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自民党が破滅への道を進む可能性 = 森永卓郎
http://www.asyura2.com/07/senkyo39/msg/1077.html
投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 8 月 01 日 17:39:35: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/92/index.html

 7月29日に行われた参議院議員選挙の結果、安倍総理の率いる自民党の獲得議席は37議席にとどまり、歴史的な惨敗を喫した。わたしは、選挙前の自民党大敗報道により、自民党が最後の底力を見せて多少の揺り戻しがあると思っていただけに、ここまでの惨敗は予想していなかった。おそらく、安倍総理自身も予想していなかったに違いない。

 自民党の幹部は、たとえ過半数を割っても、40台の後半を獲得すればいいと考えていたのだろう。そうなれば、国民新党や無所属議員を一本釣りして与党は過半数に達する。衆参両院で過半数を維持することで、集団的自衛権や消費税など、国民にとってきつい課題について、一気に結論を出すつもりだったのではないか。

 ホワイトカラーエグゼンプションも実施するつもりだったのかもしれない。そして、衆議院の任期満了まで2年間総選挙を引っ張り、国民の記憶が薄れたところで勝負に出る。これが安倍総理の戦略だったはずだ。だが、ここまで負けるとそうした戦略がとれない。当面のところ、強いことができなくなったのは確かである。

 選挙中、安倍総理は「今回の選挙は総理を選ぶ選挙です」と言っていたが、どうやら辞任する意志はまったくないようだ。

 一部には、安倍総理が突然内閣総辞職をして、次の首班指名選挙で岡田克也元民主党代表を指名、民主党を分裂させる手に出るのではないかといううわさもあるにはある。だが、さすがにそうした自爆テロのようなことしないだろう。

 こうした状況の下、果たして我が国の政治・経済は今後どのような方向に進んでいくのだろうか。

日米関係は流動化していく

 自民党大敗を受け、今後しばらくはいろいろなことが起こりうるだろうが、そのなかでも、わたしは3つの点に注目している。

 その一つは日米関係だ。政治的にも経済的にも、かなりぎくしゃくしてくるのではないかと思う。重要なポイントは11月1日に期限切れを迎えるテロ特措法の問題である。この法律はこれまで3回にわたって期限を延長してきたが、民主党が延長反対を唱えているために、事態は流動的だ。

 確かに、参議院で否決された法案は、60日間経過したのちに衆議院に戻して再可決できる。だが、日付を逆算すると、8月中には衆議院で最初の可決をしなくてはならないことになる。それは、総理の外遊日程もあるために物理的にきわめて困難なのだ。

 一方で米国は、アフガニスタンに自衛隊のヘリコプター部隊を派遣してほしいという無茶な要求までしている。これには、民主党はおろか、公明党も反対するに違いない。テロ特措法が延長できないと、ヘリコプター部隊派遣どころか、自衛隊機による空中給油も不可能になる。これは米国にとって痛手だろう。

 言うことを聞かなくなった日本に対して、米国はさまざまな嫌がらせを仕掛けてくるかもしれない。さすがに軍事的行動はとらないだろうから、考えられるのは経済的な圧力である。かつての日米経済摩擦のように、日本からの輸出品に対して課徴金をかけるということは十分に考えられる。こうした「制裁」が、日本経済の大きな重しとしてのしかかってくるかもしれない。

参議院で野党が法案を発議できるようになった

 第二に重要な点は、参議院発議の法案が次々に提出されるだろうということだ。

 野党が参議院の過半数をとったということは、与党がつくった法律を通せなくなったというだけの問題ではない。むしろ、野党が参議院で発議をして可決し、それを衆議院に送れるようになったという点が重要なのである。

 確かに、衆議院では与党が過半数なので否決されるかもしれない。しかし、それがなんとも否決しづらい法案だったらどうか。

 例えば、政治資金規制法を改正して、領収書を必要とする範囲を資金管理団体以外にも広げたり、5万円未満の支出にも領収書を公開しろという法案ならどうだろう。こうした法案は、圧倒的に多数の国民からの支持を得るに違いない。「どうせ、ヤバい金を使っているから出せないんだろう」と誰もが思っているからだ。

