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2007.5.5
森田実の言わねばならぬ［212］
平和・自立・調和の日本をつくるために【139】
ウクライナで報道された日本の政治［１］
ウクライナの『キエフスキー・テレグラフ』（2007年２月２〜８日号版）に掲載された[森田実：「現在の日本はアメリカの一つの州である」]（筆者：ヴォロディミル・スカチコ〈キエフ・東京・キエフ〉）
「新聞は世界の鏡である」（エリス、イギリスの医師・文筆家、1859-1939）
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昨年（2006年）９月29日、 日本の外務省の招聘によって来日したウクライナの著名なプレスの編集者であるスカチコ氏のインタビューを受けた。そのとき私が語ったことが、今年(2007年)２月に『キエフスキー・テレグラフ』に掲載された。
このたび、在ウクライナ日本大使館員が行った翻訳文が、外務省関係者を通じて送られてきた。翻訳者の在ウクライナ日本大使館に感謝したい。
また、いまや政治権力の広報機関と化した日本のマスコミから遠のけられている私に、世界に向かって発言する機会を設けてくれた外務省関係者の心の広さに敬意を表したい。
昨年９月、私は多くの外国プレスから取材を受けた。最初に訪ねてきたドイツのプレスはこう言った――「小泉内閣から安倍内閣へ日本の政権が変わったので、多くの外国プレスが北京（注：外国プレスのほとんどは、いまは、アジア支局を東京から北京に移している）から東京にきて取材し、記事を本国に送ったところ、小泉・安倍政権に対する批判意見が皆無だったため、本国から『小泉・安倍政権に対する批判意見は日本にはないのか。日本という国には反対意見はないのか』と言われた。そこで北京の外国人記者の間で『日本にはリベラルな立場の評論家・学者はいないのか』という話になったところ、ある人から『森田実という政治評論家がいる。彼はリベラルだ。彼は小泉・安倍政権を批判している』と聞き、再度北京から来ました。記事を書き直して本国に送るためです」
外国プレスは、小泉・安倍政治の批判者というより、リベラルな立場の評論家・学者を探していたのである。そんなときに、ウクライナから来たスカチコ編集長の訪問を受けた。
以下、スカチコ編集長執筆の記事を３回に分けて紹介する。
【まずスカチコ編集長による前文】
外見からすると日本は成功した大国にみえるが、違った見方を持つ者もいる。政治学者であり作家、政治評論家である森田実氏（32年生まれ）は言葉の端々に｢（日本は）アメリカ影響から脱するべき｣、「日本の不況はアメリカのせい」と語っている。森田氏の発言は明らかに日本政府の公式な立場と反しているが、日本の外務省の招聘により東京に滞在した筆者（スカチコ氏）が、政府と反対の立場にたつ人間と対談したいと依頼したところ、外務省は最も辛辣な批評家を紹介した。彼らは政府に公然と批判が行われていることを隠そうとしない。そのように私は感じたし、それは政府の自信の表れであろう。しかも驚いたことに森田氏は安倍新首相を就任直後に激しく批判したのであった。このようなアプローチも自由の一つの現れなのだろう。ご一読あれ。
【以下、スカチコ編集長との一問一答〈第１部〉】
森田さんの意見では、日本の政治状況はいかがでしょうか？
「90年代の後半までアメリカの影響は大きかったものの、それでも日本は政治的に独立していました。しかし小泉首相が就任した2001年以降は完全にブッシュ大統領のコントロール下に置かれるようになりました。よって、現在の日本はアメリカの１つの州であると言うことができるでしょう」
日本経済の現状はどうなっていますか？ 経済危機それとも単なる不況ですか。不況からの脱出は期待できますか？
「現状は不況で日本経済の崩壊を伴う恐れがあります。不況の原因は日本政府が行っているまったく誤ったアメリカ寄りの経済政策です。一方でアメリカは自国の利益のための経済政策を実行しています」
誰が不況の責任をとるべきですか？
「日本政府です」
政府の何が間違っているのですか？
「政策が間違っています。1980年アメリカはレーガン大統領の頃リベラルな改革を実行し、同時期日本では1982年に中曽根首相がレーガン大統領とサッチャー首相とともに同盟関係を築きました。この頃から日本は半分をアメリカに依存するようになり、その後2001年に小泉首相になってからは日本は完全にアメリカに依存するようになったのです」
【以下つづく】
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C03328.HTML
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フォローアップ:- ウクライナで報道された日本の政治［2］【インタビューをうけた】（森田実の言わねばならぬ） 天木ファン 2007/5/07 08:43:45
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