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自民党内の「増税派(与謝野財政改革研究会会長等)と成長派(中川元幹事長等)の対立」という「茶番劇」(経済コラムマガジン)
http://www.asyura2.com/07/senkyo43/msg/450.html
投稿者 JAXVN 日時 2007 年 10 月 22 日 07:56:44: fSuEJ1ZfVg3Og
 

「経済コラムマガジン07/10/22(501号)

・増税派と成長派

・政府部門全体の債務
先週号でプライマリーバランス回復方針が「悪魔の囁き」と断じた。この方針は、政府の財務諸表を静態的に捉え、これ以上借金を増やさないことを目的としている。もし財政が経済に影響を与えないのなら、この方針に問題はない。しかし財政は経済活動に確実に影響を与えるのである。そしてそれが表面化するまでにはある程度の時間が掛かる。

プライマリーバランス回復を巡って、不毛な議論が行われている。いわゆる「増税派」と「成長派」との間のやり取りである。増税派は、財政支出の削減ではなく増税を行ってプライマリーバランスを回復させようと考えている。一方、成長派は、増税を避け、一段の財政支出のカットによってプライマリーバランスの回復することを主張する。成長派はまさに「小さな政府」論者である。

ところでこの議論を進めるに当たり、はっきりさせておく事柄がある。プライマリーバランスの回復といった場合、増税派・成長派の両者の対象は一般会計のプライマリーバランスである。しかし政府の財政には、一般会計とは別に、年金や外為といった特別会計がある。しかもその特別会計は金額的に莫大なものになっている。財政の経済に与える影響といった場合には、当然、特別会計を含めて考えるべきである。さらに地方にも財政がある。

つまり日本全体の財政は、一般会計だけでなく、特別会計や地方の財政といったものまで含めた「政府部門」という形で捉えるべきである。財政の経済への影響も政府部門全体で考えなければならない。例えば景気対策として減税(一般会計の赤字の増加)を行っても、一方で同時に年金の保険料を上げれば(特別会計の黒字の増加)、減税の効果が消されてしまうのである。

ところが「増税派」にしても「成長派」にしても、どういう訳か特別会計については触れたがらない。両者ともに特別会計に言及することを避ける。特別会計に話が及ぶと両者ともに、途端に話がしどろもどろになる。一般会計は赤字であるが、特別会計は大幅な黒字であることがバレるからと筆者は見ている。

筆者達は、先週号で述べたように政府部門全体で財政を捉える。むしろ一般会計の歳出・歳入の均衡によるプライマリーバランス回復方針というものが、誤った政策に繋がることを指摘したい。筆者達が財政を問題にする場合は、政府部門全体の債務、もっと正確に言えば金融資産や社会保障積立金を債務残高から差引いた「純債務」を見る(日本の場合、欧米先進国に比べ政府の金融資産や社会保障積立金がとんでもなく巨額だから)。

04/12/13(第371号)「第一回財政研交流会」http://adpweb.com/eco/eco371.html で述べたように、日本のGDPに対する政府部門全体の純債務の比率は他の先進国並である。つまり純債務比率を見る限り、日本の財政は特に問題はない。そしてOECDが使っているこの「GDPに対する純債務比率」こそが、各国の財政状態を見る時の国際標準である。

ところで以前の日本の純債務比率はもっと小さかった。つまり日本の財政は超健全だったのである。他の先進国並に急激に悪くなったのは、橋本政権から始まった財政再建運動からである。一般会計の健全化を目指した緊縮財政が、日本の経済活動にダメージを与え、むしろ日本の純債務比率を悪化させたと筆者は考える。

また日本では財政の負担を減らすため、異常に金融政策に重点を置いた政策が採られるようになった。日銀も中途半端な考えのため、この政府の方針に押切られ、過剰な金融緩和をいつまでも採り続けている。はっきりと「景気対策に日銀は協力するがこれには限度がある。これ以上の景気対策は財政でやってくれ。」と言うべきである。異常な金融緩和の弊害が、過去にバブルを生み、今回は回り回って今日問題になっている米国のサブプライム問題や資源高騰の一因にもなっている(これについては近々取上げる)。

・「目くそ鼻くそ」の対立関係
「増税派」と「成長派」の話に戻る。増税派は、前官房長官の与謝野氏や政調会長の谷垣氏、そして財務省の主流派が主なメンバーである。成長派は竹中平蔵氏や中川前幹事長などである。財界は成長派に近い。

