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代えるべきは安倍首相本人である。安倍首相を守ろうとする内閣改造は欺瞞である。(森田実の言わねばならぬ 504)
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投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 29 日 09:01:01: 2nLReFHhGZ7P6
 

2007.8.28(その1)
森田実の言わねばならぬ[504]

平和・自立・調和の日本をつくるために【336】
自民・公明両党に問う――衆院解散・総選挙を逃げる安倍内閣を改造して何になる! ごまかしではないか!無意味な内閣改造劇――安倍首相が居座ったままでは何をしても無駄である。代えるべきは安倍首相本人である。安倍首相を守ろうとする内閣改造は欺瞞である。

「過ちて改めざる是を過ちと謂う」(孔子)

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 昔からわが国で使われてきた諺の一つに「気の利いた化け物は引っ込む頃」というのがある。化け物であっても、気が利いたものなら自分から引っ込む頃合いを知っている、という意味である。安倍首相は引っ込むべきなのに引っ込まない。「化け物」以下である。
 このただただ首相の座にしがみつきたいだけの安倍首相を守ろうとしたのが、8月27日の内閣改造劇である。まことに見るに堪えないほどのばかばかしい低級な芝居である。
 「安倍続投」は民主政治の常道に反する大罪である。この大罪を覆い隠すために行われたのが、今回の内閣改造である。だが、何をやってもこの大罪を消すことはできない。

 それにしても、安倍首相を守るためにかき集められた自民党のベテラン政治家の顔触れを見ての感想を率直にいえば、「自民党に人材なし」「自民党衰えたり」である。「もうこの程度の人材しか自民党にはいないのか」である。
 こんなメンバーでは、今の小沢一郎代表を中心とする民主党の指導部には遠く及ばない。民主党の指導部――小沢一郎、菅直人、鳩山由紀夫、輿石東、岡田克也、渡部恒三、藤井裕久、西岡武夫、石井一、赤松広隆、山岡賢治……(参議院議長、衆議院副議長を除く)と比べると、人材面でも民主党のほうがはるかに上である。中堅、若手の政治家も民主党のほうが上である。自民党ではみるべき人材はほとんど育っていない。
 自民党・公明党には高慢・傲慢な政治家が目立つようになった。「高慢は墜落の始まり」(シェークスピア)である。7.29参院選で大敗北を喫しても、「傲慢病」は少しも治っていない。

 今回の安倍改造内閣を将棋用語でいえば、「飛車角なき穴熊内閣」である。ただただ安倍首相をみんなで守ろう――安倍首相を守ることを自己目的化した体制である。しかし、相手を攻める飛車と角はない。
 しかも、安倍内閣は衆院解散ができない内閣である。安倍内閣のもとで衆院解散・総選挙を行えば、自民・公明両党は壊滅状態に陥ってしまう。
 守る意味のない、すぐに取り替えなければならない首相を守るため、昔に比べれば力量が低下したベテラン政治家をかき集めただけの改造である。今回の安倍改造内閣は、第二次大戦末期、敗戦寸前に行われた組閣に似ている。
 組閣後の安倍首相の記者会見を見たが、安倍首相の言葉には「魂」が感じられない。ただあらかじめ頭に入れた台詞を口にしているだけである。安倍首相には責任意識が欠けている。このような首相を守るだけの内閣改造はまったく無意味である。繰り返すが、なすべきことは、こんな無意味な内閣改造ではなく、安倍首相自身の辞任である。

 安倍政治は、一言で言えば、極右的(さらにいえば狂気的)志向むき出しの人道主義的政治理念を欠いた「でたらめ政治」である。小泉・安倍内閣以後、日本をめぐる国際関係は悪化するばかりである。国内の経済状況も、とくに中小零細企業・地方では一向に好転しない。
 政府の「景気回復」は真っ赤な偽りにすぎない。政府は一部の大資本と米国ファンドの大儲けを隠すために、「景気回復」という大嘘をでっち上げている。真実は、不況を脱出すらしていないのが日本経済の現状である。とくに底辺に生きる人々の生活が悪化している。こんな政権を長引かせることは罪悪である。
 間もなく臨時国会が開会する。民主党は、この罪深い安倍自公連立政権を倒すための断固たる戦いを展開しなければならない。
 まず第一に、参議院の常任委員長人事がある。自民・公明連合の最大の狙いは、「参議院法務委員長ポストを公明党がとる」ことにある。過去40年間にわたり、参議院法務委員長ポストは公明党が専有してきた。公明党の特権的ポストだった。このような公明党・創価学会に特別に付与された特権は直ちに廃止されるべきである。本会議で決選投票をしても、特権をやめるべきである。民主党は絶対に妥協してはならない。
 第二は、テロ対策特措法の延長を阻止することである。テロ対策特措法は、イラク特措法と並んで、小泉・安倍政治の対米従属のシンボル的存在である。政府・与党からさまざまな揺さぶりがかけられようが、民主党には延長阻止を必ずやってもらわなければならない。
 テロ対策特措法延長阻止こそ、日本が自立・独立の国家になる第一歩である。一から十まで米国政府の言いなりでは日本は米国の従属国・植民地ではないか。独立国への第一歩を踏み出すため、民主党は絶対に妥協してはならない。 


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