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イラク開戦の政府責任を追求〜イラク特措法攻防、参院へ(JANJAN)
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投稿者 近藤勇 日時 2007 年 5 月 20 日 16:57:56: 4YWyPg6pohsqI
 

イラク開戦の政府責任を追求〜イラク特措法攻防、参院へ
http://www.janjan.jp/government/0705/0705195718/1.php

2007年5月16日、前日のイラク特措法衆院通過を受けて、衆院第一議員会館会議室で、「イラク特措法は廃止を!自衛隊はイラクからすぐに撤退を!5.16緊急院内集会」が行われた。

 集会ではまず、イラク特措法廃止法案を提出した民主党の原口一博衆院議員が衆院審議の経過を述べた。その後、社民党の近藤正道参院議員が挨拶にたち、参院では太田昌秀議員が質問に立つことを述べて出席者の応援を求めた。また民主党から参院外交防衛委員会で質問に立つ予定の白真勲議員が参議院での徹底抗戦を表明し、駆けつけた社民党の阿部知子衆院議員からも党としての決意表明が聞かれた。

 会場には、イラク派兵差し止め訴訟の支援者や民主党案を支持する人々が首都圏から集まり、参議院で徹底した審議が成されることを期待して、出席した国会議員にエールが送られた。

 原口議員は、民主党テロ防止・イラク支援特別委員会筆頭理事を務めており、イラク特措法廃止法案提出の中心的役割を果たしてきた。自民党が圧倒的多数を占める今の衆院において、野党の役割は与党の失政を糾弾し、与党の政策を少しでも軌道修正させるために徹底抗戦するしかないというのが野党議員の偽らざる実感だ。

 衆議院のなかで、原口議員をはじめとする野党議員は、イラクから大量破壊兵器が見つからなかったことについて、安倍首相の「その時の判断としては間違っていなかった」。つまり、米国の誤った情報に左右された政府の責任を認めず、戦争勃発に加担した責任を回避する発言を重ねて引き出している。

 振り返れば昨年の9月8日、米議会上院の情報特別委員会は、ブッシュ大統領がイラク攻撃の理由としていた「フセイン政権時代のイラクとテロ組織との関連」を分析した報告書を発表した。

 それによると、フセイン元大統領はイスラム過激派である国際テロ組織『アルカイダ』を「脅威」と見なしていたと断定、イラクがテロ組織を支援していなかったと結論付けた。ブッシュ政権の対イラク戦の開戦理由には根拠がなかったということである。

 ブッシュ政権が2003年3月の対イラク攻撃に際し、大義名分として掲げたのは、フセイン政権の大量破壊兵器保有疑惑および、同政権とアルカイダの密接な関係である。2002年9月25日、ブッシュ米大統領は記者会見で「サダム・フセインはアメリカにとって、アルカイダ以上の脅威だと思うか?」という記者の質問に以下のように答えている。

 「危険なのは、彼等が協力していることである。危険なのは、サダムの狂気と憎しみ、そして世界を破壊するに十分なほどあるサダムの大量破壊兵器を、アルカイダが世界中にばらまくことである」「テロ戦争について語るとき、アルカイダとサダムは区別できない。なぜなら彼等は等しく悪であり、等しく邪悪であり、等しく破壊的である」これがイラク攻撃の口実になったのである。

 フセイン政権終焉後も、多国籍軍は大量破壊兵器を探し、官民施設を問わない徹底的な暴力的捜索が続いた。それにも拘らず、2004年10月には大量破壊兵器の存在しないことが確認された。さらに2006年9月に、もうひとつの大きな理由となったテロ組織支援疑惑も晴れたのだ。この開戦責任をいったい誰が取るのだろうか。もはやブッシュが両者を攻撃した言葉は、そのままブッシュに返る評価となったといってよいだろう。現に米国では、ブッシュ政権の支持率は凋落し、米国民は兵力のイラクからの引き上げを望んでいるではないか。

