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NHK会長に求められる資質を理解できないNHK経営委員会(醍醐聡のブログ)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2007 年 12 月 14 日 11:49:59: twUjz/PjYItws
 

http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_3be3.html

2007年12月14日 (金)
NHK会長に求められる資質を理解できないNHK経営委員会

「しがらみのない人でどんといく」
ーー次期NHK会長は経済界から?ーー

 昨夜21時過ぎ、WEB上のニュースで、「NHK経営委、次期会長人選で現執行部は対象外」といった見出しの記事が流れた。当日、開かれた定例の経営委員会での議論を受けた報道である。それによると経営委員会は今後は主に財界の相談役や会長クラスから選考するという。NHKのOBも対象に含まれるが、古森経営委員長によると、「出身母体が(NHKの中に)あると、思い切った改革は難しい。今はしがらみのない人でどんといく」(YOMIURI ONLINE, 2007年12月13日21時37分:ゴチックは醍醐が追加)のだそうだ。

財界人でなければなし得ない「骨太の改革」とは何をすることなのか?

 現執行部を選考外とした理由について、古森委員長は記者会見で、「現執行部は次期経営計画で骨太の改革を策定できなかった」(YOMIURI ONLINE、同上)からと説明したという。「骨太の改革」というと竹中平蔵氏が担当大臣を務めた経済財政諮問会議がよく口にしたスローガンだった。しかし、財界人ならやれる「骨太の改革」とはNHKをどうすることなのか?

 古森氏をはじめ、経済界の人物が誇る民間経営流のコスト・人員削減で競争に勝ち抜く力をつけることが改革なのか? NHKは一体、誰と競争しようというのか? 視聴率という原理で動く民放とNHKを同じ土俵で競わせて効率化を促すことが公共放送に要請される改革なのか? 娯楽番組を公共放送にとって一段低い番組と見立てて縮小し、放送事業をスリム化しチャンネル数を減らすことがNHK改革なのか? 番組制作業務の随意契約率の高さを問題視し、競争入札を広げて制作コストを切り詰めることがNHK改革なのか? 改革=善、といったワン・フレーズのレトリックは、小泉政権が改革の本丸と称した郵政民営化の虚像に学んで卒業した方がいい。

 NHKの関連会社に支払われる出資金、委託費等が大なり小なり受信料を財源とする以上、それら関連会社の業務範囲を受信契約の及ぶ対象に照らして厳密に査定することは重要である。しかし、経営委員会には地方局制作を含む番組づくりや視聴者対応ラインの充実といった公共放送の生命線について通り一遍の理解しかなく、受信料の値下げ原資としてしか改革の目標を捉えない貧困な発想しか持ち合わせないなら、そもそも、そうした経営委員会に執行部のまとめた経営計画案を評価する能力があったのかどうか疑わしい。

 別の記事によると、古森委員長は「これから通信・放送の融合や受信料の不公平感是正に踏み込んでいかないといけないが、踏み込む力、決断する力が十分でない」(『毎日新聞WEBニュース、2007年12月13日 20時30分)と執行部を批判したという。

 しかし、「受信料の不公平感是正に踏み込む」とは何をどうすることなのか? NHKの会長に真っ先に求められるのは、「踏み込む力」、「決断する力」、「どんとやる力」なのか? 古森氏が手がけた経営がそういう精神主義で職員に号令をかけて成果を挙げたのかどうかは知らない。しかし、そうした知性のかけらも感じさせない経営委員長のメガネにかなう人物が公共放送の会長として選ばれるとしたら、辣腕経営で名をはせた磯田一郎経営委員長(住友銀行会長・当時)のひきで池田芳蔵氏(三井物産社長・当時)がNHK会長に選ばれた「お友達人事」の二の舞にならないか? ちなみに、池田氏は国会での答弁が支離滅裂とあってわずか9か月で辞任に追い込まれた。

踏み絵を突きつけて執行部をコントロールする気なのか?

 上記の毎日新聞のWEBニュースに次のような一節がある。

 「NHK経営委員会・・・・・は・・・・・橋本元一会長の後任について、橋本会長と現職理事は対象外とする方針を決めた。執行部が9月に示した08〜12年度の中期経営計画案が『抜本的改革が期待できないためだとしている。ただし、トヨタ自動車出身の金田新理事は、計画案に執行部中ただ一人反対したとして、後任対象者に残す。」

 金田理事が執行部でただ一人中期経営計画案に反対したことについては、このブログの本年10月12日付け記事で触れた。
 
 「公表されたNHK理事会の議事録を読んで」
 http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_ec6e.html

 しかし、この時の議事録によると、金田理事が執行部計画案に反対をしたのは、提案された受信料値下げ案を実施すると、平成20年度以降当分、単年度収支が赤字になるからだった。つまり、金田理事は赤字予算を組まなければならないような受信料の値下げに異議を唱えて執行部案に反対したことになる。こうした金田理事のどこが古森氏のいう「抜本的NHK改革」なのか? 逆ではないのか? 

 それでも経営委員会あるいは古森氏が金田理事を評価したのは結局、現執行部案に反対したからという理由以外、見当たらない。これでは、執行部案をまるで踏み絵に使って、自分の意に沿う反対をしたかどうかで会長候補として残すかどうかを選別するに等しい。

 このように個々の理事の言動を独善的な「リトマス試験紙」にかけてテストするとなれば、理事は経営委員長の顔色を窺う卑屈な人間にならざるを得ない。

 ともあれ、今後は上述のように、知性のなさを億面もなく丸出しする人物を公共放送の議決機関の構成メンバーに選んだ国会の責任が厳しく問われることになる。そして、来年12月に(残任)任期が満了となる古森氏の再任に衆参両院が同意するのかどうか、判断が注目される。
 


関連投稿:
原寿雄さん、永井多恵子さんを次期NHK会長候補に推薦―川口幹夫元NHK会長ら67氏が賛同―(醍醐聡のブログ)
http://www.asyura2.com/07/hihyo7/msg/207.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2007 年 12 月 11 日

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