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介護の「社会化」というレトリック [ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報]
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投稿者 white 日時 2007 年 6 月 12 日 10:03:06: QYBiAyr6jr5Ac
 

□介護の「社会化」というレトリック [ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報]

 http://amesei.exblog.jp/5597783/

2007年 06月 11日
介護の「社会化」というレトリック


No more Family Business

アルルの男・ヒロシです。
介護保険のヘルパー派遣大手のコムスンのスキャンダル。年金問題の影に隠れている感はありますが、これもやはり小泉構造改革の「何でもかんでも市場に任せろ」路線の系譜にあるものでしょう。

介護保険が正式に導入されたのは、2000年。その前の1999年の新聞では介護保険の制度はどうするか、介護保険料を徴収する年齢は何歳からにするかという筋の記事が多数載っていました。

その中で、私の印象に残っているのは、当時自民党の亀井静香議員が、介護保険の理念とされる、「介護の社会化」から正反対の「家族介護擁護論」を展開し、野中広務官房長官とともに介護保険の抜本的見直しを提唱した、という事実でした。この亀井氏の発言に対し、朝日新聞のマスコミは「何を今更、そもそも論を蒸し返しているのか」という非常に冷ややかな視線を向けていたのを覚えています。私も、亀井氏の言っていることは分かるが、そもそも夫婦共働きという現状があるので、親の介護が出来ないのではないかと、思ったものです。
〔参考記事:介護保険制度 自民に先送り論台頭 総選挙へ思惑絡む 自由・公明にすり寄りも [ 1999年05月28日 東京朝刊 総合・内政面 ] 〕

しかし、コムスンという会社、当初からジュリアナ東京のの経営者が立ち上げた会社ということで、これは大丈夫なのかと思ったのも事実。そう思っていたら、やはりコムスンは、「お客様至上主義」ではなく、「利益至上主義」だったという事が発覚。グッドウィルの会長の折口氏のコロコロと変わる弁明を見るにつけ、「なるほど、介護の社会化」とはよくいったものだ、と政府側のレトリックに気が付きました。

しかし、コムスンも実は儲かっていなかったのではないか?という疑問もあるようです。

(引用開始)

コムスンの受け皿難航も 介護ビジネス収益性悪化で
2007年6月10日 朝刊

 訪問介護最大手、コムスン(東京)の事業所指定取り消し問題で、親会社のグッドウィル・グループが同業他社にコムスンの全事業を一括売却する方向で検討を始め、今後「受け皿」探しが本格化する。しかし介護ビジネスを取り巻く事業環境は厳しく、譲渡をめぐる交渉は難航が予想される。

 介護サービス業界は、二〇〇六年四月の介護保険制度の改定で、在宅介護を中心に介護報酬の単価が切り下げられ、収益性が悪化。人手に支えられている労働集約型の代表的な産業でありながら、現場の厳しい職務に対する給与水準が低いこともあり、ヘルパーらの人手不足が常態化している。この先、高齢化がさらに進むことで市場規模の拡大は見込めるものの、事業の見通しは必ずしも明るくない。

 コムスンも〇七年六月期で二十億円の経常赤字に転落する見込み。介護報酬への依存度が低い有料老人ホームなど施設介護に軸足を移す道を模索していたさなかに今回の問題に直面した。

 一連の不適切な対応によるイメージダウンで従業員の離職や顧客の流出は避けられず、収益の一段の悪化も懸念される。譲渡先を探す過程で売却条件の擦り合わせは厳しいものになりそうだ。

http://www.chunichi.co.jp/article/economics/news/CK2007061002023029.html
(引用終わり)


「社会化」をドイツ語に直すと、ゲゼルシャフト。対義語がゲマインシャフトです。共同体の価値観を重視するのが亀井氏の立場、「契約」によって介護保険を機能させるというのが、「社会化」の立場。要するに、これは小泉改革の「官から民へ」を先取りした動きだったわけです。民は儲からなければ、従業員コスト、サービスの質の低下を余儀なくされるわけです。郵政民営化の議論のときと論点は一緒ですね。

ただ、今のところ、介護保険の導入そのものをアメリカの年次改革要望書が入れ知恵したという文面での裏付けを私は見つけていません。しかし、契約である以上、民間企業に委託するのは再前提だったわけです。

「社会化」という言葉でうっかりしていましたが、これはアメリカ型の健康保険の販売と一緒です。スキーム的には、今のヒラリー・クリントン上院議員がファーストレディ時代に提唱した、国民皆保険制度と一緒です。アメリカの健康保健制度は、民間保険会社の保険商品を買うために政府が助成するという仕組み。ですから、皆保険でも民間保険会社は儲かる仕組みになっている。日本の国保とは仕組みが違うでしょう。

日本の介護保険というのは介護保険料を世代間賦課方式で義務づけ、民間の介護保険商品を買わせるという仕組みでしょう。日本人が保険商品を買うという発想がないのをいいことに、社会化という言葉でごまかしたわけです。

「官がやっていた」従来の社会福祉政策は、「措置制度」といわれ、国が措置するものでした。

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措置制度

措置制度とは、行政庁がその職権で必要性を判断し、サービスの種類や提供機関を決定する仕組みのことで、社会福祉施設・サービスに利用者を入所させたり、その他の処置を行うことを言います。介護保険制度までは、特別養護老人ホームの入所や訪問介護(ホームヘルプサービスなどのサービス利用は措置制度によって行われていましたので、利用申請に対して市町村がサービス内容、施設などを選定・決定しており、自分で好きな老人ホームを選ぶことはできませんでした。介護保険制度によって、利用者が自らサービスを選択する「選択利用制度」に変わっています。

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措置制度の評判が悪かったのは、施設という姥捨て山に送るというイメージがあったこと。それに対して、介護保険は自ら選択できるという美辞麗句で宣伝された。合理的選択を消費者が出来るという前提だったわけだ。

いわゆる「自己責任」が介護保険では求められるということだったのだ。そうかといって、介護保険は市場が育たなかった。コムスンと幾つかの社会福祉法人の寡占市場だったわけで、その大手のコムスンからが、運営していくために利益を捻出せざるを得ない状況だったということになる。

結果的に、根本的に介護保険には制度設計に問題があったということになる。

制度設計の正し方としては、いくつ考えられるが、一つの考え方として、「家族介護」の見直しがある。それが表題で書いた「家族介護に現金給付を求める会」のような発想になるのだろう。

この会は、HPも質素なので全国的に大きな団体ではないだろうが、幾つか検索してみたら、ドイツでは介護保険に現金給付制度と民間事業者の選択ができるようになっているという記述を発見した。家事労働を金銭換算する発想である。

夫婦共働きだから介護業者に委託しなければならないという考え方からすれば、現金による家族介護に対する補償という考え方はありうるということだ。私は、この点について、制度設計にまで細かく実現可能性を検討したわけではないが、厚労省の官僚はなぜこの家族介護に対する現金給付を考えなかったのだろうか。

亀井静香氏の懸念が現実になるまで8年も掛かった。制度設計を見直すだけの能力が年金問題でテンテコマイの厚労省にあるかどうか分からないが、今私の述べたような論点を考えていく政党の参院選のマニフェストにあるのだろうか?

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