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<書評付>沈黙のファイル 新潮文庫  「瀬島竜三」とは何だったのか
http://www.asyura2.com/07/senkyo41/msg/622.html
投稿者 gataro 日時 2007 年 9 月 04 日 11:10:35: KbIx4LOvH6Ccw

(回答先: 瀬島龍三氏が死去 元大本営参謀、老衰で(共同通信) 投稿者 gataro 日時 2007 年 9 月 04 日 10:49:35)

http://www.bk1.jp/review/0000095524 から転載。

沈黙のファイル 新潮文庫
「瀬島竜三」とは何だったのか


共同通信社社会部編
税込価格 : \660 (本体 : \629)
出版 : 新潮社
サイズ : 16cm / 435p
ISBN : 4-10-122421-8
発行年月 : 1999.8
利用対象 : 一般
発送可能時間 : 購入できません

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コメント・書評
教科書に載らない戦後日本
奥原 朝之
2002/06/18 23:51:00
評価 ( ★マーク )
★★★★★


 大日本帝国陸軍参謀の最終経歴で敗戦を迎えた瀬島隆三の戦中から戦後、現在までを事細かに取材したルポルタージュ。

 瀬島隆三は戦後シベリアに抑留され、帰国してからは数年の浪人の後に伊藤忠商事に入社する。
 伊藤忠商事での瀬島の仕事は陸軍参謀時代に培われた人脈を駆使した戦後補償ビジネスの開拓であった。

 日本の戦後補償は東南アジア諸国全域にまたがり、非常に大きな金額が動く。基本的には各国の基盤整備のために日本がお金を出すのである。構図としては現在のいわゆるヒモ付きODAである。例えば日本政府が東南アジア諸国政府に補償金を支払い、東南アジア諸国政府が基盤整備のための工事を日本の会社に依頼するといった形を取る。

 特に戦後補償から現在の政府開発援助(ODA)に至るまで、インドネシアに対して日本政府が投じた金は他の東南アジア諸国よりも断トツに多い。それはなぜか?
 昭和30年代までは中堅商事会社であった伊藤忠商事がわずか10年程度で大手商事会社の仲間入りを果たしている。それが出来たのはなぜか?
 伊藤忠商事が兵器産業に参入できたのはなぜか?
 東ティモールの独立運動に対して日本政府は一切関与しようとしなかったのはなぜか? それらの解は本書に詳しい。

 本書は、決して教科書には載らないであろう、闇の奥に眠っている戦後日本史を描いた傑作である。
 ドラマ仕立てで瀬島隆三の足跡を追いたい人は、不毛地帯(全四巻、山崎豊子著、新潮文庫)を手に取ってみるといいだろう。

 瀬島隆三を主人公に据えてはいるが、私には暗闇に紛れた戦後日本史を語るために担ぎ出された狂言回しのような気がしてならない。本当の黒幕は決して表には出てこないものだと思うからである。そういう意味では瀬島隆三も誰かの手足だったのかもしれないというのが読了後の率直な感想である。

* 文中の[瀬島隆三]は[瀬島龍三]の誤りであろう。

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