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本誌が5年前に会っていた長崎市長銃撃犯・城尾という男 [読売ウイークリー]
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投稿者 white 日時 2007 年 4 月 24 日 11:59:46: QYBiAyr6jr5Ac
 

□本誌が5年前に会っていた長崎市長銃撃犯・城尾という男 [読売ウイークリー]

 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20070424-01-0202.html

2007年4月24日
本誌が5年前に会っていた長崎市長銃撃犯・城尾という男
家族や支援者の面前で、伊藤一長・長崎市長が射殺された事件は全国に大きな衝撃を与えた。犯人の山口組系水心会幹部の城尾哲弥容疑者(59)は約2年半前に本誌記者に市への怒りを話していた。
 長崎県警の調べに対し、城尾容疑者は、公共工事へ介入して資金を得ていたが、市が行った入札改革で思うように工事受注ができなくなったのが動機と話しているという。また、2003年2月に、市が補修工事を進めていた道路の陥没部分に車を落とし、多額の修理代金を工事業者に支払わせるように市に要求していたが、市が「不当な要求」として拒絶した対応についての不満も供述しているという。
 実は、記者は城尾容疑者と面識がある。会ったのは02年夏ごろ。九州出身の国会議員の、公共工事をめぐる疑惑について取材中に、事情通として城尾容疑者を紹介されたのだ。
 長崎市中心部の喫茶店で会った同容疑者は、背は高くなかったが、がっしりした体格。時折見せる表情に迫力があった。そのときは2時間くらい、話をしたが、「長崎には、もっと悪いやつが大勢おっとですよ」などと話していたと記憶している。それから連絡は途絶えたが、04年暮れに記者の携帯電話に城尾容疑者から電話がかかってきた。長崎市の「不祥事」について記事を書いてほしい、とのことだった。
 内容は二つあって、一つは前出の、工事現場での自損事故の際の市の対応。もう一つは、市の制度融資についての不正だった。
 自損事故については、工事業者が当時、現場のガードマンの証言を基に「(城尾容疑者が)制止を振り切って工事現場に進入したために事故が起きた」と主張していたのに対し、城尾容疑者は、その証言は捏造されたものだと憤っていた。
 「業者は市とグルになって、事実を曲げようとしている。バカにしてる。本当に頭にきているんですよ」
 やや高めのかすれ声で話した。口調は静かだったが、声には強い、いらだちがにじんでいた。
 後日、伊藤市長などを「被告発人」とする「告発状」「告訴状」などの資料が送られてきた。封筒には、同年12月21日付の長崎中央郵便局の消印が押されていた。それから、1〜2回、電話がかかってきた。記事にするのは難しいことを伝えたが、「何とかしてくださいよ。大変な問題ですよ」と繰り返していた。
 城尾容疑者は、どのような人物なのか。城尾容疑者が所属する水心会は山口組の直系組織である。
 「城尾容疑者は水心会の前身の松本組員時代から、現会長の右腕で水心会では現在、会長代行。城尾容疑者の養子も同組のナンバー2の若頭をしています」(城尾容疑者の知人)
 2〜3年くらい前までは、多くの組員をひきつれて飲み歩く姿が見られた。長崎の繁華街の「顔」だったという。
 性格は「さっぱりしていて、面倒見がよかった」という反面、「自分がこうと思ったら絶対に意見を曲げない。酒の席でも大声で主張をしていることがしばしばあった」(前出・知人)という。
 腹部には幅20センチくらいの傷跡があった。
 「昔、覚せい剤を打ったときに、自分で切ったらしい。それ以来、打たなくなったそうです」
 と友人は話す。
 県警は、城尾容疑者の個人的な犯行と見ているが、親しい人間のなかには、最近の変化を感じている人もいた。
 城尾容疑者は、元妻が所有する同市風頭町の家を事務所兼用にしており、週末などに元妻が食事を作ったりしていた。元妻は「1か月くらい前から元気がなかったし、『何かあったら子どもを頼む』とか、変なことを言うので何かをしようとしているとは感じていた」と振り返る。
 また、城尾容疑者と親しい建設業者によると、半年位前から、城尾容疑者が酔うたびに「伊藤(市長)の命をとって自分も死ぬ」と言うようになった、と話す。また、業者の知り合いのなかには、犯行の3日前に仕事の相談をしたところ、「自分には時間がない」と言われた人もいるという。
 実は、自損事故を起こした工事現場にはいわくがある。
 「談合が行われ、城尾容疑者と親しい企業が受注することで話がついていたが、あるブローカーが介入してきて、別の企業に受注させてしまった。これに関し、城尾容疑者は受注業者に激怒していた」
 車の修理費については、市へ30回ほど抗議に行ったというが、こうした背景も、あったのかもしれない。工事をしていた業者から40万円の迷惑料を支払うという提示を受けたが、城尾容疑者は無視したという。
 建設業者によると、城尾容疑者はかつて、土地競売をめぐってある業者とトラブルになった際に、相手の殺害を計画し、住所や立ち回り先を調べていたという。建設業者らの必死の説得で断念したが、そのときの「メンツばつぶされた」という城尾容疑者の言葉が印象に残っている。
 「自損事故についての市の対応への不満は、会えばいつも言っていたが、金うんぬんではなくメンツをつぶされたことを怒っていた。市とのトラブルはほかにもいろいろあったが、それらが積もり積もって犯行に結びついたのだろう。彼としては、長崎では大物ヤクザである自分が、失礼な態度をとられた、という怒りがあった。ヤクザとしての生き方に強いこだわりを持っていたが、そのこだわりが彼を追い詰めたのでは」
 建設業者には20日ほど前に城尾容疑者から電話があった。
 「『元気にしているか』という調子の電話で、特に用事はないようだった。お別れの電話だったのかもしれない」
 建設業者の「仕事が一段落したら、飲みに行こう」という言葉に「うんうん」と答えて電話を切ったという。
 一方、城尾容疑者らヤクザが生きにくい時代になっている、と指摘する関係者もいる。
 「地方経済は縮小する一方ですから、城尾容疑者もかなり収入がきびしかったはず」と知人が話す。また、元妻の一人は、山口組の上部組織への上納金の負担を嘆いていたと証言している。キャデラックを乗り回すなど一見、派手な生活の陰で収入減に頭を悩ませていたのかもしれない。
 だが、理由はどうあれ、今回の犯行は卑劣な行為だ。徹底的な真相解明と再発防止を求めたい。

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