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松岡氏死亡後の大騒動 [AERA]
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投稿者 white 日時 2007 年 6 月 11 日 16:09:40: QYBiAyr6jr5Ac
 

□松岡氏死亡後の大騒動 [AERA]

 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20070611-01-0101.html

2007年6月11日
松岡氏死亡後の大騒動
色々な意味で、注目されていた大臣。
自殺後、地元の熊本では様々な騒ぎが勃発した。

「融資やめます」

自殺で金融機関も遠慮なし

「松岡銘柄」の業者も窮地に(注/3行の文中見出しです)
「こうなった以上、うちは、融資できなくなりました」
 地元の関係者によると、熊本市内のある会社と地元の銀行に、政府系の金融機関から、こんな趣旨の電話が入ったのは、松岡利勝農水相の自殺の翌日、葬儀の準備などで地元が騒然としていた5月29日だったという。
 会社は、松岡氏の有力支援者が経営するいわゆる「松岡銘柄」。熊本市や松岡氏の地元の阿蘇地域などに出先店を構え、業績を伸ばしてきた。
 ところが、ある開発への投資をめぐって、ここ数年、資金繰りが悪化。さらに、取引銀行の相次ぐ合併吸収で、不良債権処理が加速されたことも重なって、存続を危ぶむ声さえささやかれていた。
 地元の信用調査機関の担当者は、この間のいきさつをこう語る。
「もともと、業者のメーンバンクは地銀のA行。そこがB行と合併し、さらに、最近、B行が福岡県内の有力地銀C行に吸収された。手堅いC行は債権(約70億円)を放棄する一方で、一切の取引を打ち切ったため、新たな再生支援の枠組みが必要になったわけです」
 そこで登場するのが、冒頭の政府系金融機関だった。これまで取引関係にはなかったものの、C行が手を引いた今年3月、前後して急浮上。熊本市内の別の金融機関とともに5億円ずつ融資する再生計画に合意し、あとは、融資の実行を待つだけという段階だったようだ。
「松岡さんが連れてきた、と言われていました。ところが、不思議なことに融資実行の決裁がなかなか下りなかったんです。4月になって、緑資源機構の疑惑などが一斉に報じられたでしょう。松岡氏の自殺で、これ幸いと手を引いたんじゃないんですか」
 松岡氏の有力支援者という業者の立場が、どれほど再生計画づくりに影響したかは分からない。だが、「松岡銘柄」と呼ばれるほど、地元では、松岡氏との強い結びつきが強調され、「不可侵扱い」されてきたのも事実だ。その代表銘柄の一つが、盟主亡き後、窮地に。松岡氏を支援してきた他の業者にも動揺が広がっているようだ。
 松岡氏の手法に反発してきたある自民党県議は冷ややかに言う。
「松岡先生のシンパの業者は戦々恐々なんじゃないか。金融機関も遠慮がなくなった、ということだよ」

葬儀そっちのけで

落城寸前だった地盤

密葬では怒鳴り合いまで
「帰れ、帰ってくれ」
 熊本県阿蘇市内の寺で営まれた松岡氏の密葬。4000人の弔問客の一人、坂本哲志元衆院議員が会場入り口に差しかかると、松岡氏の支援者のこんな絶叫が響き、周囲が騒然となった。
 坂本氏は元自民党県議で、最近2回の衆院選挙では、松岡氏と熊本3区の当選を争ってきた「敵将」。前衆院選で松岡氏に敗れ、現在浪人中ではあるものの、自民支持の「アンチ松岡」層にじわじわ浸透、事あるごとに松岡陣営と対決を演じてきた。
 その坂本氏の弔問だ。過去のいきさつから、後援会の一部が激したようだが、同区補選が参院選と同じ7月22日におこなわれることになったことが、事態を複雑にしている。松岡氏の後継ともいえる「自民党公認」に、自民復党を要望しながら叶わなかった坂本氏の名も挙がっているからだ。
 後援会の関係者は、神経を逆なでされたと憤る。
「松岡氏に弓ひいた者が後釜なんてバカな話はあってはならない」
 ところが、これまで衆院選で応援をしてきた自民党県議の一人は躊躇なく、坂本氏の名を挙げる。
「後援会と遺族の希望は聞きますよ。でも、勝算でいうなら、坂本さんでしょう。もしまた、(復党を認めなかったときのように)冷遇すれば、保守分裂で戦うことになってしまう」
 もちろん、「候補者」にはほかにも、松岡氏の遺族や国会議員、県議らの名前も挙がっている。密葬の数時間前には、自民党国会議員や県議らが空港近くのホテルに集まって、「松岡後継」で腹のさぐり合いをし、葬儀翌日には同党県連が候補者調整を本格化させた。坂本氏への反発も数多くだされたが、立候補が確実視されている坂本氏に勝てる候補となれば、即答に窮するのが現状だ。
 地元の関係者たちはこう話す。
「自殺したとはいえ、松岡さんがらみの問題は数々ある。なにより、『松岡派』の支持基盤も落ちてきているからね」
 実際、松岡氏の求心力は、本人が中央政界で農水相に上り詰めていったのとは裏腹に、地元では漸減傾向にあったようだ。
 足元の阿蘇市長選(05年)では、松岡後援会元会長(旧阿蘇町長)が落選。今年1月の同市議選、さらに春の県議選で、松岡氏系列の候補が落選、または下位当選という結果に終わってもいた。
 前出の県議は言う。
「松岡さんは県議選後に、深刻な顔して『次の選挙は厳しいやろうなぁ』ってこぼしていたらしい。自殺は自分の評判がどん底に落ちたこともあるんじゃないか」

