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米朝協議の進展と日本(日々通信 いまを生きる)
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投稿者 gataro 日時 2007 年 3 月 14 日 09:05:57: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://tizu.cocolog-nifty.com/heiwa/2007/03/249_087c.html から転載。

03/14/2007
第249号 米朝協議の進展と日本
>>日々通信 いまを生きる  第249号 2007年3月14日<<

    発行者 伊豆利彦
 ホームページ http://homepage2.nifty.com/tizu

米朝協議の進展と日本

米朝間の協議は順調に進んでいる。アメリカのヒル国務次官補も朝鮮の金桂冠外務次官も満足の意を表明し、楽観的な見通しを語っている。金融制裁の解除も、テロ支援国家の指定解除も実現する見通しだ。それにともなって、朝鮮の核施設の封鎖、IAEAによる査察も順調に進行するはずである。

05年9月の第4回協議で、北朝鮮の核放棄確約などを盛り込んだ共同声明が採択されている。その直後に偽ドルや不正金融の疑いによって米国が金融制裁にふみきった。これに抗議して朝鮮は金融制裁を解除しなければ核放棄の要求に応じられないとして、協議は中断していたのである。朝鮮は問題解決のための米朝直接交渉を求めたが、アメリカがこれに応じなかった。

その後、朝鮮のミサイル実験、核実験などがつづき、朝鮮に対する安保理の制裁決議が出た。また、イラク問題はますます泥沼化し、中間選挙で共和党が敗北し、上下両院とも民主党が多数を占めるにいたった。

中国の努力があって6カ国協議が再開されたが、当初は前途に対する悲観的観測が強かった。米朝が直接対話によって、このように急速に和解が進むとは想像できなかった。このような急展開をするにいたったのはなぜか。ブッシュ政権がラムズフェルド国防長官らネオコン一派を政権から追い出し、軍事中心から対話主義に転じたこともあるだろう。

元来、朝鮮側が求めていたのは、体制の維持とエネルギーその他の支援、朝鮮半島の平和体制の確立、米朝間の国交回復であった。1994年の米朝合意はその方向への前進であったが、ブッシュ大統領になって、<悪の枢軸>呼ばわりし、核開発の疑惑を理由に、重油の供給を断ち、軽水炉建設も中断した。これに対して朝鮮側はIAEAを離脱し、核開発を急いだ。ネオコンの支配するブッシュ政権はイラクに対しても大量殺戮兵器保持を理由に戦争をしかけたのだった。

朝鮮は他国からエネルギー支援を受けなければ肥料の生産もできず、農業生産も行きづまる国だ。しかも、相次ぐ自然災害で餓死者もでるという有様だった。韓国は融和政策、包容政策を取り、人道的支援をおこなった。中国と韓国の支援なしには体制が崩壊し、途方もない混乱が起こっただろう。

日本などでは金正日独裁政権を倒せという声が高まったが、これはアメリカ流の間違いではないだろうか。イラクではフセイン政権を倒したあと収拾不能の混乱を招いた。金正日独裁政権を倒せば拉致問題も解決するというようなことも言われたが、これは根拠なき臆断である。

アメリカにとって朝鮮を武力攻撃することに何の利益もない。米ソ対立の時代はおわった。米中は親密な関係にある。米朝和解は当然の成行だった。ただ、軍事主義者がアジアに緊張を強めるために対立関係をあおったのだ。日本の軍事主義者も朝鮮の脅威をあおることで、日本の軍事力を強め、憲法改正にまでもっていく道具にしたのだ。朝鮮には日本を攻撃する能力もなければ、理由もない。

朝鮮は日本との国交回復と過去の清算を求めている。かつて朝鮮はテロ国家だった。拉致問題はその当時の負の遺産である。平壌宣言はその過去の過ちを相互に認め、国交回復を実現するための大綱を示したものだ。そのために、金正日委員長は拉致問題について謝罪し、5人の帰国を実現したのだった。想像以上に死者が多かったことは衝撃で、その死因や死亡した当時の状況は不透明である。しかし、彼らが生きていると言い張り、その全員帰還を求めるというのは無理難題をふきかけていると言われても仕方がないのだ。被害者の家族の立場としては耐えがたいことであろうが、国の立場としてはその方々を慰撫することこそ必要なのではないか。

拉致問題の解決というが、どうすれば解決になるのか。拉致問題の解決なくして国交回復なしとか、一歩も対話を前にすすめることができないというって、ただただ制裁を強めるというのは、あまりに現実を無視したことではないか。日本は過去の清算をしたくないのだ、国交回復をしたくないのだ、そのために拉致問題を利用しているのだといわれても仕方がない。

 とくに横田めぐみさんの遺骨問題はひどい話だ。警察研究所の鑑定ではDNAの判定はできなかったのに、帝京大学の非常勤講師の鑑定で他人の骨だと認定し、偽遺骨だと吹聴した。これについてイギリスの権威ある自然科学誌ネイチャーで疑問が出され、当の鑑定者もそれが不確実だと認めている。朝鮮は第三国のもっと権威のある機関に鑑定を依頼したいと遺骨の返還を求めているが日本政府はこれに応じないのだ。

 こんなことも日本国民の多数は知らされていない。そして偽遺骨だ偽遺骨だと吹聴され、朝鮮は何とひどい国だと興奮させられている。

 偽ドル事件もそうだ。朝鮮で製作しているというようなデマをアメリカは流した。しかし、ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)紙はこの問題をくわしく論じた論評を掲載している。それによると、朝鮮にその技術はなく、アメリカのCIA秘密印刷所で印刷された可能性があるという。

>CIAは、米国議会のコントロールを受けることなく、世界の危機的状況にある地域での秘密工作のための財源を、その秘密印刷所で製造した偽札でまかなってきた可能性がある。かかる紙幣偽造活動の責任を、大敵である平壌にご都合主義的になすりつけることもできる。
[朝鮮新報 2007.2.2]に掲載された訳文。
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2007/04/0704j0202-00002.htm

アメリカが急激に変わり、マカオの銀行バンコ・デルタ・アジアの金融凍結は全額解除されることになるだろうと報道されている。
アメリカの朝鮮に対する不信は急速に解除され、両国はこれからの展望について共通の認識をもったようである。

6カ国協議が急速に進展するいま、朝鮮の核の脅威をいちばん強く言い立ててきた日本はどうするか。朝鮮に対する重油の支援は日本も応分の負担をしなければならないだろう。これを拉致問題が解決できなければ支援できないといって拒否するつもりだろうか。もっとも大きな恩恵を蒙る日本がタダ乗りはできないのではないか。

明日からマレーシア、シンガポール、タイなどを一週間ばかり旅行する。出発前に仕上げておかなければならない仕事に追われて、発行が遅れ、また粗雑になった。なお、このごろ掲示板が盛んになった。ときどき見てください。

従軍慰安婦問題と日朝交渉についても書くつもりだったがまたの機会に譲りたい。
教育問題についてゆっくり書きたいが、何か、眼の前のことに追われて後回しになってしまう。

3月も半ばになった。明日は三・一五事件の記念日だ。
3月16日は陸軍記念日で東京大空襲の記念日だ。
みなさんも、それぞれの3月をお過ごしください。

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