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みのもんたのセクハラ事件とこの国の正体【天木直人・日本の動きを伝えたい】3/27
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投稿者 天木ファン 日時 2007 年 3 月 27 日 08:47:23: 2nLReFHhGZ7P6
 

2007年03月27日
みのもんたのセクハラ事件とこの国の正体
           

   これから書く事は「みのもんた」という報道人の醜聞についてではない。もちろん個人攻撃ではない。この問題の対応にこの国の正体を見た、その事を書きたいのだ。それは一つには強者に弱く弱者をいじめるこの国の後進性であり、もう一つはその体質を象徴するこの国の大手メディアの姿勢である。

 みのもんたがセクハラを行ったのは間違いない。個人的体験からそう断言できる。次の文章を読んでいただきたい。これは昨年の11月29日に展望社という出版会社のHPに寄稿した私の文章である。
 
 皆さんは、毎朝のニュース番組であるみのもんたの「朝ズバッ!」をご承知だと思う。私はみのもんたが特段好きという訳ではないが何故か憎めない。しかしそんな彼でも許せない発言を見逃すわけにはいかない。
  あれはジャパンカップで、ディープインパクトが勝った翌日だったから11月27日の「朝ズバッ!」だったと思う。ディープインパクトはこの勝利の後、今年最後のGIレースである有馬記念を最後に引退する事になっている。そしてその後は種牡馬として第二の人生(馬生?)を送ることは競馬ファンなら誰でも知っている。
  みのもんたはそのことを茶化して「うらやましいなあ、男冥利に尽きる」と発言した後、隣の若い女子アナウンサーに、「どういう意味だかわかる?」とニヤニヤしながら質問した。そのアナウンサーは戸惑いながら一生懸命言葉を選んで答えていたが、みのもんたは執拗に「それは具体的にどういう意味か」とたたみかけたのだ。言葉に窮した女子アナウンサーを前にみのもんたは最後に、「それを種付けというんだ」と言い放った。
  これをセクハラと言わずしてなんという。朝早くからこのようなみのもんたの増長振りを全国放送で聞かされた私は不愉快であったが、もっと残念だったのはこの発言をたしなめるメディアがまったくなかったことだ。あるいは私が見落としているのか、あるいはこれからどこかのメディアがこれを取り上げるのか、それはわからない。しかしもしこのみのもんたの発言がこのまま何も無かったかのように封印されるとすれば、私はこの国のメディアのふがいなさを糾弾せざるを得ない。弱いものいじめはいくらでもするが視聴率を稼げる人気者の不始末は見過ごす、それが今のメディアに違いない。
   
 今回の事件から明るみになったみのもんたのセクハラはもっとひどいようだ。周囲の間では皆が知っていた。それにもかかわらず放置されていたという。
 この問題を最初に報じたのは4月5日・12日号の週刊女性セブンだ。その後に週刊フライデーや週刊ポスト、週刊アサヒ芸能などが報じている。しかしテレビや大手新聞は不思議な沈黙を守っている。まるで腫れ物にさわるようだ。 
 私がどうしても許せないのが、セクハラの被害者である女子アナウンサーを悪者にするかのような報道姿勢である。例えば3月27日の日刊ゲンダイなんかはひどい書き方をしている。被害者である女子アナを実名で報道した上で、彼女の評判について「上司とも同僚ともうちとけないタイプですね。飲みに誘っても断る事が多くて、同僚も誘いづらいといっています。」と貶め、あげくの果ては、「(みのは)仲間とわいわいやるのが大好きだからね。セクハラといってもみのには悪気がなかったんじゃないかな」などという関係者の弁護発言を引用する。あべこべだろう。この女子アナには何の非もない。100%被害者だ。それにもかかわらず、左遷され今肩身の狭い思いの毎日を過ごしているのだ。天下の視聴率男「みのもんた」様を困らせた悪い女と言われているに違いない。
  権力に弱いメディア、強者の不正を告発したり強者の立場を悪くするような言動をした者に対する軽蔑とバッシング、そしてなによりも、権力者の都合の悪い事はすべてをうやむやにしてしまう隠蔽体質。みのもんたのセクハラ事件は、今日のこの国の病を見事に示している。

        Sexual Harassment of a Famous TV Commentator in Japan

   A weekly magazine scooped that Mino Monta, one of the most popular TV commentators in Japan committed a sexual harassment to his colleagues.
   This scoop must have been a sensational scandal but strangely enough none of the major TV or newspapers did follow up this scoop and now the scandal seems to be silenced. Mino Monta continues to appear in TV as if nothing has happened. The victim of the sexual harassment kept silence as if she was forced to do so.
   This strange phenomina so clearly illustrate Today’s Japan. Firstly the status of women in Japan is so weak even today in Japan. Secondly media are weak and flattery to the power. Mino is one of the most popular commentators in Japan and media have taken advantage of his popularity for their lucrative programs. More importantly Japanese people are generous about the scandal of the powerful man while they are harsh toward the weak's misbehavior. In short this incident shows Japan has not yet been a true democratic country.


http://www.amakiblog.com/archives/2007/03/27/#000314

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