林学技官の実力

農水省よりりっぱな絵

汚れ役は生え抜きに
 農水省の外局である林野庁の長官は80年代半ばまで、「林学技官」と呼ばれる林野専門の技官が独占してきた。その後、技官と事務官との交代になったが、林学技官の天下り先は、林野庁の技官トップがじかに決め、農水省官房長は承認するだけという、「独立王国」ぶりを発揮してきた。
 農林水産省本館7階にある林野庁長官室には、画家藤島武二の大きな画が掛かっている。
「事務次官室より高価な絵があることが、林野庁の誇りだった」
 と、林野庁の元幹部は振り返る。
 松岡氏も林学技官で、林野庁広報官を最後に政界に転身した。
 林野庁長官を務めた技官の天下り指定席が緑資源機構(旧森林開発公団)の理事長。年収は約2000万円、任期4年を務めて退職金をあわせると1億円を軽く超えると言われている。4人の理事のうち、3人が農水省OBだ。
「技官の就職先を確保するため、天下りを受け入れた企業に、緑機構を通じて仕事を回すシステムができあがった」
 林野庁OBは、官製談合の仕組みを説明する。
 今回、談合容疑で社員が逮捕された企業の社長はこう漏らす。
「年度初めに機構の課長に呼ばれ、『あなたの会社にはこの工事をお願いする』と言われる。指名された業者が落札価格を他社に連絡する。他業界の談合と違って、幹事社というのがないんです」
 幹事役は緑資源機構だからだ。だが、天下りの技官OBは「汚れ役」には手を染めない。今回逮捕された理事(59)や林道企画課長(56)は、機構の生え抜き職員だ。官製談合の枠組みをつくったとされ、29日に自殺した旧森林開発公団の元理事(76)も同公団の生え抜きだった。
 機構の生え抜きが天下りを維持するための談合を支え、受注業者らの団体「特定森林地域協議会(特森協)」が林野族議員に政治献金する構図ができあがっていた。
 松岡氏の自殺で、林野庁出身の国会議員はいなくなった。
 ちなみに農水省の所管する日本中央競馬会の関係者からは、
「5月27日の日本ダービーへの参列も、官邸から行くなと言われたそうだ。それがよっぽどこたえたのだろう」
 という声も聞こえてくる。

私は言ってもいい

30年来の盟友に

自殺直前に語った胸中
 鈴木宗男衆院議員は、松岡氏と30年以上にわたる親交があった。「やまりん」問題では2人の名前がともに取りざたされた。鈴木氏が涙ながらに思い出を語る。
「私が中川一郎先生の秘書、彼が農林省の役人になったばかりのころからの知り合いです。中川先生が大蔵政務次官になった時、林野庁の予算をつける関係で、若い技官だった松岡さんが出入りするようになった。親しくなったのは昭和48年です。中川先生が青嵐会を作ったとき、松岡さんら有志が農林省の青嵐会をつくり、菁莪会と名をつけた」
 その中川氏は昭和58年に自殺。鈴木氏と中川氏の長男(中川昭一衆院議員)が選挙に出た。
「骨肉の争いと言われたけれど、松岡さんは『中川先生が、自分の後は鈴木さんと言っていた』と励ましてくれましたよ」
 そんな仲だった松岡氏と鈴木氏が最後に会ったのは5月24日。松岡氏が自殺する4日前だ。
「松岡さんの後援者3人と、虎ノ門パストラルの個室で和食を囲みました。私が『(事務所費疑惑など)国民に対する説明責任がありますよ』と言ったら、『私は言ってもいいんです。でも、一回言ってしまったことを変えたら、(内閣が)もたなくなると言われているんです。自分が話すと、他の閣僚や党役員も、全部言わなきゃいけなくなる。法律の範囲内でやってるからいいんだ、押し通せ、と』。これは、私や国民に対する遺言だと思う。人は死ぬ前に嘘はつかないんです」
 29日の朝、鈴木氏は松岡氏の弔問に行った。
「彼の秘書が涙ながらに話してくれたのは、松岡さんが『鈴木先生は強いなあ。おれは鈴木先生のように強くないなあ』ってしょっちゅうこぼしていたと。27日の夜に宿舎まで送っていった時には、秘書の両手を握りしめて『後を頼むよ』と言ったそうです。気になったので後から電話して『変なこと考えないでくださいよ』と言うと、『おまえたちの心配するようなことはしないから。大丈夫だ』って答えたそうなんですが……」
本誌取材班

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