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小さな記事の中に真実がある【天木直人ブログ】2/10
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投稿者 天木ファン 日時 2007 年 2 月 10 日 12:26:28: 2nLReFHhGZ7P6
 

2007年02月10日

小さな記事の中に真実がある
      

    小さな記事の中に重要な事が隠されていることがある。デスクがその重要性に気づかないのか、それとも世論の注目を引くと都合が悪いが無視するには重要すぎるから、意図的に小さく報じてみせるのか。いずれにしても2月10日の次の記事は見落とせない。

    米国上院軍事委員会のカール・レビン委員長(民主党)は9日、米国防省監察官の監察報告書の一部を公表したという。それによると、イラク開戦前に米国防省が発表したフセイン政権とアル・カイーダの結びつきを指摘した部分が、当時国防次官であったダグラス・ファイスの誇張であったこというのだ。すでに大量破壊兵器の存在を捏造して先制攻撃の理由にしたことが明らかになっている。もう一つの先制攻撃の理由、すなわちテロとフセイン政権の結びつきについても嘘だったことがこの監査報告で決定的になったということだ。ファイスは名うてのネオコンでありユダヤロビーの一人だ。あの戦争は当初から別の目的で行われる事が決められていたのだ。この記事は日本でもっと大きく報じられてよい。小泉首相は米国の戦争の意図を知った上で支持したのか。そうであれば何故だ。今こそ小泉外交の真実を追究すべきなのだ。メディアは何のためらいがあると言うのか。それともメディアも結託していたからためらうのか。
  六カ国協議を大きく報じる読売新聞の片隅に、小さな囲み記事として、「米朝接触、他国のジレンマ」というのがあった。「六カ国協議は米朝直接交渉の決定事項の追認機関になってしまうのでは」という懸念が他の協議国にあるという記事だ。この記事は正しくない。六カ国協議はもう既に追認機関になっているのだ。しかも決定事項は米中朝の三者のぎりぎりの妥協で作られた外交成果であり、ロシアも韓国もそれを知らされ、それを歓迎しているのだ。日本だけが十分な情報をもらえずに、そして拉致問題に関する日本の要望を受け入れてもらえず、一人蚊帳の外におかれているのだ。ジレンマにあるのは日本だけなのである。なぜそれを書かないのか。書けないのか。
  国連総会のハリファ議長は8日、安保理改革の調整役としてチュニジア、キプロス、クロアチア、チリ、オランダの五カ国の国連大使を任命したという。彼らは常任、非常任などの理事国の位置づけや、拒否権、拡大の規模、地域代表制などについて加盟各国の意見をとりまとめて3月末までに報告書をだすという。こんな重要なテーマについてこの五カ国の大使に何が出来ると言うのか。何故日本がその調停役の一つに入らなかったのか。もし日本が利害の当事者の一人であるから不適当であるというのなら、何故利害の当事者が集まる協議機関を設置すべきであると日本は主張しなかったのか。日本が本気で安保理入りを目指すなら安保理5大国と日、独、インド、ブラジル、EU、アフリカなどの代表が集まる真剣な交渉の場をつくることを目指すべきである。何故日本はそれを主張しなかったのか。それとも主張しても相手にしてもらえなかったのか。大島国連大使は演説を行い、調整役の任命を歓迎する一方で、「結果を出すことを目標にすべきであり、議論のための議論に終わらせてはならない」と求めたという。調整役の大使たちがまったく無力である事を一番良く知っているのは大島大使のはずだ。こんな演説をしているようでは日本の安保理入りはとても無理だ。
  その外務省がまたしても無力をさらしている。10日の朝日新聞は、9日に国会に提出された米軍再編特措法案をめぐる作成過程で防衛省と外務省・内閣府の主導権争いがあったと報じている。しかしその実態を見てみると防衛省の一人勝ちである。つまらない縄張りあらそいではあるが、この場合は誰が見ても防衛省に利がある。この法案の目的は米軍基地を受け入れるかどうかで補助金の額をさじ加減するというとんでもない法案であるが、それを決める関係閣僚会議である「再編関連進行会議」の事務局は自分たちにやらせろと内閣府が要求したらしい。安保問題に何の見識もない内閣府が事務局になるなどというのは典型的な役人の縄張り根性だ。こんなことが許されるはずはない。一蹴されてあたりまえだ。外務省に至っては再編交付金の交付先市町村を防衛省が指定する際、「必要に応じて外相と協議する」という文言を法案のどこかに入れろという要求だ。とにかく協議相手に入っておけば面目が立つという外務省お得意の「協議条項挿入」要求である。これもあっさりと防衛省に一蹴されている。当然だろう。交付金配布を決めるのに外務省は何の関係も無い。これからの日米軍事同盟はすべて防衛省にその権限を委ね、そのかわり全責任をとらせればいいのだ。このまま行けば戦争国家米国に命じられて防衛省は必ず自衛官を戦地に赴かせ、米国の敵を殺し、その敵に殺されることになる。その責任をこの国の指導者と防衛省にすべてかぶせればいいのである。その時初めて防衛省は自らの罪の深さに震え上がるであろう。外務省は今までどおり米国追従に徹して米国の無茶苦茶な注文の御用聞きだけをしていればいいのだ。それはそれで情けないが、思考停止している分だけ、まだ罪は軽い。

http://www.amakiblog.com/archives/2007/02/10/#000252

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