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改憲手続き法案衆院通過糾弾 = 週刊かけはし
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投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 4 月 26 日 23:08:48: mY9T/8MdR98ug
 

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改憲手続き法案衆院通過糾弾 米軍再編特措法案も衆院可決強行                                  かけはし2007.4.23号

矛盾を露呈する安倍政権の焦り

 四月十三日、自民・公明の与党は、前日十二日の衆院憲法調査特別委員会での強行採決を受けて、衆院本会議で改憲手続き法案を可決した。米軍再編関連特措法案も可決した。
 四月二十六日からの首相訪米までに、憲法改悪と米軍と自衛隊の一体化による「戦争国家」化への道を打ち固めようとする安倍政権と与党の暴挙をわれわれは、怒りを込めて糾弾する。この攻撃は、安倍政権の強さと安定を意味するものではない。極右国家主義の安倍政権は、米下院での「軍隊慰安婦」問題に関して日本政府の真摯な謝罪と補償を求める決議案採決の動きに対し、外務省や駐米日本大使館の総力を挙げて決議成立阻止の工作活動に奔走するとともに、安倍自ら「狭義の意味での慰安婦強制連行はなかった」などと言い放ち、一九九三年の「河野談話」を「見直す」策動を強めていた。
 閣僚の多数を固める「日本会議」などの極右勢力が主導するこの流れに対して、アジア諸国のみならず、米国の支配的エリートや主流メディアなどから「安倍の二枚舌」「侵略戦争を反省しない日本」への批判が沸騰し、安倍は慌てて「河野談話の継承」を確認するとともに、米ブッシュ政権に対しても「詫び」を入れざるをえなかった。
 このようにして安倍政権は矛盾をとりつくろいながら、「五年以内の改憲」「参院選の争点は憲法問題」と公言した政権の求心力を維持するためにも、改憲手続き法案の五月中の成立と、「集団的自衛権行使の発動」を具体化する米軍再編関連特措法案の訪米までの成立に向けて突っ走っているのだ。

世論調査でも
9条改憲反対

 四月に発表された読売新聞(4月6日)やNHKの世論調査(4月10日)では、「憲法を改正すべき」という意見が「改正反対」よりも多いとは言え、改憲問題の核心である九条については「改正反対」が多数であり(読売では9条明文改憲不必要55・8%、必要35・7%。NHKでは9条改憲不必要が44%、必要が25%)、しかも改憲派メディアの一方の旗頭である読売の調査ではこの四年間、「改正」論が減少し続けている。改憲手続き法案についても「今国会中での成立を期するべき」とする意見はごく少数であり、NHKの世論調査では「今国会中での成立」賛成は全体のわずか八%にすぎない。
 こうした傾向は、改憲手続き法案に関する公聴会での公述人の意見で今国会での成立を訴える主張が圧倒的に少数であったことにも表現されている。すなわち国会内の議席状況は、九条についての世論の現実とはきわめてかけ離れているのである。したがって、安倍政権の改憲への突進は、この機会を先送りすれば改憲勢力にとって不利になっていく、という焦りの表れだと見ることができる。
 本紙でも指摘してきたように、自民・公明の与党は野党第一党である民主党を巻き込んで改憲手続き法案を「共同提案」することをねらっていた。昨年十二月の与党と民主党との合意で、それはほぼ実現されたかに見えた。与党は改憲派である民主党の協力なくしては国会議員の三分の二の賛成で改憲を発議することはできないからである。改憲手続き法案での与党・民主党の「共同修正案」は、「投票法案は本体のトライアル(試行)なんですよ。本体の憲法改正をやるとき、現場からの積み重ねで合意形成しておかないと」という枝野幸男・民主党憲法調査会長の発言(毎日新聞、1月1日)に示されるように、まさに「改憲トライアル」としての意味を持っていたのである。
 したがって、与党は民主党との合意に見切りをつけて民主党ぬきで「併合修正案」を出して以後も、一方では強行姿勢によって民主党をゆさぶりながら、他方では四月十二日の委員会採決前夜まで枝野を窓口にして民主党案の主張を大幅に取り入れた(改憲以外の事例にも国民投票を適用、公務員の政治活動制限条項の不適用、TVのCM規制など)妥協案を提示し、枝野と鳩山・民主党幹事長も一度はそれを受け入れた、と報じられている(朝日、4月13日)。しかし結局のところ、「憲法を参院選の焦点に」とする安倍首相の態度が、七月参院選をにらんで自民党との対決姿勢を取らざるをえない民主党・小沢執行部にとっては「妥協」を拒否せざるをえない最大の要因となった。
 今回の与党単独強行採決は、したがって安倍政権と与党にとっても重大な問題を提起することにならざるをえない。それは改憲派としての民主党にとっても同様であり、党内の分岐をいっそう深める結果を招来するだろう。

