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【朝日】 「信頼できる大人って少ないんだもの」 職場砂漠に咲くハケンの友情…格差社会に咲いた花
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投稿者 小沢内閣待望論 日時 2007 年 10 月 04 日 15:20:04: 4sIKljvd9SgGs
 

【社会】 「信頼できる大人って少ないんだもの」 職場砂漠に咲くハケンの友情…格差社会に咲いた花
1 :☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★:2007/10/04(木) 14:40:27 ID:???0
・10年働いても時給は頭打ち。出世もボーナスも望めない。 そんなハケンの世界には、
 ある。 損得勘定なし、年齢・性別の境界も超えた、 かけ値なしの友情が。
  ◇
 国際電話会社で契約社員として働く丸井美穂さん(35)が、「同志」と慕う見留洋子さんは
 ひと回り年上の契約社員。旅行会社の支店長まで務め、社会経験も豊富な彼女の
 オペレーター業務はプロの技だ。クレーム対応も率先して引き受ける。だが上司に臆せず
 直言するので会社から煙たがられ、ベテランでも時給が高いリーダー役はまわってこない。
 丸井さんは「会社にいいように使われている」と気になっていた。

●会社という「共通敵」
 親しくなるきっかけは2年前のある事件だ。ある時、丸井さんの時給が100円上がった。
 ところが上がらない同僚もいて、職場は「時給アップ組」と「据え置き組」に二分された。
 会社から納得のいく説明はなく、職場に険悪な雰囲気が漂い始めた。
 「同じ仕事をして給料が違うなんてヘンだ」
 悶々としていた時、見留さんと休憩室で一緒になった。「時給事件」に話が及ぶと、彼女は
 「自分は上がった」と打ち明け、 「おかしな話だよね。労基署に相談すべきかな?」と言った。

 「この人もやっぱり会社に怒ってたんだ」
 なんだか勇気がわき、丸井さんは一人で労働基準監督署を訪ねた。後で報告すると、
 見留さんは「私も行くよ」と応じた。会社という「共通の敵」を意識したとたん、2人の距離が
 縮まった。労基署通いには職場の仲間が一人、また一人と加わり、1年後、会社が労働
 条件を一方的に変え、怒った契約社員が労働組合を作るまで続いた。

 「先輩とは年齢も社会経験も違うけど、会社の理不尽さの前ではそんな違いはかわいいもの。
 心から信頼できる大人って本当に少ないんだもの」(丸井さん)

●奪い合うパイもない
 都内の通信系企業で働く契約社員の女性(31)は言う。
 「私たちには『出世』という概念がない。一生ヒラだから、奪い合うパイもないんです」
 職場は一部の管理職を除き、9割が契約社員。同僚とは人生の喜怒哀楽を共にしてきた。
(>>2-10につづく)
 http://www.asahi.com/job/special/TKY200710020478.html

3 :☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★:2007/10/04(木) 14:42:04 ID:???0
(>>1のつづき)
 結婚した時は、同期の男性がぬいぐるみ付きの祝電をくれた。母親が交通事故に遭った
 時は、40代独身の先輩がアドバイスをくれた。みな年齢もばらばらで、一流大学を出て
 趣味の音楽に生きる人もいれば、病気の親を支えている人もいる。

 「ここでは苦労がマイナスじゃない。誰もが自然に痛みに寄り添ってくれる。
 親の病気とか離婚とか、ふつう言いにくいことも素直に話せるんです」
 最近、会社は契約社員でも社員の推薦があれば「準正社員」になれる制度を作った。
 契約社員に階層ができれば温かな結束も消えてしまうかもしれない。だが女性は言う。

