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女性自衛官のパワハラ訴訟 第1回口頭弁論 2007/06/22   JANJAN
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投稿者 Kotetu 日時 2007 年 6 月 23 日 02:01:35: yWKbgBUfNLcrc
 

女性自衛官のパワハラ訴訟 第1回口頭弁論 2007/06/22

左 七尾さん(支援の会) 中 佐藤さん(弁護士) 右 丹羽さん(司会)


 北海道内にある航空自衛隊施設所属の女性自衛官(21歳)が札幌地裁に慰謝料1000万円と、退職前提の消化として意思に反して取らされた年休の賃金相当額についての損害賠償訴訟を国に求めた訴訟の第1回口頭弁論が6月11日、札幌地裁(斉藤紀子裁判官)であった。

 原告側は、上司に強姦まがいの行為をされ、相談した上司からも被害者である彼女にいじめ・退職強要などのパワーハラスメントが半年以上にわたって行なわれたとしている。

 国側は請求棄却を求めた。その理由については「事実関係を調査中」とし、次回以降に明らかにするとしている。(関連記事:パワハラ許さない! 現職女性自衛官が国賠提訴/女性自衛官のパワハラ訴訟 職場は替わったが)

札幌女性自衛官人権裁判支援の会・東京報告会参加報告

 女性自衛官の人権裁判報告会が、6月15日19時から21時まで、渋谷区女性センターアイリス7階会議室で行われた。小さな会場には、女性を中心に30人ほどが集まった。

 内容は、アジア女性センターの丹羽氏が司会を務め、支援する会の七尾氏、訴訟代理人である佐藤弁護士がそれぞれ被害者女性の現在の様子や口頭弁論についての報告を行った。まず、七尾氏は事件から提訴までの経緯を大きく3つの被害に分けて次のように説明した。

 第1の被害は、上司である加害者Aによる暴行・強要・強姦未遂である。2006年9月9日、勤務時間内にも関わらず宴会を開いていた上司から原告へ電話で呼び出しがあり、「夜中に呼び出さないで欲しい」旨を伝えるためボイラー室へ向かった。午前2時30分のことである。ボイラー室に被害者が着いたときには、泥酔した加害者A以外に人は居なかった。そこで、原告は勤務態度について説教をうけ、その後「花火をしよう」と言われ、2人で花火を行った。午前4時30分、Aはすべてのドアに鍵をかけ、照明を消し、暴行・わいせつ行為に及んだ。午前6時30分、起床のベルが鳴り、Aは原告を外に出した。

 第2の被害は、加害者A以外の上司達からの職場における原告への嫌がらせである。原告は事件直後、上司に報告したが何の措置もとられず、事件当日から2日連続の当直勤務で受診もできなかった。又、事件翌日の10日、改めて上司3名にAの暴行・わいせつ行為を訴えたが、Aは処分されることもなく、配転もされなかった。その後、上司らから「お前は問題を起こしたから外出させない」と言い渡され、イベント行事などへの参加を許可されなくなった。

 第3の被害は、原告への退職強要である。原告は、自衛隊で働きながら通信制大学に通いたいと考えていたので任用の継続を希望し、1月末には継続が決まっていた。しかし、上司らから「Aは男だ。お前は女だ。どっちを残すかといったら男だ」「お前は自衛隊にいる存在が終了だよ」と退職を強要された。2月7日、勤務室内で2〜3時間に渡って、退職前提の有給休暇取得を迫られ、抵抗する自信を失った原告は、有給休暇取得に従わざるをえなかった。その際に、上司から退職年月日などが鉛筆書きされた「退職願」を渡され、2月22日までに持ってこいと命じられた。そして、22日の前日である21日。原告は初めて弁護士に相談し、部隊の対応にこそ非がある、との確信を得て退職しないことを決意。弁護士と話しあい、提訴へ向けて動き出した。
 
 次に、原告の訴訟代理人である佐藤弁護士が相談を受けてから、現在までの経緯を次のように報告した。

 原告と佐藤弁護士が初めて出会ったのは、原告が自衛隊から退職届を持って戻ってくるように言われていた2月22日の前日の21日。彼女の父親(東京在住)が相談した東京の法律事務所が、イラク派兵差止訴訟・自衛隊員・家族の110番活動をしていた佐藤氏の事務所を紹介した。初めて彼女が事務所に訪れたとき、彼女は憔悴しきっていた。話を聞いてみると事の重大さに驚き「この話はひどい人権侵害だから、具体的には裁判に向けてやっていこうとおもう。しかし、私にも君と同じ年の娘がいるから、今の職場でがんばれなんて言えない。君は仕事を辞めてもいいんだよ。辞めても裁判は続けられる。ただ、君が仕事を辞めなくちゃ行けない理由なんて、本当はないんだよね」と彼女に話した。

 それまで加害者扱いを受けてきた彼女はその時に「自分は何も悪くない、悪いのは加害者Aと事件後の対応をせず退職強要をしてきた上司達なのだ」(意見陳述より抜粋)と確信し、現職のまま裁判を戦っていくことを決意した。しかし、5月8日に提訴すると、翌9日午前8時に物置になっている奥の部屋へ移動を命じられたと泣きながら連絡があった。そこで、支援する会で抗議をして2週間後に撤回された。その後も加害者と彼女を離すことを要求。しかし自衛隊は山から3km離れたゲートでしか対応せず、書類を受け取るだけだった。

 そういう中で加害者Aは5月28日に同じ建物から少し離れた場所へ移動になり、そして6月11日第1回弁論後の12日付けで事件から10カ月経ってようやく遠いところへ配転となった。また、佐藤弁護士は、彼女に対しての今の最大の攻撃は、加害者が警務隊に対して「彼女の同意があった」と弁解していることだと話した。
 
 次に、七尾氏は「女性自衛官の人権裁判を支援する会」の活動と原告の現在の状態を説明し、その中で、原告は支援する会のメンバーと週に1度、ゲートまで下りていき面会をしたり、電話やFAX、手紙のやりとりなどをしていると報告した。今回の第1回口頭弁論で行われた原告の意見陳述の様子を、「原告は涙をまじえながらも、しっかりと今までの自分の想いを20分に渡って話し終えた。会場からは拍手が起こりしばらく鳴りやまなかった」と報告した。

 第2回口頭弁論は、8月27日午後4時から行われる。佐藤弁護士は最後に、「今後も引き続き、彼女の今の職場環境を改善させるということをメインに活動していきたい」と述べた。


(堀江昌史)

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