 それにも関わらず日本政府は、相変わらずブッシュに従って、戦争に加担している多国籍軍を運んでいるかもしれないという違憲の危機に踏み込みながらも、イラクへの自衛隊派遣延長を法案提出し、衆院通過させたのである。

 原口議員の話で最も印象的だったことは、1カ月に1000人ものイラクの人々が亡くなっているという危急のときに、日本では、(憲法も法律の作り方も忘れてしまったらしい恍けた)防衛大臣が、国会で毎日のように「テロ特措法は戦争支援法である」等々のいい加減な答弁をしている。あげくに自分の言葉に責任を持てず「議事録から削除して」と(子供のようなことを)言っている、ということである。(カッコ内は筆者の注釈)

 このようなことは人道上も道義上も、そして、日本の政権運営上も許されないことではなかっただろうか。少なくとも、小泉政権までは更迭の対象になっただろう。安倍総理も、マスコミも、なぜ、だれもどこでも問題にしないのか。日本はどうかしてしまったのだろうか。

 イラク特措法は今週から参議院で審議されている。少し前まで、民主党はあまり自民党と政策の違いが際立たなかったが、ここのところで少数野党の辛酸に鍛えられたのか、国民の声をきちんと聞いて行動してくれる議員が目立って増えてきた。国民投票法案のときのように与党と妥協することなく、政策の違いを国民にしっかりと提示して、7月の参院選で国民に問うてほしい。国民が民主党の頑張りを評価することによって、自民党も気を引き締めて政治に取り組むようになるだろう。実際、自民党がいい気になりすぎだから民主党に入れようという巷の声をかなり聞く。

 原口議員は、米国が今またイランに対し、イラクと同じ理由で戦争を、それもテロとの戦いという美名のもとに、大量殺戮と環境破壊につながる戦争を仕掛けようとしていることを危惧していた。イラク戦争開戦の間違いを総括しなければ、同じ轍を何度でも踏むことになるという主張には共鳴できる。

 民主党はこのため、衆議院でようやく勝ち取った付帯決議のなかに、「政府はイラク戦争開戦時にあるとされた大量破壊兵器が発見されなかったことを踏まえ、イラク戦争を支持した当時の政府判断について、検証を行うとともに、今後十分な情報収集・分析体制の強化に努めること」という文言を入れた。「検証」という言葉は当初、「総括」であったそうだが、自民党が同意しなかったという。

 今も毎日のようにイラクの人たちが殺されていく。政府はそれをテロリストの掃討作戦だという。原口議員はイラク人が1カ月に1000人殺された表を掲げ、「1000人もテロリストがいるはずはない!」と強調した。バクダッドのある防空壕のなかで400度の熱で焼かれた500名近い人々は女性と子供だったという。

 原口議員自身の友人の所在もわからないという。また、現在のイラク政府の要人は、日本にしてほしい支援として、民間投資を一番望んでいるという。このような情報が一般市民に伝わるように、これからも努力して、一刻も早くイラクから、日本はもちろんすべての多国籍軍を撤退させて、イラク人の国を取り戻させたいという熱意がひしひしと感じられた。

 そういえば、日本の被占領時代はどうだったのだろう。一刻も早く主権を取り戻し、武装した占領軍(進駐軍という)に退去してもらいたかったのではないだろうか。60年前、戦争の原因は植民地支配の権利の争奪だった。今は石油であるという主張が聞かれる。
 美しいユーフラテス川が血に染まる悪夢の日々。その原因をつくったのが石油であり、そのために中東から戦火が消え去ることがないとしたら、日本がすべきことは、戦争に加担することではなく、電気自動車や太陽光発電などの代替エネルギー開発でグローバルスタンダードを勝ち取ることではないだろうか。そのような平和的競争こそ自由主義経済の本質であってほしいとの願うのである。

(佐藤夏生)

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