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「教育再生会議」第2次報告を批判する・規範意識押しつけ「徳育」科目、 「問題ある親」への介入と監視体制 = 週刊かけはし
http://www.asyura2.com/07/senkyo36/msg/574.html
投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 6 月 14 日 18:41:38: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.jrcl.net/web/frame070611d.html

 六月一日、政府の教育再生会議は第2次報告を決定した。土曜授業の復活、「徳育」科目の新設に向けた今年度中の学習指導要領開廷、職場体験活動などを訴える「第2次報告」は改悪教基法の下での「集団的規範」の注入など、教育の場から民主主義、人権をいっそう奪い去るものだ。教育四法案を廃案へ!

いっそう露骨な人材育成戦略

 安倍政府と与党は、国会会期が六月二十三日に迫り、参院選前に諸改悪法を立て続けに強行成立させるために、なりふりかまわず突進を続けている。そして、改悪教基法を教育現場で具体化していくための教育関連四法改悪案(学校教育法、教員免許法、教育公務員特例法、地方教育行政法)を衆院に続き、参議院でも強行採決をねらっている。
 このような暴挙と連動して、安倍首相の「美しい国 日本」などとでっち上げた路線を支持し、そのプロパガンダ装置であることを自認する連中によって構成された教育再生会議は、六月一日、第2次報告「公教育再生に向けた更なる一歩と『教育新時代』のための基盤の再構築」を決定した。
 すでに「社会総がかりで教育再生を」と題する第一次報告(1・24)は、新自由主義的教育改革による市場原理の導入と学校の序列化、統廃合を促進させ、競争・差別・選別主義のエスカレート、「日の丸・君が代」強制や「愛国心」教育によって、国家主義機構の歯車として組み込むことを強要する新保守主義路線と結合させたものだった。第二次報告もこの基本性格を踏襲しているが、より露骨にその本性を前面に押し出した内容となっている。
 報告は、国家が求める人間像を「すべての子どもたちが、高い学力と規範意識を身につけ、学力、情操、意欲、体力の調和の取れた徳のある人間に成長すること」などと提示した。この目標に到達するために、「グローバルな大競争時代に必要な最先端の『知』を生み出し、イノベーションを起こせる人材の育成や、国際社会で活躍できるリーダーを育成する」と位置づけ、国家任務として設定した。すなわちグローバルな派兵大国と資本大競争を勝ち抜く人材育成という国家的戦略目標を明確化にし、その具体化として第二次報告をまとめたのである。

民主主義と自由を育む場を否定

 報告の冒頭から「愛国心」教育を含めた「徳育」を押し出し、現行の「道徳の時間」を「徳育」なるネーミングをつけて「新たな教科」として創設させ、「多様な教科書と副教材」で指導せよと提言した。
 その評価に関しては、「心の問題に点数をつけるのは考えられない」などと慎重論が出たため数値評価ではなく、学習姿勢を主観的に評価する「記述式」を検討していくとした。安倍首相は、教基法改悪のための特別委員会で「(伝統や文化を)調べたり勉強したり、研究したりする姿勢、学習する態度を評価するということではないか」と答弁し、評価対象にせよと設定していた。
 教育現場では、「愛国心」教育が押し進められてきており、「愛国心通知表」が、全国五十三市区町村二百五十六校で小学校六年生の社会科で採用されていた。改悪教基法を根拠とした学校教育法改悪によって「愛国心」教育が強化され、「記述式」を突破口にしながら「愛国心」通知表が拡大していくことは間違いない。
 このように報告は、改悪教基法で「国を愛する態度」などの「徳目」を掲げ、その具体化である学校教育法の改悪において実現しようとすることへのバックアップとして押し出したのである。そして、「多様な教科書と副教材」とぼやかして明記しているが、そのねらいは天皇制と侵略戦争を賛美し、愛国心教育のための「心のノート」に続く、文科省の検定に合格した新「心のノート」教科書を作り出せということなのだ。戦争ができる国家建設に結びついた価値観に貫かれ、国家に忠誠をつくすために新「心のノート」教科書にもとづいた「徳育」授業の実現を目指しているのだ。
 教育関係者などからの「戦前の修身教育の復活だ」との批判に対して、教育再生会議「学校教育」分科会の小野(元文部科学事務次官)は、「道徳教育に不熱心な教師がおり、教材も充実していない」ことを強調し、新教科書が「規範意識向上の核になる」などと居直った。つまり、教育労働者に「愛国心」教育の実践を強制しつつ、抵抗、サボタージュする者に対しては、業務命令、処分乱発、あげくのはてに教員免許剥奪をも射程に入れている。
 これは明らかに憲法の「思想・良心の自由」の侵害であり、新国家主義の押しつけだ。「徳育」授業を先行して積み上げなかでら憲法改悪の基盤作りへと浸透させようとしているのだ。
 この「徳育」科目の設定に対して、文科相の諮問機関である中央教育審議会の山崎会長は、「道徳教育は教科の範囲でやることは無理がある」などと表明し、教育再生会議の独走を批判せざるをえない状況にあることを明らかにした。強引な教育再生会議の手法は、改憲実現のための御手洗戦略に基づき、いわばお墨付きであることをバネにして、中教審や教育分野からの批判、疑問を払いのけ、強行突破を繰り返しているのが実態だ。
 「徳育」の新設とセットで小学校の集団体験、中学校での職場体験活動を各一週間実施させ、高校での奉仕活動必修化を盛り込んだ。生徒の自律・自発性を養っていくことは後景化させ、強制でしかない。権力者たちが自己保身的に満足するための「教育」とはかけ離れた「苦役」でしかない。
 また、当局によるトップダウンで、さまざまな行事に「ボランティア」として動員し、出席率、参加態度、熱心か否かなどの評価項目によってランクづけをしていくことをねらっているのだ。子どもの権利条約に敵対してきた当局者たちには、生徒の参加・不参加の意見表明権など民主主義的コミュニケーションを豊富化させていく場所の余地さえも存在していない。