 そういう「筋の通った」法案に対して、衆議院で与党が否決できるわけがない。天下り問題にしても年金問題にしても同様だ。そうした法案を、数を頼みに否決したら、それこそ国民の集中砲火を浴びてしまうだろう。

 さらに興味深いのは、衆議院の自民党の若手から聞いたこんな話である。「いままでは、党議拘束を破って造反したくても、その意味がなかった。どうせ参議院に行けば可決されるからだ」。でも、参議院で与党が過半数を割ったとなると話は別だ。参議院で民主党が筋の通った発議をしてきたときに、「良識的」な若手の議員が造反するようになるかもしれない。そうしたことが政界再編のきっかけになる可能性もある。

 日米関係だけでなく、国会内もまた流動化する可能性を秘めているのである。

野党は国政調査権の活用で政府を追い込める

 そして、3つ目の注目点は、野党が国政調査権を握ったということである。これは、あまり注目されていないが、非常に大きなポイントだとわたしは思っている。

 選挙後に民主党の長妻昭衆議院議員と話をする機会があったが、そこで長妻さんがこんなことを話してくれた。長妻さんは年金問題で一躍時の人となったのだが、最近では彼が国会質問のために質問主意書を出しても何も答えてくれなくなったのだという。年金問題で、これ以上騒がれたくないという内閣の意志なのだろう。

 だが、国政調査権を握ったとなると話は違ってくる。国政調査権は憲法で保証された最強の捜査権だ。これを活用すれば、政府や官庁が隠していたさまざまな事実が明るみに出てくるはずだ。

 例えば、5000万件の宙に浮いた年金データのうち、何件が壊れてしまって名寄せができないのか、いまだに社会保険庁は公表していない。これを民主党が「調査する」とすればいいのだ。異議を唱える国民はいないだろう。そうなると、政府や官庁は出さざるをえない。

 ことは年金だけではない。野党は、いままで封印してきたさまざまな闇を、次々に暴くことのできるツールを手にしたといっていい。このツールを使えば、参議院の野党議員がオール長妻氏化する現象が起こりうる。いや、間違いなく起こるだろう。そして、不明な点があれば証人喚問もできるというわけだ。

 これがどういう結果を及ぼすか。

 野党としては、当然のことながら、与党や内閣の弱いところをついてくるはずだ。自民党はこれまで長く与党をしてきたのだから、裏でいくらでもマズいことはやっていただろう。それを野党が叩いていくことになる。必然的に、野党の方針としては内閣の評判を落とす方向に向かうだろう。そうなると、安倍総理は攻撃を受けきれなくなり、衆議院の任期満了まで解散しないという選択肢がなくなっていく。

 安倍総理として一番責任をとる形となるのは、来年度の予算を通したのち、3月に解散・総選挙をやるということだろう。そして、そこで政界再編という可能性も出てくる。政界全体もまた流動化するわけだ。

超改革型内閣かゾンビ内閣か

 いずれにしても、今後の行く末がはっきりするのは、9月1日前後に予定されている内閣改造の結果次第だろう。その顔ぶれによって、支持率が多少アップする可能性も出てくる一方で、自民党の破滅の道を進む可能性も出てくる。

 新しい内閣の顔ぶれとして考えられるのは2つ。超改革型内閣かゾンビ内閣かである。

 超改革型内閣とは、民主党に考え方の近い若手を登用した内閣である。例えば、河野太郎、亀井善太郎らを積極的に登用する。これこそが、安倍政権の支持率を落とさない唯一の方法だとわたしは考える。

 一方で、急激に支持率を落としそうな方法が、「実力派、ベテラン登用」という名のゾンビ内閣である。例えば、古賀誠幹事長、福田康雄副総理といった面々に加えて、森喜朗元首相が奥でどっかと座っている図を思い浮かべるといい。

 これでは民主党も攻撃しやすいし、スキャンダルも次々に出るだろう。国民のイメージも悪く、これが実現するとなると、自民党は破滅への道を進むことは間違いない。

 そんな愚かなことはしないという人もいるかもしれないが、案外この可能性も高いとわたしは思うのだ。

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