5千人の結集で
4・12国会デモ

 四月十二日、昼休みの衆議院議員面会所集会に続き、午後六時半から07年5・3憲法集会実行委員会の主催で「STOP!改憲手続き法案 4・12大集会」が日比谷野外音楽堂で開催された。会場に参加者が結集しはじめた午後六時過ぎ、ついに憲法調査特別委員会で与党案が強行採決されたという一報がもたらされた。集会には勤務を終えて駆けつけた労働者・市民が続々と結集し、日比谷野音を埋め尽くす五千人の怒りがみなぎった。
 実行委員会を代表して、許すな!憲法改悪・市民連絡会の高田健さんが主催者あいさつ。高田さんは、委員会での強行採決に怒りをこめて糾弾するとともに、各種世論調査でも憲法九条改悪や改憲手続き法案の早期成立に反対の声が多いことを紹介しながら、さらに世論を喚起し、参院段階で成立を阻止しようと訴えた。
 日本共産党の志位和夫委員長は、「中央・地方の公聴会での二十一人の公述人のうち、十七人が拙速を避け、国民の声を聞いて慎重な審議を、と主張した。四月五日の中央公聴会に応募した百二十四人のうち百八人が法案の問題点を指摘し、反対の意見だった」と語り、世論を無視した改憲手続き法案を廃案へ!と呼びかけた。
 社会民主党の福島みずほ党首は、「憲法はアベ一族のものではない」と訴え、最低投票率の規定もない改憲手続き法案は国民主権の原則を否定するものだ、と主張。「この間、民主党に向けて共同修正に応じるなと働きかけてきた。民主党が反対に回ったのは最低限のハドメだ」と評価した。
 続いて大阪での公聴会の公述人になった中北龍太郎さん(大阪弁護士会)が、大阪からかけつけた仲間とともに登壇し、「とめよう改憲!おおさかネット」として連続して改憲手続き法案反対の闘いに取り組んできたことを報告した。
 在日十七年になる詩人で随筆家のアーサー・ビナードさんは、自分の母国であるアメリカの現状を紹介しながら「国防とは国家を操る大企業の膨大な利益を守ることだ」と喝破し、「ノーベル賞を受賞したマータイさんの『もったいない』という言葉が流行っているが、私に言わせれば、古くなったからと言って憲法を捨てるのは『もったいない』。この日本国憲法は、まだ使われておらず新品同然だ」とユーモアたっぷりに語りかける。
 ビナードさんはさらに、ベトナムを訪れた時に聞いた「平和とは戦争をしたがる人たちの準備の時間」「平和とはどこかで進行している戦争を知らずにいる無知の時」という言葉を紹介しながら、「平和とは同時に戦争をしたくない人たちの準備の時間」でもあると述べ、「超一流の憲法が三流の政治家によって三流の憲法に変えられることに反対しよう」と強調した。
 集会の最後に、米軍再編特措法案も委員会で強行採決されたことが報告され、参加者の間から怒りの声が上がった。集会終了後、国会に向けてデモ行進が行われ、衆参両院の議員面会所前で、共産党、社民党の国会議員とともにエールの交換を行った。デモの途中、この日国会で「日中の友好と協力」をうたい上げた中国の温家宝首相一行を乗せた車列が、サイレンを鳴らしたパトカーに先導されて交差点を行き過ぎる。赤信号で止められたデモの宣伝カーから「日中の友好ムードが国会で高まったその日に、改憲のための法案を強行採決し、歴史を忘れる動きが強まっていることに抗議しよう」との声が上がった。
 闘いは参院に移った。安倍政権は連休明けの五月中旬にも改憲手続き法案を成立させることをもくろんでいる。五月三日の憲法集会・デモを各地で成功させ、国会を包囲する大結集で改憲手続き法案の成立を阻止しよう。強行姿勢の背後にある安倍政権の動揺を拡大し、反対世論を行動へつなげる闘いに全力で取り組もう!

(4月13日 平井純一)

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