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【まずテレビを消すことから始めようー「劣化」の責任は私たちにもある】今年最後のブログ(天木直人のブログ)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2007 年 12 月 31 日 12:47:36: twUjz/PjYItws
 

http://www.amakiblog.com/archives/2007/12/31/#000646

2007年12月31日
 今年最後のブログ

 今年最後のブログは月刊現代2月号の作家高村薫の言葉を引用して終わろうと思う。彼女の言葉を借りて私の思いを述べる事にする。
 来年は年初早々からまちがいなく政治の年になる。解散・総選挙がいつになろうとも、その結果日本の政治状況は大きく混乱し、再編の動きが爆発することだろう。そして、その再編が従来のような既存政党、既存政治家の離合集散であれば、日本の政治はさらに劣化、混迷し、日本の外交も、経済も、社会も、さらに行き詰まっていく事だろう。その可能性は強い。
 日本の政治システムや、望まれる政治家像は、これまでとはまったく違った考え方に基づいて作り直し、選び直さなければならない時期に来ていると思う。私が繰り返し述べてきた「既存政治の全否定」である。あらたな政治、もう一つの政治を、混乱と破壊の中から作り直さなければならない時がいつか必ず来る。来年はその事が判明する年である。
  もちろん、そのような変革は容易なことではない。しかし少なくともそのきっかけが生まれるかそうでないかによって日本の将来は大きく変わっていく。
  来年の政治は戦後の日本政治史の最大の見世物となるだろう。政治とは無縁の一般国民は、政治屋やその政治屋たちにの周りに群がって利用し、利用されて生計を立てているおびただしい「政治業界」の連中の苦悩と生き残りをかけた争いを、高みから見物していればいいのだ。そうするとおのずからどの政治家が、どの政党が、本気になって国民の生活を考えているか、自らの利益を後回しにして、世の為、人の為に、税金で与えられた歳費と特権に値する仕事をしているかがわかる。
 その時初めて我々は動き出せば良い。真の政治家を支持し、そのような政治家の手による真の政治を実現すればいいのだ。
 国民が政治を動かす。世論が政治を翻弄する。そういう現象が本格化する年にするためにも、私は高村薫の言葉を今年最後のブログに書くことにした。

         まずテレビを消すことから始めようー「劣化」の責任は私たちにもある。
                        高村薫
                 (私的抄訳―かっこ内は私のことば)