なぜ「ゆとり教育見直し」か

 第一次報告で「ゆとり教育の見直し」を主張し、「授業時間数一〇%増」を掲げた。第二次報告では、その具体化として土曜授業を行い、「学校週五日制を基本としつつ、総合学習などが行えるようにする」とした。しかし、第二次報告においても、なぜ「ゆとり教育の見直し」なのかの総括を提起せず、まともな検証さえもなく、放談会を繰り返したにすぎない。授業時間さえ増やせば教育現場の諸問題が解決するような安易な発想に貫かれている。
 その一端の現れが、この四月の全国学力テストの強行を評価し、成績のよかった学校の取り組みを公表させ、よりいっそうの学校の序列化を押し進め、競争主義に追い込もうとしている。
 そもそも「ゆとり教育」政策は、一九八〇年以降、「詰め込み」教育の是正として導入したが、それは表向きの看板でしかなかった。九二年の週五日制の導入を皮切りに中高一貫校・学校選択制や習熟度学習クラスの設置によって競争と選別主義が本格化していった。次々と教育改革と称して学校現場に諸施策を押しつけ、教育労働者、生徒たちを引き回し、混乱と疲弊を蓄積させてきた結果が現在の深刻な問題を抱えた教育現場なのである。
 ところが教育再生会議は、教育財政と教職員数の削減が進行しているにもかかわらず、なんら問題化せず、少人数学級の実現要求とは逆行したあり方の拡大に加担しているのだ。義務教育費国庫負担金の国庫負担率を二分の一だったものを強引に三分の一に引き下げ、将来的に義務教育費国庫負担金制度廃止をめざしていることを十分に承知のうえで黙認し続けている。このような態度は、憲法第二六条「教育を受ける権利」、第一四条「法の下の平等」を否定であり、憲法改悪の先取りなのだ。

高等教育再編のねらいは何か

 大学・大学院改革は、すべての国立大学での九月入学枠の設定を提唱した。また、複数大学が大学院を共同設置したり、一つの国立大学法人が複数大学を設置・管理する新たな仕組みづくりも掲げた。
 この改革の本当のねらいは、「大胆な再編統合の推進」「人事給与システムの抜本的改革」にある。つまり、現在の国立大学運営費交付金は、〇七年度予算で約一兆二千四十四億円だが、いわゆる大学学部の統廃合による「リストラ」を押し進めることによって人件費を大幅に削減することにある。この提言は、財界や経済財政諮問会議の要求に応えたものである。
 〇四年の国立大法人化以降、大学運営交付金は減額され続けてきた。私立大学助成金も同様に削減傾向は止まっていない。いずれも厳しい経営状態に追い込まれ、連続的な学費値上げを繰り返しているのが実情だ。しかし、経済財政諮問会議は、その規模の枠が小さいなどと暴論を突きつけ、一律予算配分の是正と大学間の競争、教職員給与に成果主義導入し学長をトップとした経営システムの確立、産学協同路線に貢献する研究に対する手厚い補助支援などの施策に応えた大学に対しては「成果に応じた配分」政策だ。国立・私立分けることなく「リストラ」を進め、倒産大学の発生も覚悟しろということなのだ。教育再生会議は、財界が求める大学・大学院作りのための方針を忠実に報告としてまとめたのである。
 国立大学協会は、国家貢献度に応じた予算配分にもとづいた場合、全八十七大学のうち八五パーセントで交付金が減少し、経営困難な大学が多数発生する可能性を明らかにしている。結局、経営困難大学は、学費値上げへと自動的に直結させ、保護者・学生たちの負担を増大を強要していくしか道がない。教育再生会議は、大学・大学院破壊に向けて新たな踏み出しを開始したのである。大学再編攻撃のねらいを暴き出し、新たな産学協同路線を煽る教育再生会議の反動的役割を許してはならない。

