者は切り捨てられた。その結果、日本は階級社会化したのである。

 昨年暮れ、最寄りの目黒駅近辺の書店を覗いたところ、ここ2、3年の間に出版された格差を扱った本がかなりあった。ベストセラーとなったものを含めて主な著作を列挙すると次のようになる。
 (1)橘木俊詔『格差社会』(岩波新書、2006年9月刊)
 (2)三浦展『下流社会』(光文社新書、2005年9月刊)
 (3)三浦展『下流同盟』(朝日新書、2006年12月刊)
 (4)中野麻美『労働ダンピング』(岩波新書、2006年12月刊)
 (5)神野直彦・宮本太郎編『「格差社会」への戦略』(岩波書店、2006年12月刊)
 (6)山田昌弘『希望格差社会――「負け組」の絶望感が日本を引き裂く』(筑摩書店、2004年11月刊)

 このほか、日本経済論のなかで「格差」を取り扱っている著作。
 (1)高橋乗宣『2007年日本経済――長期上昇景気に陥穽あり』(東洋経済新報社、2006年12月刊) (2)伊東光晴『日本経済を問う――誤った理論は誤った政策を導く』(岩波書店、2006年11月刊) (3)村田雅志『実質ハイパーインフレが日本を襲う』(PHP、2006年11月刊)

 直接的には格差問題を取り扱っていないが、背景を論じた著作。
 (1)関岡英之編『アメリカの日本改造計画』(イースト・プレス、2006年12月刊)
 (2)リチャード・クー『陰と陽の経済学』(東洋経済新報社、2007年1月刊)
 (3)内橋克人『悪夢のサイクル』(文藝春秋、2006年10月刊)
 (4)内橋克人『もうひとつの日本は可能だ』(文春文庫、2006年10月刊)
 日本の「影」の部分を正面から論ずる書物が増えてきているのは、少し遅いきらいはあるが、歓迎すべきことである。きりがないので本の紹介はこれくらいにしておくが、2006年末になって、ブッシュ・小泉路線の基礎理論に批判的な書物が数多く出版された。この流れは2007年になってさらに強まるだろう。

 以上のうち、関岡英之編『アメリカの日本改造計画』以外は経済学者・経済評論家の著作であり、政治の問題には直接触れていない。これは、経済学者・経済評論家の「節度」であるとともに、政治への「遠慮」ではないかと思う。今後は政治について遠慮なく論じてほしいと思う。
 これらの著作は、それぞれの著者が全力投球しており、いずれも好著である。
 だが、これは各著に共通していることだが、日本を格差社会に変えた最大の、ほとんど唯一の真の原因(日本の政治の米国政府への追随・日本の植民地化)に触れず、真の要因の分析を行っていない。
 唯一の例外が関岡英之編『アメリカの日本改造計画』だが、これもブッシュ政権に追随した小泉構造改革全体の分析において不十分である(ただし、これは私がやるべきだった。責任は私にある)。
 いま、新聞社・出版社の編集者には「小泉構造改革を真正面から取り上げ、批判しなければならない」という意識が明らかに希薄である。全マスコミが6年間にわたって小泉純一郎という政治家を「善玉」にしてしまった影響が残っているからであろう。全マスコミあげて行った小泉翼賛の大宣伝によって、「小泉=善玉」のイメージが知らず知らずのうちに国民の間に浸透してしまったのである。マスコミの威力はすごい。マスコミの力は本当におそろしい。
 だが、日本を「格差社会」にしてしまったのは、ブッシュ政権の指令に従って「日本をアメリカ化」するための構造改革を行った小泉内閣であること、そして小泉政権に従った自公連立与党と中央官庁のエリート官僚と経済界の指導者、さらにアメリカ崇拝の学者とマスコミであったことを、それぞれの著書のなかで明確に指摘し分析すべきであった。だが、各著とも一番大事な問題を避けて、目の前の事柄だけを分析の対象にしたのである。
 格差問題の本質を論ずるという出版界が本来果たすべき課題を果たすのはこれからの仕事であろう。われわれは、小泉構造改革に対する本格的批判の仕事をこれから始めなければならない。小泉純一郎という日本の戦後政治史上最悪の従米・カイライ政治家を「善玉」にしておくことは、政治の堕落である。政治ジャーナリズムの堕落である。これだけは直ちに正さなければならない。  

http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C03146.HTML


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