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参院選挙後は「政界再編必至」の予兆 与党過半数割れで自民も民主も大分裂か [読売ウイークリー]
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投稿者 white 日時 2007 年 3 月 20 日 12:53:22: QYBiAyr6jr5Ac
 

□参院選挙後は「政界再編必至」の予兆 与党過半数割れで自民も民主も大分裂か [読売ウイークリー]

 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20070320-01-0202.html

2007年3月20日
参院選挙後は「政界再編必至」の予兆 与党過半数割れで自民も民主も大分裂か
自民党内で7月の参院選後をにらむ動きが出てきた。「与党が過半数割れすれば、自民、民主は分裂し政界大再編が行われる」というシナリオだ。春にうごめく永田町――。
 3月12日夜、都内の料理屋に4人の大物議員が顔をそろえていた。自民党の山崎拓・前副総裁、加藤紘一、古賀誠両元幹事長、二階俊博国会対策委員長である。党執行部の二階氏を除く3人はそろって安倍晋三首相と距離を置く。その頭文字から「新YKK」と呼ばれ、2月19日にも極秘会談している。
 この日の会合は表向き、「参院選に向け、安倍内閣を支持していくことで一致した」と伝えられた。しかし、メンバーがメンバーだけに内実は異なる。
 話が佳境に入り、参院選について加藤氏が、
 「(無党派層の票が反自民で動きそうで)なみ尋常な選挙ではない。厳しい選挙になるはずだ」
 と分析すると、古賀、山崎両氏はうなずきながら、
 「負けて参院で過半数を割ったら、国会運営はもちろん、政権運営は非常に厳しくなる」
 との見方を披露。ただ、二階氏だけは、立場上、黙って聞き役に徹していたという。
 「天下分け目の戦い」と言われる夏の参院選(7月22日投票)だが、水面下で「参院選後」の政局を模索する動きが始まっている。新YKKの会談もその一つだ。そして、キーワードは「参院での与党過半数割れ」と「政界再編」である。実際、新YKKから図ったようにこの言葉が飛び出している。
 古賀氏は、こう語っている。
 「参議院で仮に与党が過半数割れしても、衆院を解散する必要はない。その場合は、政界再編を視野に入れるべきだ」(3月11日、佐賀県内で記者団に)
 山崎氏も、
 「万一自民党が参院選で負けると、次の参院選まで3年間は政治運営が非常に難しくなる。そうなったら衆院解散・総選挙をという人がいるが、まひするのは参院なのだから、何の意味もない。(中略)政策遂行能力を回復するには、再編をやるしかない」(3月9日付・朝日新聞インタビュー)
 といった具合だ。
 加藤氏に近い自民党関係者が「あくまで自民党が負けて参院で過半数を下回った場合の話です」と断った上で、こう明かす。
 「加藤さんを中心に新YKKの3人でまとめた構想でしょう。民主党の一部を巻き込み、『非安倍、非麻生』のリベラル政権を目指しています。自民党は参院選で負けたらその道しか選択肢はないのです」
 その地ならしのためだろうか、加藤氏は、昨年11月、河野洋平衆院議長と会談している。河野氏は加藤氏と並ぶハト派の代表格として知られるが、2人は旧宮沢派の分裂で、“ケンカ別れ”した間柄だった。会談では関係修復はもちろん、「右よりのイケイケドンドンが進むのを阻止することで今後、連携していく」ことで一致したという。
 もちろん、「政界再編」には相手がある。ターゲットは野党第一党の民主党だ。その民主党を率いる小沢一郎代表は、根っからの政界再編論者として知られる。
 最近も「(参院選では)野党で過半数を取り、できれば政界再編、健全な二大政党制を実現したい」「自民党も参院で野党が過半数を取ったら今のままではいられない。主義主張でグルーピングされる」(2月10日、鳥取市内で)と意欲的で、自民党を巻き込んだ政界再編を目指す考えを示している。自民、民主両党で職員経験がある政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。
 「小沢さんとすれば、政権交代のための近道は政界再編しかないのです。小沢さんの政治スタンスは右に行ったり左に行ったりしているが、再編と二大政党制という目標は一貫している。旧新進、旧自由党も再編のための道具でしかありませんでした」
 そして、今、永田町で囁かれているのは、
 「参院選で野党が過半数を取った場合、確実に小沢さんは自民党を割ろうと仕掛けてくる」
 という見方だ。実際、1994年の羽田後継をめぐる「6月政変」で、小沢氏(当時、新生党代表幹事)は、海部俊樹・元首相を自民党から離党させて首相候補に擁立。中曽根康弘・元首相、渡辺美智雄・元外相(故人)にも秋波を送るなど「自民党分断」を仕掛けた。今回もその得意技が飛び出すかもしれない、というのだ。
 とはいえ、加藤、山崎氏らが小沢氏と組むかというとその可能性は低いという。前出の自民党関係者が言う。
 「選択肢の一つかもしれないが、相手が小沢だとハレーションが大きい。むしろ、民主党内の非小沢の保守系と組むほうが優先順位は上ではないか」
 加藤、山崎氏らの念頭にあるのは、民主党内の前原グループを中心とした中堅・若手の保守系議員だろう。民主党内の保守系議員の間には、横路孝弘氏ら旧社会党系グループに配慮する小沢氏への不満がくすぶるとともに、「野党暮らしに疲れて与党願望が強まっている」(民主党中堅)と言う。自民、民主がともに分裂含みとなれば、合流する可能性は十分あり得る。
 国民新党の亀井静香代表代行もキーマンだろう。また、再編劇の震源は「参院での与党過半数割れ」となるため、参院自民党の青木幹雄議員会長、片山虎之助幹事長らの動きも目が離せない。両氏は安倍政権への不満が充満する津島派の最高幹部でもある。政界再編は新YKKだけでは大きな流れにならず、非主流派で参院でも一大勢力を誇る津島派の動向が、カギを握るのは言うまでもない。

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