   これまで、私たち普通の生活者には、政治というものは・・・複雑かつ難しいもので、素人にはどうにもならないという思いがありました。だからこそ、選挙で政治家を選んで、政治をやってもらっているのだという意識でずっといたのです・・・ところが・・・なんてことはなかった・・・要するに利益供与であったり、談合であったり、癒着であったり、(官僚の面従腹背に踊らされていたり)・・・に過ぎなかった・・・「靖国神社に行って、何が悪い」という子供じみた首相が(5年半もこの国の首相を続ける事が許され)、二世、三世議員が、昔からの地縁、血縁の利を受け継いで政治家になる・・・その政治をつくりだしたのは、私たち有権者であり、メディアなのです。テレビ映りとパフォーマンスで政治家が出来上がる世の中にしたのは、私たちです。
  とんでもない話ですが、政治家という職業は、若い人たちのいい転職先になっている。昔から官僚組織では出世コースから外れた人を(各省の利権を代弁する形で政界へ送り込む慣例があった)しかし、今は一般の人たちでも、一発当てて政治家になろうとしています。また、そういう人たちを党が募集して公認する。芸能人なりスポーツ選手なり、少し名前が売れている人にとっては楽な転職先だといえるでしょう・・・さらに言えば会社勤めは嫌だと思っている若い人達にとっても、魅力ある転職先になっている。これではほとんど失業対策です。
  ところが私たち有権者は、そういう候補者であったとしても、政権交代を望むならば、この小選挙区制度では彼らに投票しないと仕方がない。救いがたい悪循環です・・・
 世界は物凄いスピードで動いている。アジアも目覚しくかわっていく。ところが日本は、対外的に何も力を発揮することもなく、ただその流れに置いていかれている。日本が国際社会の中で孤立しているのも、政治の停滞が原因です
  ・・・今後、この政治の停滞による国民の直接被害は免れないでしょう・・・漠然とわかるのは、私たちの生活が今後、一層厳しくなることだけです。しかしそれがわかったとしても、生活者は対処しようがありません。(この国を動かしている政治かも官僚も企業人もメディアも、生活に困っていないので本気になって世の中を変えようとしないからです。変えなくても困らないからです)。
 ・・・08年はおそらく消費税の増税があるでしょう・・・国民が稼ぎ出したお金は、果たして順当に配分されているのだろうか、その一つ一つを、冷静に洗い出さなければいけないという必要性を強く感じています・・・
 ・・・私は将来日本では生活が立ち行かなくなる老人が大量発生すると思っています・・・日本という国は諸外国と違って、社会福祉の多くを企業に依存してきたため、国が低所得者層の生活を基本的に保障するという体制になっていません。そのため、まともの老後を送ろうとするとお金がかかる国であり、その傾向はさらに進むということを覚悟しておかなければなりません・・・国が社会福祉の考え方を180度転換しない限り、国はあてにならない・・・
 ・・・このまま格差がどんどんと広がっていくと、結局は、荒廃した都市と、荒廃した生活だけが残るのではないか。日本ではいま余裕が失われています。余裕がないから、弱いものは弱いものを叩くという現象が顕著になってきている。それはまるで東京が地方を圧倒するように。けれど、本当は、そんなことをしている場合ではありません。日本自身が世界の中で弱いものになっていく。
 ・・・中国や、インドなど、これから大きくなっていく国々と相対していくときに、(日本は世界の国々と競い合って無理をしようとするのではなく)思い切って小さな賢い国になっていく必要があると思います。・・・(環境を重視し、欲望のまかせるままに自然を破壊しない)その結果、日本には自然が豊富に残っていて、人間にとって住みやすい環境が整っているということになれば、中国やインドの人々にとっても憧れの国となるでしょう。そうなることでしか、国際社会の中で日本が生き残る道はないのです・・・
 ・・・私たち一人一人が(これからの日本の将来と人生設計を真剣に考えたとき)このままの政治でいいはずはないという結論に行き着くはずです。しかし繰り返し述べたように、残念ながら私たちには現段階で未来を託す選択肢があるとはいえません。
 二大政党といわれても、困惑するばかりです。新しく生まれ変わる事ができない自民党と、昔からの連合を引きずっているために決して国民を幅広く代表するような政党になりきれない民主党。その二つのうちの一つを選べといわれても、どうすればいいんだというのが多くの国民の本音ではないでしょうか。次の総選挙で私は生まれて初めて白票をだそうかと思っているほどです。「選挙には行きます。けれど、投票できるようなまともな政治家がおりません」という意思表示です・・・
 ・・・政治よりも先に、私たちが変わる他はないと思います。政治はいつも、私たちよりも、何歩も遅れてくる。私たちが変われば政治も変わる。この事を自覚して、有権者は少しは政治的になるべきでしょう。
 その第一歩は、政治に明確な関心を持つことです・・・政治家が馬鹿なことを言えない、馬鹿な報道も出来ない、そういう世論を作り上げるのです。政治家が、よほどよく勉強して、よく状況を読んだ上で発言したり、行動しなければ、即刻、有権者から見放されるという高い政治意識をつくるために、私たちは成熟した有権者であらねばならないのです。
 2008年を迎えて、今私たちにできることは、自分の頭で考えるようにしてみることです。まずはテレビを消して、世の中で起こっている事を、きちんと確認する。新聞に目を通し、月刊誌を読んで考える。そうすればおのずと私たちがいまなすべきことが見えてくるはずです。



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