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人を批判すること(天木直人のブログ 10/3)
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投稿者 天木ファン 日時 2007 年 10 月 03 日 22:30:15: 2nLReFHhGZ7P6
 

2007年10月03日

 人を批判すること


  いつも言い訳がましく断っているのであるが、他人を批判する事は、自らを他人の批判にさらすことでもある。「偉そうに他人を批判する、そういうお前は何様だ」という批判を受ける事を覚悟して、私は他人を批判している。もっとも私の批判の対象は決して普通の一般人ではない。一般人がどのような悪をしようと、それは私の関心事ではない。私が批判するのは、社会的地位のある人、社会的影響力を持った強者、に限っている。
  ヤメ検事田中森一氏の最新著書、「反転―闇社会の守護神と呼ばれて」(幻冬舎)が売れているらしい。しかしそれを読んで不快感が残った。検察上層部の政治的配慮によってみずから手がけた事件が握り潰された、それに嫌気がさして退官した、という彼の言葉に嘘はないだろう。しかしそれをきっかけに裏社会の顧問弁護士に転じ、検事の手口をアウトローに教えて彼らの顧問弁護士になった、そんな田中森一の生き様を私は決して評価しない。どのように自己弁護しようとも、浅ましい生き方だ。
  10月3日の産経新聞に、今世間を騒がせている詐欺会社L$Gという電子マネー会社が設立したNPO法人の顧問に、元警視総監の井上幸彦氏が就任していたと報じられた。井上氏は警察官僚の天下り指定席の一つである「日本盲導犬協会」の理事長に納まっている。その上さらにまた、内閣府の認証NPO法人の顧問に納まっていたのだ。自制心というものがないのだろうか。
 10月1日の日経新聞「私の苦笑い」というコラムに、連合事務局長の古賀伸明という人が登場していた。もちろんまったく面識のない人だ。その人が最年少で連合のナンバー2にスピード出世した事について、勉強不足を恥じたと振り返っている。女房に「あんた、どうしたん?事務局長になってからが、今までで一番勉強してる」と笑われたことを披露している。しかしその物言いに、私は言いようのない自己宣伝と不遜さを感じた。「私は大阪を中心に民間労組の組合専従を23年間、務めた。5年前に産業別組合の電機連合の委員長に選ばれ、初めて東京に引っ越した。その三年後には連合の事務局長に就いた。自分でも予想しなかった、あれよ、あれよの展開だった」などと自慢げに述べているが、とくに彼が臆面もなく述べた次の言葉は聞き捨てならないと思った。「・・・連合が目指すのは『政権交代が可能な二大政党的体制』 で・・・推薦候補の応援で東奔西走したし、いま、その経験が生きていると思う・・・」。労働組合の本来の役割を忘れ政治に奔走する労働組合の権力者。そんな暇があったら非正規労働者の労働条件の改善に心を砕け、と言いたい思いでこれを読んだ。
 池内恵という中東専門家がいる。正確には国際日本文化センター准教授という肩書きだ。この中東専門家のパレスチナ情勢に関する記述が、いつもイスラエル寄りに偏っている。だから私は彼の中東情勢に関する言論が気になって、彼の書いたものは目に付く限り注意して読んできた。その池内准教授が、10月3日の読売新聞に、11月に予定される中東和平会議の見通しについて書いていた。いまや米国・イスラエルの傀儡となったアッバス・パレスチナ自治政府議長と、指導力を欠いたイスラエルのオルメルト首相の会談など、何の成果も得られない事は中東情勢に詳しいものなら常識である。それにも拘わらず池内准教授は臆面もなく書いている。「・・・見通しは暗い。しかし今回の会議を逃せば、パレスチナ情勢はさらに流動化しかねない。入植地や分離壁の建設、エルサレム問題、難民帰還問題といった和平交渉の争点について、一刻もはやくアッバス議長に成果を挙げさせる必要がある・・・」。冗談ではない。どれ一つを取ってみてもイスラエルが一歩も譲歩しない問題ばかりである。パレスチナの一方的譲歩なくしてどうして成果が得られると言うのか。おりしも10月3日の朝日新聞は、シリア発特派員の記事として、シリアのアサド大統領が、「会議では包括和平について話し合うべきで、そうでなければシリアは参加しない」と発言した事を報じていた。真の和平が達成されるには、イスラエルの態度はあまりにも一方的で、非妥協的なのである。


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