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共存、共生できない国になる悲しさ【天木直人・日本の動きを伝えたい】3/17
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投稿者 天木ファン 日時 2007 年 3 月 17 日 15:21:55: 2nLReFHhGZ7P6
 

2007年03月17日

共存、共生できない国になる悲しさ

  外資による日本の企業買収、合併のニュースが報道されない日はない。この傾向は今後も加速度的に進んでいく事は間違いないであろう。
  問題はそれに対抗するかのように、日本企業同士の「喰うか喰われるか」の競争が表面化してきたことだ。最近では大丸と松坂屋の経営統合が発表されていた。
  この百貨店の統合に関する3月17日付の夕刊紙日刊ゲンダイの記事を読んだ私は深く考えさせられた。企業買収や統合をめざすということは、共生を拒む事ではないのか。他社との共存よりも他社に勝つか負けるかばかりを考えることではないのか。そしてそれはこれまでの日本人が暗黙のうちに大切にしていた何かを捨て去る事ではないのかと。
 日刊ゲンダイの記事はこういう記事である。経営統合を発表したその日、両社のトップが、「新会社に参加したいパートナーがいれば検討する」という思わせぶりな発言をしたという。この発言の裏に隠された真意について、それは大丸奥田会長の次のような野望にあると、流通業界関係者は指摘しているというのだ。
  一つは地方の有力百貨店を吸収することである。仙台の藤崎、岡山の天満屋、鹿児島の山形屋、広島の福屋あたりを新ホールデイングカンパニーの傘下に置けば、全国主要都市に店舗を持つ巨大グループが誕生する。これら地方百貨店は、高島屋、三越、伊勢丹などのメガ百貨店に早晩乗っ取られるよりも、新ホールデイングカンパニーの傘下に入ったほうがマシだと判断するだろうという読みからくる、地方百貨店取り込み作戦である。
  二つは百貨店を核とする「日本を代表するリーデイングカンパニー」を目指すということである。スーパーばかりか、コンビニ、専門店、ショッピングセンターなどをグループ化し、セブン&アイやイオンに対抗できる巨大流通グループを築く作戦である。
   要するに大丸・松坂屋の統合は「最初の一歩」に過ぎない。新パートナー募集が不発に終われば、次の一手はM&Aに変わる可能性を秘めた統合劇がスタートしたのだという。
   私はこの記事を読んで何とも言えない気持ちにさせられた。確かに、企業経営者にとって自らの会社の強化、拡大を図る事は当然なのであろう。会社の収益性を高め、マーケットシエアを大きくする事に成功する経営者は「優秀な経営者」として評価される。優秀な経営者はマスコミを賑わし、その発言は政治的、社会的に影響力を持つ。しかし昨今の企業買収劇を見ていると、それは共生、共存という、「日本人が大切にしてきたもの」を心に痛みなくあっさりと捨て去るということではないのかと思えてくる。そこまでしてビジネスに成功することが、そんなに立派なことなのだろうかと疑問の一つでも呈してみたくなる。
  その昔私がまだ小さい子供の頃、母に手を引かれて、住んでいた町に出来た雑貨店に、夕暮れ時によく買い物に行った事を思い出す。今日のような巨大なスーパーのほうが物は豊富で便利かもしれない。しかしあの時の母に買ってもらったアイスキャンデイーを舐めながら帰った至福の気持ちを感じることはない。
  成果主義だけが全てのようになった社会が人の心を貧しくさせてしまったのではないか。嫌いな奴や競争相手とも共存していく、そんな心の余裕が日本人から失われつつあるような気がして悲しいのだ。
        Japan Seems to Lose Its Traditional Virtue, Co-Surviving

   Nowadays the news of merge and acquisition by foreign capital funds has been reported everyday.
It is sad to see that influenced by and resisted to this US style The Bigger The Stronger survival game Japanese business leaders also seem to become so desperate for merge and acquisition of other companies.
Recently Japanese department stores of Daimaru and Matsuzakaya announced their integration. The remark of Mr. Okuda, chairman of Daimaru at the announcement of the integration made other leaders cautious. Mr. Okuda said that we are welcoming any partner who is interested in joining with our new company. This remark alludes that the integration this time is not the end but beginning of Mr. Okuda’s ultimate ambition. That is to say the ultimate integration of all major distribution business in Japan.
Under the principle of what is called new economy, the bigger the stronger, it is natural that every leader of company tries to acquire other companies or tried to avoid being merged. The leader who can make profits and enlarge the company size are appraised and respected in the business world.
Nontheless many Japanese feel uneasy with this winners almighty attitude. Japanese might feel such idea will destroy the traditional value of Japanese virtue of co-surviving or co-existing.


http://www.amakiblog.com/archives/2007/03/17/#000299

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