 「準正社員は年俸制で、残業代もつかないそうです。厳しい選別をくぐり抜けて必死で
 めざすゴールがこれでは……。私は、正社員が必ずしも幸せだとは思えない」

 出世競争も、それに伴う損得勘定もない世界。だからこそ生まれるストレートな共感がある。
 フリーカメラマンをめざすダイチさん(30)にとって、「人生の学校」はトヨタ自動車の製造
 工場だった。
 大学時代はアルバイトとアジア貧乏旅行を繰り返した。中国に語学留学もした。就職
 氷河期の中、やっと就職した調査会社での単調な仕事と、往復4時間の通勤時間で軽い
 うつになり、半年で辞めてしまう。実家で静養しながら「写真家になりたい」という思いを
 募らせ、写真学校の学費を稼ぐために半年の期間工に応募した。

 そこで2歳下の大阪府出身の男性と知り合った。自称「元ヤンキー」の彼は派遣会社から
 送り込まれた派遣工だった。トヨタの直接雇用のダイチさんと比べ時給は低く、社員寮にも
 入れない。制服も一人だけ派遣会社支給のものだった。体格がいいため、きつい作業を
 2工程も担当していた。
 「すべてにおいて自分より条件が悪かったけれど、一度も愚痴を聞いたことはなかった」

 一緒に鍋を囲み、時には寮に泊めてやった。元ヤンキーは、愚痴の代わりに夢を語った。
 「東京で働くんや。金を貯めて、一つでも多く資格をとるんや」
 年下なのに他人に頼らずに生きる姿勢が大人に見えた。両親に対し、心の底で「少しくらい
 支援してくれよ」と不満を抱いていた自分が恥ずかしくなった。(>>3-10につづく)


4 :☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★:2007/10/04(木) 14:42:23 ID:???0
(>>3のつづき)
 「働けばいいんだ。自分の人生は自分しか立て直せない」
 いつの間にかうつのことなど忘れていた。半年後、ダイチさんは写真学校に入学。彼は
 クレーン運転士や大型2種の免許をとって東京でバスの運転手になった。

 派遣や契約で働く非正社員が集まる情報交換の場「ハローユニオン」。
 10人ほどが机を囲んだ。金融機関で働く30代半ばの派遣社員が苦しげにつぶやいた。
 「正社員採用、3社受けてぜんぶ書類で落とされた。社会に必要とされてないのかも…」
 派遣歴15年のミカさん(52)が明るく、でも強い口調で口を挟んだ。
 「履歴書の書き方に工夫が必要なんじゃないかな。新宿のハローワークに親切な職員が
 いる。私はその人のアドバイスで、書類選考は必ず通るようになったわよ」

 会では最初に簡単な自己紹介をするが、本人が話さない限り、立ち入っては聞かない。
 出入り自由だから顔ぶれも毎月違う。それでも毎回、1時間もすれば不思議な連帯感が
 生まれる。ミカさんは5年ほど前からの常連だ。
 「落ち込むのはわかる。でも自分で自分を見捨てたら最後よ」
 ミカさんは勤め先の事業閉鎖をきっかけに37歳で派遣に転じ、10社以上で働いた。
 専門は貿易事務。知識と経験は人一倍あるが時給は15年でむしろ下がった。
 派遣になりたての頃、勤務先に50歳の派遣の役員秘書がいた。「50にもなって派遣?」
 ミカさんは内心驚いた。親切な人で、ミカさんが会社を変わった後も何度か「会おう」と
 電話があったが、就職活動がうまくいかず落ち込んでいたミカさんはそのたびに断っていた。
 数カ月後、やっと仕事が見つかり、ミカさんから電話してみた。よく似た声の女性が電話に出た。
 「姉はがんの末期だとわかって青森の実家に帰りました。私は荷物の整理に来ていたところです」
 すべて初めて聞くことだった。お互いの郷里も知らなかった。会いに行かなかったことを猛烈に
 悔やんだ。あの「後悔」があるから、悩んでいる派遣社員を見ると放っておけない。

 「派遣は本来、とても孤独です。派遣同士でも、会社が違えば待遇面の話はできない。
 だからこそ、私は職場を超えた派遣同士のつながりを大事にしたいんです」(以上、一部略)

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