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大学をのぞいてみよう 週のはじめに考える【中日新聞】
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投稿者 そのまんま西 日時 2007 年 8 月 26 日 19:08:38: sypgvaaYz82Hc

大学をのぞいてみよう 週のはじめに考える【中日新聞】
2007年8月26日

 まもなく秋の新学期。大学はいま、社会人講座の窓口を広げています。団塊世代の定年がきっかけですが、大学にも二〇〇七年問題が起きているからです。

 大学の、社会人を見る目の色が変わってきました。社会人向けに通常の授業を開放したり、社会人にわかりやすい特別講座を開設するなど、社会へ向けてぐっとせり出してきています。

 大学が社会人への関心を強めている理由は、将来を見越して、生涯学習の機関として生き残ろうという狙いがあるためです。

まもなく全入時代へ
 地域社会との交流を強め、地域に貢献する姿勢を示すことで大学のイメージを高めて、一般学生の志願者増加につなげていきたい、という本音があります。

 一方で団塊の世代の定年退職が、ことし始まりました。これから三年間で七百万人といわれる大量の退職が続くので、このことを二〇〇七年問題といっています。しかし実は大学にも二〇〇七年問題に似た状況が起きているのです。

 少子高齢化時代の到来で、大学生になるべき十八歳人口が年に約2%ずつ減少していきます。

 〇七年度にも大学・短大への志願者数と入学者数が同数になる「大学全入時代」に突入すると見られていましたが、志願者数が予想以上に増え、そうはなりませんでした。しかし全入時代も間もなくでしょう。

 大都市の有名大学を除けば全国各地の大学で志願者が減少し、中には定員割れも出てきそうな状況です。危機感を強める大学は早くから、福祉、環境、心理系など、若者に人気のありそうな学部、学科を新設したり、新講座を開設して、激しい募集合戦を展開しています。

 しかし、現在52%程度の大学進学率がよほど上昇しない限りは、高等教育の世界でのゼロサムゲーム(総枠が増えない中での勢力争い)になりますから、いずれ限界が見えてきます。

 大学は国民が長い年月と大きな資金をかけて築いてきた、社会資産です。人材面でも設備面でも、知的財産の宝庫といえます。これを活用せず、宝の持ち腐れにしては、国民的大損失です。

 ところで社会人の側からすると、団塊の大量退職が始まったといいますが、実際には高年齢者雇用安定法が改正され、定年になったからといって、すべての人が退職するわけではありません。しかし多くの人は作業も責任も定年前よりは軽いポストに移るのが実態でもあります。それだけ時間と心に余裕ができます。

 定年年齢といってもほとんどの人は「元気でやる気」も十分です。大学はこの元気でやる気に期待をかけています。団塊の世代は、おおむね仕事人間として日本経済を高度に成長させてきました。でも、ふと立ち止まってみると、この半生で何かやり残してきたことに気づく人も多いはずです。

団塊動けばあとに続く
 「ちょっと大学をのぞいてみませんか」「自分探しのために大学へもどりませんか」とシグナルを送っています。団塊世代は人数が多く、日本社会に流れをつくってきました。この世代が大学に関心を持ってくれれば、後に続く世代をも動かす。大学はそう読んでいます。

 社会人が大学を活用するには、どうしたらいいのでしょうか。実際に大学へ行くなり、電話やネットで問い合わせれば、大歓迎で案内してくれます。たいていの大学にはエクステンションセンターという社会への窓口があります。このセンターが社会人に興味のありそうなテーマを選んで、特別講座を開いています。

 さらに大学で行われている普通の授業を社会人に開放する大学も増えてきました。大学の授業案内(シラバス)を見れば、聴いてみたいテーマや教授を選べます。

 受講料はテーマや日数によってかなり違いますが、一講座十数回で十三万円から十五万円程度が多いようです。一講座につき半期一万円(年間二万円)という大学もあります。

 大学側は、特別講座や授業開放で向学心を刺激し、できれば学部や大学院修士課程への社会人正式入学にとつなげたい意向です。しかし自分に向かなければ無理に通う必要はありません。社会人の気楽なところです。それより若い学生と同席で学んだり、同好の友人ができる楽しみがあります。

 熱心な社会人が教室の一番前に座って質問したりすると、若い学生にも刺激になり、先生も程よく緊張して授業の雰囲気がよくなる、と大学内での評判もいいようです。

宿願果たすチャンスに
 団塊の世代が高校を卒業した一九六六年ごろは、大学進学率が20%を切っていました。進学したくてもできなかった人が多いかもしれません。この際、かつての宿願を果たし、第二の人生を開花させるチャンスともいえます。

 生涯勉強、ともいいます。ちょっと大学を、のぞいてみませんか。

http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2007082602043929.html

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