増税派の言い分は分りやすい。増税によって政府の収入を直接的に増やすというのだから誰にも理解できる。しかし増税によって家計の可処分所得は減り、消費は減る。当然、これによって内需は縮小する。増税派は暗黙のうちに不足する内需を補うための外需の増大を期待している。実際、ここ数年、たまたま新興国の経済発展によって日本の輸出が好調だったので、このシナリオが順調に行っているかのように見えたのである。

一方、成長派の主張は訳が分らない。財政支出をカットすることによって経済が成長すると主張している。財政支出を削減しても、規制を緩和し、企業の競争力を高めれば経済は成長すると言うのである。また財政支出も成長分野にシフトすることによって潜在成長率が高められ、日本経済の成長率を大きくすることが可能としている。まるでオカルトの世界である。

また成長派は、法人税の減税によって企業の投資を増大させることが出来るとしている。さらに成長派がこだわるのは政府部門の民営化である。民営化によって日本の潜在成長率が高くなると主張する。まさに構造改革派の主張そのものである。

しかし成長派が密かに頼りにするのも外需である。財政支出をカットすれば内需は縮小する。企業の投資が一時的に増えても、国内に需要がなければ、生産物は輸出する他はない。つまり増税派も成長派も暗黙のうちに外需依存の経済を想定している。しかし両者ともにこのことに気が付いていないか、もしくは気が付いていてもそれを口に出すことはない。

財政を拡大せずに経済を成長させるには、外需への依存を大きくする他はない。したがって為替の動向が重要になる。実際、政府・日銀は円高に徹底した為替介入で対処してきた。また日銀には超低金利を維持するよう要請してきた。また円安を助長する円キャリー取引を容認してきたのも増税派・成長派に共通している。

増税派と成長派は、今日、互いに相手を非難しているが、両者は小泉政権を一緒に支えていた。しかし郵政改革反対派に多くいた積極財政派という共通の敵が自民党から追出されため、今度は両者がもめ始めたという次第である。

筆者に言わせれば、両者の距離はほとんどない。特に増税派の中心的人物といわれる与謝野氏は、橋本政権で官房副長官を務めていたが、緊縮財政による景気転落を危惧する声を「それなら規制緩和をどんどんやって経済成長率を高めれば良いではないか」とたしなめていた(その後日本経済は急速に悪化し、自民党は参議院選に大敗した)。まさに今日の成長派と全く同じことを言っていたのである。こんな人物を政策通と重用している自民党がおかしい(政策通が官僚の言いなりになる政治家を指すなら理解できるが)。

表現はちょっと綺麗ではないが、増税派だ成長派だと言っても所詮「目くそ鼻くそ」の対立関係である。筆者は、財政危機が真の問題ではなく、「財政危機」と騒がれることによって、金融・財政政策が間違った方向に走ることが本当の問題と考える。本当に日本の財政に問題があるなら、日本の国債を誰も買わないはずである。つまり問題がないものを問題だと騒ぐから、これが本当の問題を引き起すのである。

ずっと財政再建問題を取上げているが、これに関して日本再生会議という集まりについて来週号で触れたい。 ]

http://adpweb.com/eco/eco501.html

関連
自民・与謝野氏「どうせ選挙で負けるなら消費税を2〜3%ドーンと上げないと」
http://www.asyura2.com/07/hasan53/msg/131.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2007 年 10 月 17 日 13:20:57: 4sIKljvd9SgGs

中川元幹事長:与謝野氏の消費税率引き上げ発言を批判(毎日新聞)
http://www.asyura2.com/07/senkyo43/msg/322.html
投稿者 天木ファン 日時 2007 年 10 月 18 日 23:26:46: 2nLReFHhGZ7P6

財政再建至上主義をこのままつづければ日本は崩壊する(森田実の言わねばならぬ 638)
http://www.asyura2.com/07/senkyo42/msg/1128.html
投稿者 天木ファン 日時 2007 年 10 月 12 日 10:11:02: 2nLReFHhGZ7P6

不況下の物価上昇(経済コラムマガジン)-「プライマリーバランスの回復」という最悪の政策
http://www.asyura2.com/07/hasan52/msg/639.html
投稿者 JAXVN 日時 2007 年 10 月 08 日 08:01:18: fSuEJ1ZfVg3Og

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