「成果・実績」に基づく予算配分

 「『教育新時代』にふさわしい財政基盤のあり方」の項目では、「全国どこでも教育の機会均等を実現する」などと明記しているが、全くのウソだ。すでに財政制度等審議会が、自らの膨大な負債のツケを民衆に転化する手法を教育分野まで貫徹させようと、「学校規模の最適化」と題して公立小中学校の統合を推進していくことを六月にまとめる建議で盛り込んだ。審議会は、統合を進めれば教員給与、学校運営費の削減が可能で、単年度で百七十億円も削減することができるという数字まではじき出している。国立大学も同様に「成果や実績、競争原理に基づく配分」せよと命じている。
 教育再生会議は、政府や財政制度等審議会などの財政方針を踏まえ、当面する具体的政策として、全国学力テストの成績不振校に改善計画書の提出、予算・教員定数・人事面において統制を強化し、格差を拡大化していく提言をしている。来年四月をめどに人材確保法を改悪し、国家が求める教員を優遇する給与体系を導入することを明記した。全面的な競争・差別・選別主義教育、教員給与の成果主義導入による統制強化だ。
 それは参議院で審議している教育関連四法案の強行成立を前提にして提言を展開し、とりわけ教育労働者に国家的統制の強化、教職員組合の活動規制、組合活動の凍結・解体を射程にしている。
 これらの攻撃は、改憲手続き法による公務員の反対運動規制とセットである。とりわけ教育現場において教育労働者は、改憲派との間において憲法問題を生徒にどのように教えていくのかという攻防に直面せざるをえない。改憲派による沈黙の強制圧力に抗して、保護者・教員OB、卒業生ぐるみの地域的包囲ではねかえしていくことが求められている。「日の丸・君が代」強制、愛国心教育の強化と闘う教育労働者への統制、排除攻撃を許さない陣地構築が鋭く求められているのだ。
 教育再生会議は、このような攻防を想定して「学校に理不尽な要求をする親」を「モンスターペアレント」と規定し、警察官OB、地域ボスなどで構成する「学校問題解決支援チーム」を設置せよと提示した。この間の給食費滞納問題を利用しつつ、将来的には「日の丸・君が代」強制や愛国心教育強化反対、憲法改悪反対を訴える親を「モンスターペアレント」として、排除・弾圧をねらっていることがみえみえだ。地域的スクラムによって、このような策動を阻止していかなければならない。子どもを主体とした民主的コミュニティーの再生こそが求められており、国家忠誠を絶対基準とした隣組体制作りに反対していこう。

天皇主義右翼のイデオロギー

 「心と体 調和のとれた人間形成を目指す」の目標は、前述したように「徳育」をキーワードとした国家に忠実な子どもの育成にあるのだが、ここで注意しなければならないのは、「提言3 親の学びと子育てを応援する社会へ」の項目だ。ストレートに「学校と家庭、地域の協力による徳育推進」を掲げ、国家が土足で各家庭に入り込み、隣組監視体制を作り出していくようにしていることだ。
 提言を見送った「親学」に関しては、「政策的裏付けがない」「当たり前のことを列挙しただけ」「女性票が逃げてしまう」などの理由で漫画的なドタバタを繰り返し、さすがに撤回せざるをえなかった。だが報告では「妊婦や子どもの検診の場を活用した子育て講座」「学校と家庭が協力」などを巧妙にいれることに成功した。新自由主義社会による社会的分裂とアトム化の拡大の進行に対して、国家的統制の強化を家父長制を回路にしながら押し進めていこうとするねらいがここにある。母子家庭への財政支援など福祉削減に全く触れず、一切の責任を家族におしつけようとする政府当局の先兵としてあるのだ。
 日本会議の急先鋒であり、天皇主義右翼としての山谷えり子首相補佐官がもっともこだわった提言が「親学」だった。ジェンダーフリーバッシング、夫婦別姓反対、女性の再婚禁止期間短縮などの民法改正反対を担い、教育再生会議において「徳育」教科新設、「親学」などの日本会議政策を具現化しようとするところに大きな狙いがあったのだ。
 安倍首相のシンクタンクなどと自慢している八木秀次(元新しい教科書をつくる会、日本教育再生機構)は、第二次報告で「徳育」導入を全面的に賞賛し、「子どもの自主性を強調してきた戦後民主主義的教育観そのものを変えないとだめだ」と日本会議など右翼潮流の本音をストレートに代弁した。さらに、「第三次報告で徳育の文部省検定教科書のあり方など充実した提言」をせよと迫った。八木は、新しい歴史教科書をつくる会で頓挫した野望を教育再生会議で復活させようと蠢いている。このような天皇主義右翼潮流の策動をも見据えつつ、教育再生会議の第二次報告の批判を強めていこう。(遠山裕樹)

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