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涼しくなってきた今、今夏熱中症で「殺された」人のことを考えてみる (ヤメ蚊)
http://www.asyura2.com/07/senkyo43/msg/444.html
投稿者 ヤマボウシ 日時 2007 年 10 月 22 日 04:02:57: WlgZY.vL1Urv.
 

情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/f53f7c23d5dc7608ae3d09d37899a3ee


涼しくなってきた今、今夏熱中症で「殺された」人のことを考えてみる


 東京造形大学教授前田朗教授が刑務所や拘置所で熱中症でなくなった人のことを「法の廃墟」という小論で取り上げている。1人は30歳代男性が大阪刑務所で亡くなった事例、1人は川越少年刑務所熊谷拘置支所で、罰金を納めることができず労役していた71歳の男性の事例だ。いずれも、当局の責任が問われたという話はまだ聞いていない。当局が暑さが去るとともに、責任についても忘れてしまわないように、紹介したい。

 まず、大阪の事件。
 元・女子刑務官 Blog(※1)によると、

【23日午前5時30分ごろ、大阪刑務所(堺市堺区)の病棟で、30歳代の男性受刑者がぐったりしているのに巡回中の刑務官が気付き、病院に搬送したが、約1時間半後、死亡が確認された。熱中症とみられ、堺北署が調べている。
 同刑務所によると、男性受刑者は19日夜、独居房で体温が41・7度まで上がり、熱中症の疑いがあると診断された。冷房設備のある病棟で点滴を受けるなどしたところ回復したため、22日午前、冷房のない病棟に移っていた。独居房では、飲み物は希望すれば飲めるが、扇風機などはなかったという。
 同市は11〜22日の間、最高気温が35度を超える猛暑日が続いていたが、22日夜から23日未明にかけて降雨があり、最低気温は22・7度まで下がっていた。
 矢鳴正志・同刑務所調査官の話「対応に問題はなかったが、今後、より健康管理に注意したい」】(読売新聞)

ということのようである。

 いったんは、回復しかけたが、【冷房のない病棟】に移されたのちに悪化して死亡したという。【冷房のない病棟】っていうのは何だ?病棟って言う以上、病人が入るところだろうに、なぜ、冷房がないのか?本当に病棟だったのか?

 大阪刑務所は、きちんと説明責任を果たしてほしい。どうですか、光市弁護団にお怒りの皆様も、大阪刑務所の人間蒸し上げ殺人事件に怒りを感じるでしょう。説明責任を果たすように法務省に要望しましょうよ。

 次に熊谷の事件。
 スポニチ電子版( ※2)によると、

【埼玉県熊谷市の川越少年刑務所熊谷拘置支所で、服役していた埼玉県行田市の無職男性(71)が(8月)17日に熱中症で死亡していたことが24日、分かった。埼玉県内では今月に入り、熱中症で死亡したのはこれで20人目。熊谷市では16日に74年ぶりに国内最高気温を更新する40・9度を記録するなど、9日から17日まで最高気温が35度を超える猛暑日が続いていた。
 同少年刑務所によると、15日午前4時すぎ、男性が独房の布団の上で意識を失っているのを看守が見つけ、119番。男性は病院に搬送されたが、17日未明に死亡。搬送時の男性の体温は43度を超えていた。
 独房は約4平方メートルの広さでコンクリート製。冷房や扇風機はなく、男性の搬送直後に職員が別の独房で室温を測ると、32度だった。熊谷市では猛暑日が続いたため、同拘置支所は規制を緩め、水で体をふくことなどを許可していた。
 男性は罰金が払えなかったため、10日に年齢制限のない同拘置支所に収監された。その際の健康診断では異常はなかったという。同少年刑務所の川村宣公総務部長は「入所者にはその後、1日4個の保冷剤を配ったりしている。体調不良になったら申し出てもらうよう徹底したい」と話した】という。

 これもひどい。罰金を支払うことができず、労役していただけで、命までとられてしまった。とんでもないことだ。これについても、きちんと説明責任を果たしてほしいところだ。ぜひ、法務省に説明を求める声を!

 前田教授は、熱中症で亡くなったケースが過去にもあることを取り上げ、異例な猛暑だったから仕方がないで済む問題ではないと指摘し、次のように述べている。
 
 「受刑者は、罪を犯したがゆえに懲役その他の刑罰を科せられ、一定の自由を剥奪され、刑事施設に収容される。その際に奪われる自由の範囲については、なお議論もあるが、一定の市民的政治的自由や経済的社会的自由であり、しかもその一部でしかありえない」
 「国家がその責任において人間を収容するのであるから、人間らしく生きていられる状態を保障するのは当然のことである。自由剥奪刑を執行する以上、生活条件は国家が責任を負わなければならない。それができないのなら、拘禁そのものを放棄するべきである」


 前田教授は、レッサーパンダの熱中死を取り上げ、受刑者とレッサーパンダとどちらが人間的に取り扱われているだろうかと私たちに問いかけている。

【千葉県の市川市動植物園で、17歳オスのレッサーパンダ「次郎」が熱中症で死んでいたことが(8月)22日、分かった。レッサーパンダは同園のシンボルマークにもなっており、20年以上の飼育歴もあったが予想を超える酷暑に急死した。次郎は長野市から婿入りして16年。気品の高い顔立ちから人気も高く、インターネット上ではファンが追悼するなどの現象も起きている。
 市川市動植物園によると、16日午後2時ごろ、次郎はエアコンの効いた寝室から屋外の放飼場に出た直後にバタッ、と倒れた。足を投げ出して寝転がり、口からよだれをダラリと垂らしていた。そのままフラフラと立ち上がり、再び寝室に自力で戻っていった。
 その後、エサのササの葉をムシャムシャほおばる食欲もあり、持ちこたえたかのように見えた。24度で保たれていた寝室の室温も、さらに下げて涼しい環境もつくった。しかし、翌17日早朝、苦しむことなく眠るように死んだという。
 解剖の結果、縮んだ肺から出血が確認された。突然倒れ、よだれを垂らし、体温も上昇していたなどの症状から死因は「熱中症」とされた。松浦秀治飼育員は「15日までは元気に歩いていた。ただ、17歳と高齢なので、この暑さが予想以上にこたえたのかも」と話した。銚子地方気象台によると、市川市に隣接する船橋市の16日の最高気温は37・1度。観測を開始した99年8月以降では、2番目の暑さとなる数値だった。
 同園は87年8月21日にオープンし、開園20周年を迎えたばかり。シンボルマークにササを持つレッサーパンダを使っている。開業前の86年11月につがいを四川省楽山市から寄贈され、場内工事を進めながら世話をし、レッサーパンダ飼育歴は20年以上の自信を持っている。エアコン付きの寝室も暑さに弱いレッサーパンダだけ。放飼場も直射をさけ植樹され、天井にはよしずもかかっていて暑さ対策には万全を期していた。
 次郎はまゆ毛のような白い斑点が短くつり上がり「気品の高い顔」と人気者だった。91年に長野市茶臼山動物園から婿入り。3姉妹との間に10匹(うち8匹が生後まもなく死亡)を授かり、息子の天天(テンテン)と2匹の孫と暮らしていた。松浦さんは「ファンの方々がインターネットで追悼してくれている。無念でならない」と唇をかんだ】(日刊スポーツ電子版。 ※3)

 

※1:http://tester.txt-nifty.com/blog/2007/08/post_419d.html

※2:http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/08/25/02.html

※3:http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20070823-245544.


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