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「ジュニア京都検定」学校への導入 教育の骨格壊す恐れ(朝日新聞)
http://www.asyura2.com/07/senkyo44/msg/753.html
投稿者 熊野孤道 日時 2007 年 11 月 29 日 22:58:08: Lif1sDmyA6Ww.
 

(回答先: 「ジュニア京都検定」学校への導入 教育への骨格壊す恐れ(朝日新聞) 投稿者 熊野孤道 日時 2007 年 11 月 29 日 22:47:19)

http://sugakita.hp.infoseek.co.jp/newpage64.htm

*駒込武さん、朝日新聞(2006.11.24)に論文を投稿--「ジュニア検定 教育の骨格壊す恐れ」
http://sugakita.hp.infoseek.co.jp/jyunia%20komagome%20asahi022.pdf

06.11.24 朝日(9)

ジュニア検定のテキストの裏表紙は稲盛財団の広告


「ジュニア京都検定」学校への導入 教育の骨格壊す恐れ

京都大助教授

 駒込 武

 こまごめ・たけし 62年生まれ。東京大教育学部卒。専門は植民地教育史、東アジア近代史。著書に『植民地帝国日本の文化統合』、共著に『現代教育史事典』など。

――――――――――――――――

 検定試験ブームである。「時刻表検定」「阪神タイガース検定」、さらに、漫画やアニメを対象とした「全国統一オタク検定試験」……。特徴はジャンルの多様化だ。背景には、地域振興など現実的な利害も関係しているだろうが、それだけとも思えない。これまでは必ずしも学校教育の枠の中で評価されてこなかった、「オタク」的で「トリビアル」な知識をあえて評価の対象とする面白みが、受験へのモチベーションをひき出している側面があるだろう。
 この検定ブームの先駆けとなったのが、京都商工会議所による「京都検定」だ。今年から京都市教育委員会が主催者となってジュニア版も行うことになり、『歴史都市・京都から学ぶジュニア日本文化検定』という教材を、市内全小学校の高学年児童に無償配布した。教科書というよりも、むしろ観光ガイドブックという趣のこのテキストは、京都の歴史を柱としながら、「京の祭り」「京の料理」などについてカラフルな図版を多用して紹介、一般の書店では千円で販売されている。今週中に行われる「ジュニア京都検定」も、市内の小学校5・6年生は無料で受験できる。
 よいことずくめのようだが、学校教育と検定試験をタイアップしたこのプロジェクトは、実は大きな問題をはらんでいる。
 第一に、学校で検定を行った場合、授業時間内に行う場合はもちろん放課後であっても、生徒たちは実質的に受験を強いられることになる。そのことによって失われてしまうのは、「遊び」として知識を楽しむという、今日の検定ブームの核心である。参加も不参加も自由だからこそ「遊ぶ」ことが可能となるのである。「参加を強いられる遊び」とは語義矛盾だ。
 第二に、教育の公共性という点から考えて、テキストの内容が不適切なことである。「ジュニア京都検定」のテキストには企業広告が掲載されている。たとえば、裏表紙には京セラの創業者稲盛和夫氏の設立した「稲盛財団」の「京都賞」、その裏側にはNTTドコモの「キッズケータイ」という具合である。しかも、「スポンサー」の意向を反映するかのように、本文でも京セラの創業経緯について記し、「世のため人のため」という稲盛氏の発言をとりあげている。こうした記述は、教科書ならば、ありえない。「検定基準」で「特定の営利企業、商品などの宣伝や非難になる」記述を禁じているからである。
 学校教育の影響大は巨大である。しかも、児童・生徒に対する強制力がいや応なく働く。だからこそ、特に義務教育段階の公立学校では、教育の公共性を保つために、特定の政党・宗教団体・企業などの宣伝を行ってはならないのだ。教材は教科書と違い、各学校の判断で選択しており、不適切なものは淘汰できると考えることもできる。しかし、今回のテキストの場合、市教委が全小学校に配布し、選択の余地はない。実質的に教科書に準ずる地位を与えられているのだ。それにもかかわらず、教科書ならば明確に違法な内容がまかり通ってよいのだろうか。
 第三に、テキストが「天皇のおひざもと」――こうした表現が歴史的に存在したかどうかも疑わしい――として京都を称賛するトーンに貫かれており、地域の問題を歴史的に掘り下げて考える姿勢が欠落している点を指摘できる。「郷土教育」として地域の問題を学校教育でとりあげる試みは戦前から存在していたが、そこでは「お国自慢」に陥ることなく、地域の問題を客観的に考えることの大切さが強調されてきた。このテキストの内容は、そうした実践の積み重ねから切断されている。
 観念的で不毛な「お国自慢」と、特定の私企業の宣伝に満たされたテキストを用いて、学校教育の一環として行われる検定とは何だろう?そこには、学校では無駄とみなされる知識をあえて争う面白みもなければ、学校教育の教材が備えるべき公正さ、確かさ、思慮深さもない。今回の検定の旗振り役となった門川大作・京都市教育長は、安倍晋三政権の「教育再生会議」の委員になった。だが、「ジュニア京都検定」のようなずさんな試みは、教育の骨格を壊してしまうだけで、「再生」をむしろ阻害するもの、と思えてならない。



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