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【著作権】とんでもない法案が審議されている (たけくまメモ)
http://www.asyura2.com/07/senkyo34/msg/1005.html
投稿者 天空橋救国戦線 日時 2007 年 5 月 22 日 07:40:37: ZtsNdsytmksDE
 

http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_b72f.html

先週あたりから一部で話題になり始めているので、すでにご存知の人もいるかもしれませんが、著作権法の改定を視野に入れたとんでもない法案が日本国政府関係者によって審議されていますので、ご存知ない方のためにこの場で報告したいと思います。

「とんでもない審議」というのは、もちろん俺自身が「とんでもない」と思っているわけですが、もしこの審議に基づく著作権法改定がなされた場合、俺だけではなく、およそ表現行為をするもの全員にとって、プロアマ問わず等しく重大かつ深刻な影響を与えることになるのではないかと思われます。

今の動きをかいつまんで書くなら、「著作権法の非親告罪化」に向けた準備が政府機関によって進行しているいうことです。これまでも現在も、著作権侵害というものは「侵害されたと思う側」が民事裁判に提訴するなり、あるいは刑事告訴をしない限り逮捕することも裁判を起こすこともできない「親告罪」とされているわけです。

それが「非親告罪」ということになると、警察・司法が独自の判断で著作権侵害とみなした行為者を逮捕することができることになり、商業的な出版・放送・上演・演奏のみならず、コミケの二次創作・パロディ同人誌などにも深刻なダメージが加わる可能性があります。

要するに1999年に同人誌界を震撼させた「ポケモン同人誌作者逮捕事件」のようなことが、「被害者」の告訴を抜きにしてホイホイ起きる可能性があるわけです。

●↓ポケモン同人誌事件については以下のサイトを参照(一部リンク切れがあるようです)

http://www.nitiyo.com/zine/poke/
(ポケモン同人誌事件を考える)

http://www.st.rim.or.jp/~nmisaki/topics/pokemon.html
(同人誌生活文化総合研究所)

「著作権侵害は犯罪なのだから、警察が自主的に取り締まってもいいじゃないか」とお考えになる人もいるかもしれませんが、いったいなにが著作権侵害で、どこからがセーフなのかという判断は簡単にできることではありません。それこそ裁判などで、時間をかけてケース・バイ・ケースで判断されるべきものです。警察の自主的判断にゆだねることなど、あってはならないことだと俺は考えます。著作権侵害に関する俺個人の見解は、一昨年に起きた末次由紀氏の「スラムダンク盗用疑惑事件」についてのエントリである程度述べていますので、ご参考までに。

▼マンガ家の描写盗用問題についての私見
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2005/10/post_9358.html

▼許される模倣・許されない模倣
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2005/10/post_94e4.html

あらゆる創作は模倣の土台のうえに成立しているというのが、昔も今も変わらない俺の持論であります。それゆえ、著作権は守られるべきであると同時に制限もされるべきなのです。近年著作権保護の有効期間を著者の死後50年から70年にしようという政府が主導してJASRACが大賛成している議論がありますが、それは作者の権利保護の名の下に著作権の中間管理者の権益を守るだけで、著者に利益があるとは思えない(むしろ、過去の作品が自由に使えないことで創作行為の制限につながる)として、「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」が昨年発足し、不肖竹熊もその末席を汚させていただいていたりします(入院であまり活動できてませんが)。

▼著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム
http://thinkcopyright.org/index.html

この「非親告罪化」が立法化された場合、「これは誰それのパクリだ」と鬼の首をとったようにネット上で糾弾する趣味の人は嬉しいかもしれないですが、俺を含めて多くの作家・マンガ家・同人誌作家・ブロガーは何か書く場合でも無意識のパクリがないかどうかおっかなびっくり書くことになり、ひいては表現の萎縮につながりつまらん作品ばかりになるかもしれないので俺は反対です。「サルまん」もあっちこっちからパクってますのでこれも勝手に逮捕される心配があり、大変困ります(ちなみにサルまんは発表して15年以上たちますが誰からも訴えられていません)。

いろいろ書きたいことはあるのですが、長くなるのでまた今度にします。ちなみに俺にこの事実を教えてくれたのは某新聞記者さんですが、彼が知らせてくれた首相官邸のサイトよると、政府の諮問機関である知的創造サイクル専門調査会が「海賊版対策」としてこの問題を取り上げ始めたのは昨年11月の第8回会議が最初だそうです。つまり俺が脳梗塞で入院している間に審議が進んでいたというわけ。会議の中心は特許などの知的財産権を政府としてどう保護するかが名目になってるんですが、こういうふうにさりげなくとんでもない議題を提起されてたりするので油断できませんね。

▼首相官邸公式サイト
http://www.kantei.go.jp/

▼知的創造サイクルに関する今後の課題(pdf・15〜17ページが問題箇所)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/cycle/dai8/8siryou2.pdf

▼第8回議事録(第9回・10回にも取り上げられているようです)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/cycle/dai8/8gijiroku.html

もちろんまだ法案審議の初期段階であり、国会に具体的な法案が提出される気配は今のところないんですが、某新聞記者氏によれば国会に提出される段階でまず野党への根回しは済んでいるものだそうで、国会審議前に世論に問題提起するのが一番だそうです。

と、いうわけで、俺も著作権の非親告罪化には断固反対の意を表明しておきます。

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